ソリューションのデータを保存する

このトピックでは、開発者がプライベート ソリューション データを格納するための手段として StorageItem オブジェクトを使用する方法について説明します。

Outlook ソリューションの開発者にとっては、個人用のアプリケーション データを格納して維持する場所が必要になることがよくあります。 たとえば、注文番号を保存して、番号を 1 ずつ増やしていくことが必要な場合があります。 Outlook オブジェクト モデルには、このような個人用データを格納するための StorageItem オブジェクトが用意されています。

StorageItem オブジェクトは、MAPI のメッセージ オブジェクト (IMessage オブジェクト) に対する薄いラッパーです。 アイテムがフォルダーに非表示になるように、親 MAPI フォルダーの関連付けられている部分に常に保存されます。 これは Folder オブジェクトの子オブジェクトです。 つまり、ソリューションの個人用データは実際にはフォルダー レベルで格納されるため、メールボックスと一緒に移動することができ、オンラインでもオフラインでも利用可能です。

StorageItem オブジェクトは、件名、メッセージ クラス、またはエントリ ID を使用して識別できます。 StorageItem は、1 つのソリューションにのみ緊密にバインドされていません。 そのため、1 つのフォルダーまたは複数のフォルダーに 1 つ以上の StorageItem オブジェクトを作成できます。 同じソリューションのインスタンスまたは複数の共同作業ソリューションでも、プライベート ストレージに格納されているデータを共有できます。 ソリューション データを格納するには、新しい StorageItem オブジェクトを作成するか、または既存の StorageItem オブジェクトを取得できます。 データは添付ファイルまたはアイテム プロパティの値として格納できます。 アプリケーションのストレージをクリーンアップするには、使用する StorageItem オブジェクトを削除すると、これらのオブジェクトが完全に削除されます。 Outlook オブジェクト モデルには、StorageItem オブジェクト用のコレクション オブジェクトは用意されていません。 ただし、Folder.GetTable を使用すると、TableContents パラメーターを olHiddenItems として指定するときに、フォルダー内のすべての非表示項目を含むテーブルを取得できます。 データの秘密保持がきわめて重要な場合は、データを暗号化してから保存します。

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