ImportExportText マクロ アクション
適用先: Access 2013、Office 2013
ImportExportText アクションを使用すると、現在の Microsoft Access データベース (.mdb または .accdb) または Access プロジェクト (.adp) とテキスト ファイルの間でテキストをインポートまたはエクスポートできます。 また、テキスト ファイルのデータを現在の Access データベースにリンクすることもできます。 リンクされたテキスト ファイルを使えば、ワード プロセッシング プログラムからデータに完全にアクセスできる状態で、Access でテキスト データを表示することができます。 また、HTML ファイル (*.html) のテーブルまたはリストをインポート、エクスポート、およびリンクすることもできます。
注:
テキスト ファイルまたは HTML ファイルのデータにリンクする場合、Access ではデータが読み取り専用になります。 このアクションは、データベースが信頼されていない場合には許可されません。
Setting
ImportExportText アクションの引数は次のとおりです。
アクションの引数 |
説明 |
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Transfer Type/変換の種類 |
変換の種類を指定します。 データのインポート、エクスポート、およびリンクができるのは、区切りテキスト ファイル、固定幅テキスト ファイル、または HTML ファイルです。 また、データを Microsoft Word 差し込みデータ ファイルにエクスポートすることもできるため、Word の差し込み印刷機能を使用して、定型書簡および宛名ラベルなどの差し込み文書を作成できます。 [マクロ ビルダー] ウィンドウの [アクションの引数] セクションにある [変換の種類] ボックスで、[区切り記号付きインポート]、[固定長インポート]、[HTML インポート]、[区切り記号付きエクスポート]、[固定長エクスポート]、[HTML エクスポート]、[Word 差し込みデータ エクスポート]、[区切り記号付きリンク]、[固定長リンク]、または [HTML リンク] を選択します。 既定値は [区切り記号付きインポート] です。 注: Access プロジェクト (.adp) では、Windows マージ転送の種類に対して、区切り記号付きのインポート、固定幅のインポート、区切り文字のエクスポート、固定幅のエクスポート、またはエクスポート Wordのみがサポートされています。 |
Specification Name/定義名 |
テキスト ファイルをインポートまたはリンクする方法を決定するオプション セットの定義名を指定します。 固定幅テキスト ファイルの場合、引数を指定するか、インポートまたはリンクするテキスト ファイルと同じフォルダーにある schema.ini ファイルを使用する必要があります。 テキスト ファイルをインポートまたはリンクするための定義を作成するには、次の操作を行います。
次に、この引数に設定済みの定義名を入力すると、その定義に対応する形式のテキスト ファイルをインポートまたはエクスポートできます。 区切り記号付きテキスト ファイルは、この引数に定義名を入力しなくても、インポート、エクスポート、またはリンクができます。 この場合、ウィザードのダイアログ ボックスの既定値が使用されます。 差し込みデータ ファイルの場合はあらかじめ定義された書式が使用されるため、この引数に定義名を入力しなくてもエクスポートできます。 HTML ファイルでもインポート定義およびエクスポート定義を使用できますが、適用されるのは、データ型の書式定義の部分だけです。 |
Table Name/テーブル名 |
テキスト データのインポート先、エクスポート元、またはリンク先となる Access のテーブル名を指定します。 また、データのエクスポート元として Access のクエリ名を入力することもできます。 この引数は省略できません。 [変換の種類] ボックスで [区切り記号付きインポート]、[固定長インポート]、または [HTML インポート] をクリックすると、テーブルが既に存在する場合は、テキスト データがこのテーブルに追加されます。 テーブルが存在しない場合は、新しいテーブルが作成、指定したテキスト データがインポートされます。 ImportExportText アクションを使用する場合、エクスポートするデータを SQL ステートメントを使って指定することはできません。 SQL ステートメントを使うのではなく、クエリを作成してから、Table Name/テーブル名引数にそのクエリの名前を指定する必要があります。 |
File Name/ファイル名 |
インポート元、エクスポート先、またはリンク先のテキスト ファイルの名前。 ファイル名が既存のワークシートの名前と同じ場合、既存のワークシートが置き換えられます。 これは必須の引数です。 Access からデータをエクスポートすると、Access によって新しいテキスト ファイルが作成されます。 ファイル名が既存のテキスト ファイルの名前と同じ場合、既存のテキスト ファイルは Access によって置き換えられます。 HTML ファイル内の特定のテーブルまたはリストをインポートまたはリンクする場合は、 HTML テーブル名 引数を使用できます。 |
Has Field Names/フィールド名の設定 |
テキスト ファイルの先頭行をフィールド名とするかどうかを指定します。 [はい] を選択した場合は、テキスト データをインポートまたはリンクするときに、先頭行の名前が Access のテーブルのフィールド名として使用されます。 [いいえ] を選択した場合は、先頭行が通常のデータ行として処理されます。 既定値は [いいえ] です。 |
HTML Table Name/HTML テーブル名 |
インポートまたはリンクする HTML ファイル内のテーブルまたはリストの名前。 [ 転送の種類] 引数が [HTML のインポート] または [HTML のリンク] に設定されていない限り、この引数は無視されます。 この引数を空白のままにすると、HTML ファイル内の最初のテーブルまたはリストがインポートまたはリンクされます。 |
コード ページ |
コード ページで使用する文字セットの名前を指定します。 |
注釈
Access の選択クエリのデータをテキスト ファイルにエクスポートすることができます。 クエリの結果セットもテーブルと同じようにエクスポートされます。
既存の Access のテーブルに追加するテキスト データは、テーブルの構造との互換性が必要です。
テキストの各フィールドのデータ型は、テーブルの対応するフィールドのデータ型と同じにする必要があります。
フィールドは同じ順序にする必要があります (ただし、Has Field Names/フィールド名の設定引数を [はい] に設定した場合は、テキストのフィールド名とテーブルのフィールド名を同じにする必要があります)。
このアクションの動作は、[外部データ] タブの [インポート] または [エクスポート] で [テキスト ファイル] をクリックした場合の動作と同じです。ImportExportText アクションの引数は、[テキスト ファイル] コマンドで開始するウィザードのオプションに対応しています。
ヒント
インポート定義およびエクスポート定義には、テキスト ファイルをインポート、エクスポート、またはリンクするのに必要な情報が保存されます。 保存した定義は、同じ形式のテキスト ファイルをインポート、エクスポート、またはリンクする際に使用できます。 たとえば、毎週の売上高をメインフレーム コンピューターから取り出してテキスト ファイルに変換するとします。 このような変換の定義を作成して保存しておくと、この定義を使っていつでも Access データベースにデータを追加できます。
注:
リンクしたテキスト ファイルに対してクエリを実行するか、フィルターを適用する場合は、大文字と小文字が区別されます。
Visual Basic for Applications (VBA) モジュールで ImportExportText アクションを実行するには、DoCmd オブジェクトの TransferText メソッドを使用します。