Power Automate での診断データの収集

診断データを使用して、Power Automate クライアント ソフトウェアを安全かつ最新の状態に保ち、問題を検出、診断、修正し、製品を改善します。 このデータには、ユーザーの名前やメールアドレス、ユーザーのファイルの内容、製品とは関係のないアプリの情報などは含まれません。

マイクロソフトは、クライアント ソフトウェアから収集するデータについてお客様に透明性を提供し、お客様がご自身のデータをよりよく管理できるように努めています。 この作業の一環として、お客様がデバイスを使用する際にクライアント ソフトウェアから収集する診断データを、必須 または 任意 のいずれかに分類します。 この分類により、お客様はプライバシーについて情報に基づいた選択を行うことが容易になります。

Power Automate クライアント ソフトウェアは、ユーザーが初期インストール プロセス中または後で製品の設定で特に指定しない限り、既定では任意の診断データを収集しません。

この記事では、必須と任意に分類される診断データの種類の概要と、Power Automate クライアント製品によって収集される診断データの具体的なカテゴリについて説明します。

必須データ

必須 カテゴリのデータは、製品を最新の状態に保ち、安全かつ、期待通りの動作をさせるために必要です。 必須の診断データには、顧客のデバイスやソフトウェア構成の種類とバージョンが含まれ、これらは、クラウド サービスへの接続性と、顧客のエクスペリエンスを安全かつセキュアな状態に保ち、高度なパフォーマンスで機能させるためのセキュリティ パッチを提供し、重要な機能障害を検出して、それらの障害を迅速に診断して修正し、顧客への影響を軽減するために必要です。

必要な診断データとは、Power Automate クライアント ソフトウェアがインストールされたデバイスで期待通りの動作をするために必要な最小限のデータです。 たとえば、実行中のサービスの健全性やセキュリティに関する要約詳細、インフラストラクチャのバージョン情報、構成の詳細、成功やエラーの受信、障害やセキュリティの懸念、フローの実行、サービスのインタラクションなどの情報を集約したものです。

必須の診断データは、お客様の組織と共に管理され、従業員のセキュリティとプライバシーを念頭に置いて管理されます。 データ保護に関する当社の取り組みについては、Microsoft Trust Center を参照してください。

必要な診断データの要約

Power Automate クライアント ソフトにおける必須の診断データは、さまざまなデータ カテゴリに整理されています。

データ カテゴリ Description 使用例
デバイスの接続性と構成 このタイプの 必須の診断データ には、デバイス、その構成、接続機能に関する詳細が含まれます
  • ユーザーのデバイス、画面解像度、画面の向き、その他の設定の詳細に関するデータ
製品とサービスのパフォーマンス このタイプの 必須の診断データ には、デバイスまたはサービスの健全性と性能に関する詳細が含まれます
  • メモリ、プロセッサ、ディスク使用量に関する情報
  • フォームの読み込み時間に関する情報
  • プロセスの完了時間に関する情報
製品とサービスの使用 このタイプの 必須の診断データ には、デバイス、オペレーティング システム、アプリケーション、およびサービスの使用状況に関する詳細が含まれます
  • ナビゲーション パターンに関する詳細
  • フォームの使用に関する詳細
  • 活動やアクションの使用頻度に関する詳細
ソフトウェアの設定とインベントリ このタイプの 必須の診断データ には、デバイスのソフトウェアのインストールおよびアップデート情報が含まれます
  • 新しいユーザーが初めて Power Automate クライアント アプリケーションを起動して実行できるようにするためのイベントです
  • インストールされたクライアント アプリケーションの重要な回帰検出を保証するイベント

任意のデータ

任意 カテゴリのデータは、製品やサービスのエクスペリエンスに不可欠ではありません。 この機能にオプトインすると、使用傾向を特定できるため、製品を改善する能力が向上します。

Power Automate クライアント製品では、製品のインストール プロセス時にユーザーが同意した場合や、その後のアプリケーションの設定で機能を有効にした場合を除き、任意のデータを収集することはありません。 ユーザーが任意の診断データを送信することを選択した場合、データは必須の診断データに加えて収集されます。

データ カテゴリ Description 使用例
匿名化された製品使用の強化 このタイプの 任意の診断データ には、セレクタなどの高度なフロー オブジェクトの使用に関する詳細が含まれます
  • EXCEL.exe など、ユーザーが自動化しようとしているプロセス名