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利息コードに対する金利の設定

適用: Microsoft Dynamics AX 2012 R3, Microsoft Dynamics AX 2012 R2, Microsoft Dynamics AX 2012 Feature Pack, Microsoft Dynamics AX 2012

利息コードには、利息がかかる日付と、支払期限を過ぎた勘定における計算方法を決める設定値が含まれます。一つの利息コードを設定すれば、それを、複数の顧客の転記プロファイル、請求コード、または特定の請求明細行に適用できます。利息コードの詳細情報を変更すると、そのコードを使用するすべての機能が新しいトランザクションにその変更を自動的に反映します。各利息コードに対して、2 つのタイプを設定できます。

  • 利子所得の利率 − 請求書や利子計算書に利息を掛けて得られた収益を表します。

  • 利息支払いの利率 − 負担額通知書の利息に支払われるコストを表します。

いずれの利率タイプも、同じ利息コードに同時に設定できます。

利率の計算タイプは、3 つあります。

  • 割合ごとの利息

  • 金額ごとの利息

  • 範囲ごとの利息。結果は一つの割合または金額

利息コードを利息の計算に使用すると、支払いがトランザクションの期日を過ぎて有効な利率ごとに個別に利子計算書が作成されます。

割合に基づいた利率の設定

指定した割合を計算する利率を設定できます。この利子コードに指定したすべての通貨に同じ割合が適用されます。

この手順は、利息を掛けて得られる利率の設定方法を説明したものです。この設定には、[利息] フォームの [所得] タブを使用します。支払う利息の利率をは、[支払] タブで設定します。

  1. 売掛金管理 >設定 >取立 >利息 をクリックします。

  2. 利息コードを選択するか、[新規] をクリックして利息コードを作成します。

  3. [所得] タブをクリックします。

  4. [利息の計算間隔] のフィールドに、計算を繰り返す頻度を入力し、繰り返しの時間単位を選択します。

    たとえば、請求書の支払がトランザクション期日を超えると 2 か月ごとに 5% の利息が付く利子コードを設定するには、 [利息の計算間隔] フィールドに 2 を入力し、[] を選択します。

  5. [借方転記する元帳] フィールドで、利子所得を転記する勘定科目を選択します。

  6. [範囲別の利息] フィールドで、[なし] を選択します。

  7. [次に基づいて利息を計算] フィールドで、[割合 (%)] を選択します。

  8. [毎月の利息 %] フィールドに、計算に使用する率を入力します。

    たとえば、請求書の支払がトランザクション期日を超える、毎月に 5% の利息が付く利子コードを設定するには、このフィールドに 5 を入力します。

  9. [所得] タブの [追加] ボタンをクリックして、通貨コードを選択します。

    注意

    最初に利息コードを設定すると、[通貨] フィールドで会計通貨コードが選択になります。[通貨] フィールドの詳細については、利子の設定 (form)を参照してください。

  10. オプション: [最小利息金額] フィールドと [最大利息金額] フィールドに利子の限度額を入力します。

  11. 残りのフィールドの値を指定します。

  12. その他の通貨の利息条件を定義するには、[追加] をクリックし、[通貨] フィールドで新しいコードを選択し、手順 10 と 11 を繰り返します。

金額に基づいた利率の設定

通貨ごとの指定金額を計算する利率を設定できます。利息コードに指定した通貨ごとに、利息金額を指定してください。

この手順は、利息を掛けて得られる利率の設定方法を説明したものです。この設定には、[利息] フォームの [所得] タブを使用します。支払う利息の利率をは、[支払] タブで設定します。

  1. 売掛金管理 >設定 >取立 >利息 をクリックします。

  2. 利息コードを選択するか、[新規] をクリックして利息コードを作成します。

  3. [所得] タブをクリックします。

  4. [利息の計算間隔] のフィールドに、計算を繰り返す頻度を入力し、繰り返しの時間単位を選択します。

    たとえば、請求書支払がトランザクション期日を過ぎると 20 日ごとに 25.00 の利息が付く利息コードを設定するには、[利息の計算間隔] フィールドに 20 を入力し、[曜日] を選択します。

  5. [借方転記する元帳] フィールドで、利子所得を転記する勘定科目を選択します。

  6. [範囲別の利息] フィールドで、[なし] を選択します。

  7. [次に基づいて利息を計算] フィールドで、[金額] を選択します。

  8. [所得] タブの [追加] ボタンをクリックして、通貨コードを選択します。

    注意

    最初に利息コードを設定すると、[通貨] フィールドで会計通貨コードが選択になります。[通貨] フィールドの詳細については、利子の設定 (form)を参照してください。

  9. [利息金額] フィールドに、計算に使用する金額を入力します。

    たとえば、請求書支払がトランザクション期日を過ぎると 20 日ごとに 25.00 の利息が付く利息コードを設定するには、このフィールドに 25 を入力します。

  10. オプション: [最小利息金額] フィールドと [最大利息金額] フィールドに利子の限度額を入力します。

  11. 残りのフィールドの値を指定します。

  12. その他の通貨の利息条件を定義するには、[追加] をクリックし、[通貨] フィールドで新しいコードを選択し、手順 10 と 11 を繰り返します。

範囲に基づいた利率の設定

支払い期限切れの金額、その金額が支払い期限を過ぎた日数、または金額が支払い期限を過ぎた月数によって異なる利率を設定できます。

この手順は、利息を掛けて得られる利率の設定方法を説明したものです。この設定には、[利息] フォームの [所得] タブを使用します。支払う利息の利率をは、[支払] タブで設定します。

  1. 売掛金管理 >設定 >取立 >利息 をクリックします。

  2. 利息コードを選択するか、[新規] をクリックして利息コードを作成します。

  3. [所得] タブをクリックします。

  4. [利息の計算間隔] のフィールドに、計算を繰り返す頻度を入力し、繰り返しの時間単位を選択します。

    入力できる値の組み合わせ例については、この手順の後の例を参照してください。

  5. [借方転記する元帳] フィールドで、利子所得を転記する勘定科目を選択します。

  6. [範囲別の利息] フィールドに、[顧客の利息の範囲] フォームで使用した間隔のタイプを選択して、計算の利率または金額を決定します。

  7. [次に基づいて利息を計算] フィールドで、利息計算の基準に割合と金額のどちらを使用するかを選択します。

  8. [所得] タブの [追加] ボタンをクリックして、通貨コードを選択します。

    注意

    最初に利息コードを設定すると、[通貨] フィールドで会計通貨コードが選択になります。[通貨] フィールドの詳細については、利子の設定 (form)を参照してください。

  9. オプション: [最小利息金額] フィールドと [最大利息金額] フィールドに利子の限度額を入力します。

  10. 残りのフィールドの値を指定します。

  11. [範囲] ボタンをクリックします。

    ヒント

    選択した明細行の通貨に条件が表示されます。他の通貨の条件の表示や編集をするには、左ウィンドウで対応する通貨コードを選択します。

  12. [利息値] フィールドで、有効な明細行に値を入力します。

    この数値は [利息] フォームの [次に基づいて利息を計算] フィールドの選択内容に対応した割合や金額を表します。

    注意

    最初の [範囲の開始値 (From)] の必須の既定値は 0 です。

  13. その他の範囲を定義するには、[新規] をクリックし、[範囲の開始値 (From)] フィールドに次の値を入力し、手順 12 を繰り返します。

    注意

    新しい明細行を範囲に追加するたびに、前の期間は、[範囲の開始値 (From)] フィールドの新しい値より 1 少ない値で終了します。

  14. その他の通貨の利息条件を定義するには、[顧客の利息の範囲] フォームを閉じて、[利息] フォームの [所得] タブに戻ります。[追加] をクリックし、[通貨] フィールドで新しいコードを選択し、手順 9 から 13 を繰り返します。

Gg213664.collapse_all(ja-jp,AX.60).gif例 1: 利息/範囲 = 金額

請求書支払がトランザクションの期日を超えると、3 か月おきに利息を 1 回計算する利息コードを設定します。段階的な金額差に応じて、割合利息値を基準に計算します。利息値は、最大請求金額 1,000.00 まで 1%、金額 1,001.00 から 5,000.00 まで 2%、金額 5,000.00 を超えると 3% になります。

利息コードのフィールド値は次のように設定します。

フィールド名

フィールド値

利息コード

3M%ByAmt

利息の計算間隔

3/

範囲別の利息

金額

次に基づいて利息を計算

割合 (%)

範囲情報を次のように設定します。

範囲の開始値 (From)

利息値

0

1

1,001

2

5,001

3

Gg213664.collapse_all(ja-jp,AX.60).gif例 2: 利息/範囲 = 日数

請求書支払がトランザクションの期日を超えると、15 日おきに利息を 1 回計算する利息コードを設定します。段階的な日数間隔に応じて、金額利息値を基準に計算します。利息値は、最初の 60 日まで 15 日あたり 10.00、61 日から 90 日まで 15.00、91 日以降は 15 日あたり 20.00 です。

利息コードのフィールド値は次のように設定します。

フィールド名

フィールド値

利息コード

15DAmtXDay

利息の計算間隔

15/曜日

範囲別の利息

日数

次に基づいて利息を計算

金額

範囲情報を次のように設定します。

範囲の開始値 (From)

利息値

0

10

61

15

91

20

Gg213664.collapse_all(ja-jp,AX.60).gif例 3: 利息/範囲 = 月数

請求書支払がトランザクションの期日を超えると、毎月利息を 1 回計算する利息コードを設定します。段階的な月間隔に応じて、割合利息値を基準に計算します。利息の値は、支払い期限を過ぎて最初の 3 か月は毎月 1.5%、次の 3 か月が毎月 2.0% が、最初の 6 か月を過ぎると毎月 2.5% です。

利息コードのフィールド値は次のように設定します。

フィールド名

フィールド値

利息コード

1M%ByMth

利息の計算間隔

1/

範囲別の利息

次に基づいて利息を計算

割合 (%)

範囲情報を次のように設定します。

範囲の開始値 (From)

利息値

0

1.5

4

2

7

2.5

参照

利子の設定 (form)

利息の計算と利子計算書の作成