Visual SourceSafe 用語集
英数
Visual SourceSafe エクスプローラ
Visual SourceSafe のグラフィカル ユーザー インターフェイスです。既定では、左と右にそれぞれ表示されるプロジェクト ペインとファイル ペイン、ツールバー、ステータス バー、メニューで構成されています。
Visual SourceSafe 管理者
Visual SourceSafe データベースの管理者です。Visual SourceSafe 管理者は、Visual SourceSafe アドミニストレータ プログラムを使って、データベースの保存場所、ユーザー リスト、各ユーザーの権限を管理します。また、データベースのセットアップとバックアップも、Visual SourceSafe 管理者が行います。Visual SourceSafe 管理者のユーザー名は、常に Admin です。
Visual SourceSafe データベース
Visual SourceSafe の中心となるデータベースで、マスター ファイル、履歴、プロジェクト構造、ユーザー情報のすべてが保存されます。Visual SourceSafe データベースには、複数のプロジェクトを保存できます。また、複数の Visual SourceSafe データベースに複数のプロジェクトを保存してもかまいません。
Web サイト プロジェクト
Visual SourceSafe アドミニストレータに Web サイト プロジェクトとして示されたプロジェクトです。Web サイト プロジェクトを設定すると、このプロジェクトで [配置] などの Web サイト コマンドを利用できます。
あ
親プロジェクト
ファイルまたはサブプロジェクトを含むプロジェクトです。たとえば、$/Project/Abc.txt ファイルの親プロジェクトは $/Project であり、$/Project の親プロジェクトはルート プロジェクト ($/) です。
か
開発環境
Microsoft Visual Studio .NET など、ソフトウェア開発を効率的に行うために、統括された環境を提供するソフトウェア開発ツールです。
カレント バージョン
Visual SourceSafe データベースに保存されているファイルの最新バージョンです。カレント バージョンのバージョン番号は、他のバージョンより大きくなります。
カレント プロジェクト
Visual SourceSafe エクスプローラのプロジェクト ペインで選択されているプロジェクトです。
キーワード
Visual SourceSafe で特別な意味を持つ単語です。テキスト ファイルでキーワードを使用すると、バージョン固有の情報を持つファイル ヘッダーが自動的に作成されます。Visual SourceSafe からテキスト ファイルに直接情報を挿入するときに、キーワードを指定します。
キーワード付きファイル
Visual SourceSafe のキーワードを含むファイルです。
キーワード展開
[チェックイン] や [ファイルの追加] を実行したときに、Visual SourceSafe のキーワードがヘッダー情報に置き換えられることです。たとえば、"$Revision: $"
という文字列をファイルに追加すると、Revision というキーワードの隣にカレント ファイルのバージョン番号を自動的に展開します。
共有ファイル
複数のプロジェクトで同時に使用され、それらのプロジェクトの一部となるファイルです。
共有リンク
複数のプロジェクトで共有されているファイル間のリンクです。どのプロジェクトから共有しているファイルをチェックアウトしても、チェックインされた時点でファイルは更新されます。
クローク
プロジェクトを特定コマンドの処理対象から除外します。該当するコマンドには、[最新バージョンの取得]、[チェックアウト]、[チェックイン]、[チェックアウトの取り消し]、およびプロジェクトの [相違点の表示] があります。
継承
Visual SourceSafe 初期化ファイルの変数の有効性が、親プロジェクトからサブプロジェクトに引き継がれることです。初期化ファイルにセクションを設けて変数をグループ化すると、変数の有効範囲を指定できます。初期化ファイル内の最初のプロジェクト ヘッダーより前に設定されている変数は、すべてのプロジェクトおよびサブプロジェクトで有効になります。
結果ペイン
Visual SourceSafe エクスプローラ ウィンドウの一部で、Visual SourceSafe 操作の結果が表示されます。たとえば、ファイルの最新バージョンの取得を行うと、最新バージョンを取得するファイル名がこのペインに表示されます。
権限
Visual SourceSafe には、既定の権限とプロジェクトの権限という、2 つのレベルの権限があります。既定の権限は、読み取り/書き込み権限、または読み取り専用権限です。プロジェクトの権限が有効になっている場合は、ユーザーおよびプロジェクトごとに、読み取り、チェックアウト、追加、および破棄の 4 つのレベルのアクセス権を設定できます。後者の権限にはそれに先行するすべての権限が含まれます。つまり、破棄権限にはアクセス制限がなく、読み取り/書き込み権限に相当します。
権限の継承
親プロジェクトに対して与えられたユーザーの権限に基づき、サブプロジェクトに対する既定の権限を割り当てることです。既定の権限は変更できます。
コンフリクト
多重チェックアウトされたファイルの同じ行に対して加えられた複数の異なる変更です。コンフリクトはマージ実行時に検出され、変更に応じてフラグが設定されます。
コンフリクト マーカー
ファイルにあるコンフリクトを示す記号です。コンフリクトは次の記号で示されます。
記号 | 説明 |
---|---|
<<<<<< | データベース内のバージョン |
====== | コンフリクト区切り記号 |
>>>>>> | ローカル バージョン |
ファイルをチェックインまたはマージして、コンフリクトが検出されると、コンフリクト マーカーはファイルに自動的に書き込まれ、コンフリクトのある場所を示します。
さ
再帰操作
親プロジェクトと、そのファイルおよびサブプロジェクトすべてを対象とする操作です。たとえば、[チェックアウト] を再帰操作すれば、プロジェクト内のすべてのファイルを選択しなくても、プロジェクト内のすべてのファイルを一度にチェックアウトできます。
作業フォルダ
Visual SourceSafe データベースからチェックアウトしたファイルを格納するために指定された、ユーザーのコンピュータ上のフォルダです。ユーザーは、作業フォルダでファイルを変更し、Visual SourceSafe データベースにチェックインして、ファイルの履歴を記録させます。
削除
Visual SourceSafe プロジェクトから、ファイルまたはプロジェクトを取り除き、削除項目としてマークします。削除した後も項目そのものは存続するので、後で復元できます。
サブプロジェクト
親プロジェクトの下にあるプロジェクトです。
自動マージ
複数のユーザーが同じファイルをチェックアウトした場合、そのファイルをチェックインするときに、各ユーザーが加えた変更を自動的にマージします。
ジャーナル ファイル
Visual SourceSafe でファイルやプロジェクトに対して行われた操作の履歴を記録し、データベースの状態を監視するためのテキスト ファイルです。このファイルの設定は、管理者が行います。
シャドウ フォルダ
ネットワーク サーバー上に作成して、プロジェクト内の全ファイルのカレント バージョンを保持するためのフォルダです。シャドウ フォルダには、ファイルのマスター コピーやローカル コピーは含まれません。シャドウ フォルダは、プロジェクト全体の構造を表示します。また、プロジェクトのビルドやコンパイルにも適しています。
詳細設定ダイアログ ボックス
詳細な設定を行うためのダイアログ ボックスです。ほとんどの Visual SourceSafe ダイアログ ボックスには、[詳細設定] ボタンがあります。
ステータス バー
Visual SourceSafe エクスプローラの最下部にあり、プロジェクトやファイルの状態、コマンドに関する情報が表示されます。
整列表示
ファイル内において、キーワード検索で使用される書式設定オプションです。キーワードを記述するときに、通常のコロン 1 つの代わりにコロンを 2 つ指定すると、キーワード情報の桁が揃えられ、表示が見やすくなります。
ソース コード管理
ファイルの変更履歴と、プロジェクトとファイルの関係を管理します。アプリケーションを効率的に開発するうえで、ソース コード管理は重要な役割を果たします。Visual SourceSafe は、プロジェクト指向のソース コード管理システムです。
た
多重チェックアウト
複数のユーザーによって同時にチェックアウトが行われることです。Visual SourceSafe 管理者が許可している場合のみ、多重チェックアウトが可能です。
チェックアウト ファイル
ユーザーが作業を行える状態のファイルです。ファイルを変更するには、チェックアウトを行う必要があります。特に指定しない限り、Visual SourceSafe では、1 つのファイルは一度に 1 人のユーザーしかチェックアウトできません。ファイルをチェックアウトすると、最新バージョンがユーザーの作業フォルダにコピーされます。
チェックアウト フォルダ
ファイルのチェックアウト先のフォルダです。チェックアウト フォルダは、作業フォルダと区別する必要があります。ユーザーがファイルをチェックアウトすると、ファイルはそのユーザーの作業フォルダにコピーされます。この場合、その作業フォルダは、ほかのユーザーから見たチェックアウト フォルダということになります。チェックアウト フォルダは、ファイル ペインの [チェックアウト フォルダ] 欄に表示されます。作業フォルダは、ツールバーの下に表示されます。
チェックイン ファイル
Visual SourceSafe データベースに保存されているファイルです。チェックイン ファイルはチェックアウトしないと変更できません。
デルタ
変更部分のことです。Visual SourceSafe では、同じファイルのバージョン X とバージョン X-1 の相違点を指します。変更箇所は、リバース デルタ技術を使って保存されます。
ドラッグ アンド ドロップ
マウスを使って項目をドラッグし、ドラッグした項目をほかの項目の上にドロップすることです。
項目をドラッグするには、目的の項目をクリックし、マウス ボタンを押したまま目的の場所に移動します。次にマウス ボタンを離すと、項目がドロップされます。1 つの項目が、ドラッグ元項目にも、ドロップ先項目にもなることができます。
は
パージ
削除したファイルまたはプロジェクトを、Visual SourceSafe データベースから完全に削除します。パージされた項目は復元できません。
バージョン管理
ファイルの複数のバージョンおよびバージョン間の変更の記録を管理します。
バージョン トラッキング
ファイルの最初のバージョンからカレント バージョンまでの履歴をたどり、記録することです。ファイルに対する変更も記録されます。
バージョン番号
Visual SourceSafe データベースに追加したファイルに対して加えられた変更の回数を示す番号です。この番号は、[履歴] ダイアログ ボックスに表示されます。バージョン番号は常に整数です。
破棄
Visual SourceSafe データベースから、ファイルまたはプロジェクトを完全に削除します。破棄された項目は復元できません。
パスワード
ユーザーの識別に使用され、セキュリティの役目を果たす文字列です。多くの場合、Visual SourceSafe データベースを使うにはパスワードが必要です。
ビジュアル マージ
グラフィカル インターフェイスを使い、視覚的にコンフリクトを解決できるマージ操作です。
ファイル ペイン
Visual SourceSafe エクスプローラの右側の部分です。ファイル リストが表示されます。
ファイル ヘッダー
ファイルのバージョン番号、作成者、最終更新日時などの情報が書かれたファイルの先頭のテキスト部分のことです。通常、プログラム ファイルではコメントとして記述するため、コンパイルには影響しません。
ファイル リスト
カレント プロジェクト内のファイルのリストです。ファイル ペインに表示されます。
プロジェクト
関連するファイルの集まりです。通常、1 つのプロジェクトには、ソフトウェア コンポーネントの開発に必要なファイルがすべて含まれます。プロジェクト内にサブプロジェクトを作成すると、ファイルをグループ化できます。プロジェクトを分類する基準は、ユーザーが目的に応じて決めることができます。たとえば、コンポーネントのバージョンごと、または言語別にプロジェクトを作成することができます。一般に、プロジェクトは、ファイルのディレクトリ構造と似た基準を使って階層化されます。
プロジェクト ペイン
Visual SourceSafe エクスプローラの左側の部分です。プロジェクトのリストが表示されます。
プロジェクト リスト
Visual SourceSafe データベースで利用できるすべてのプロジェクトのリストが表示されます。Visual SourceSafe ウィンドウの左側のプロジェクト ペインに表示されます。
分岐
ほかのプロジェクトとファイルを共有し、そのファイルを複数のプロジェクトに分岐させることです。2 つのプロジェクトにファイルを分岐させると、各ファイルはある時点までは共通の履歴を持ちますが、それ以降の履歴は 2 つに分かれます。
分岐ファイル
分岐操作によって、共有リンクが解除されたファイルです。
ま
マージ
同じファイルの複数のコピーに加えられた変更点の相違を統合し、新しいバージョンのファイルを作成することです。同じファイルの異なるバージョンの変更点、または同じバージョンに加えられた変更点をマージし、新しいファイルを作成します。マージは、ユーザーが 2 つの分岐ファイルを統合するとき、または [チェックイン] または [最新バージョンの取得] コマンドが実行されたときに発生します。
マスター コピー
Visual SourceSafe データベースに最後にチェックインされたファイルです。作業フォルダにコピーされているファイルは、ローカル コピーと呼びます。
や
読み取り専用ファイル
読み取り専用属性が設定されているファイルです。読み取り専用ファイルは、テキスト エディタなどで表示できますが、変更を保存することはできません。[チェックイン] または [最新バージョンの取得] を実行すると、対象のファイルに読み取り専用属性が設定されます。
ユーザー名
ユーザーを識別するための文字列です。Visual SourceSafe にログオンするときに使います。
ユーザー リスト
Visual SourceSafe データベースを使用できるユーザーのリストです。リストは、Visual SourceSafe 管理者が管理し、Visual SourceSafe アドミニストレータのメイン ウィンドウに表示されます。
ら
ラベル
ファイルまたはプロジェクトの特定のバージョンに割り当てるユーザー定義の名前です。
リバース デルタ
Visual SourceSafe で使われている変更記録技術です。変更バージョンをすべて保存するのではなく、マスター コピーに対して加えられた変更だけが記録されます。Visual SourceSafe では、カレント バージョンのファイルを基準とし、前のバージョンからの変更部分のみが保存されます。この方法は、ディスク領域を節約するだけでなく、カレント バージョンのみがデータベースに保存されているため、処理速度も向上します。
履歴
ファイルまたはプロジェクトが、Visual SourceSafe データベースに追加された後に加えられた変更の記録です。ファイルの履歴から任意のバージョンを取得し、内容を復元できます。[プロジェクトの履歴] ダイアログ ボックスには、ラベル付け、ファイルやサブプロジェクトの削除、追加など、カレント プロジェクトの主な変更の記録が表示されます。
ルート プロジェクト
最上位のプロジェクトで、プロジェクト リストでは "$/" で表示されます。Visual SourceSafe データベース内のプロジェクトは、すべてルート プロジェクトのサブプロジェクトです。
ローカル コピー
ユーザーの作業フォルダにコピーされているファイルです。チェックアウトした後にローカル コピーを変更したり、チェックアウトの最中にマスター コピーが変更されると、ローカル コピーとマスター コピーは異なるファイルになります。
ログオン
Visual SourceSafe データベースにアクセスするために、ユーザー名とパスワードの入力を行うことです。
ロック
データベース内の情報を、2 つの異なるプロセスから同時に操作できないようにするシステムです。Visual SourceSafe では、データベースへのアクセスを制御するために、ネイティブ ロックを使用します。ネイティブ ロックは、オペレーティング システムの機能を使って実行されます。また、ロック ファイルを使用する設定も可能です。この場合は、LOCKS フォルダに一時ファイルが作成されます。
わ
ワイルドカード文字
アスタリスク (*) と疑問符 (?) を指します。ワイルドカード文字は、特定パターンの文字列を検索するときに使います。ワイルドカード文字と検索文字列を組み合わせて使うと、検索対象をさらに限定できます。
記号 | 例 | 使い方 |
---|---|---|
* | 「wh*」と指定すると、what、white、why などが検索され、「*at」と指定すると、cat、bat、what などが検索されます。 | 任意の文字列と一致します。 |
? | 「b?ll」と指定すると、ball、bell、bill などが検索されます。 | 任意の 1 文字と一致します。 |
"\*" または "\?" のように、アスタリスクや疑問符の前に円記号を付けると、ワイルドカード文字ではなく、通常の文字として扱われます。アスタリスク、疑問符、または円記号そのものを検索する場合は、前に円記号を付けます。円記号そのものを検索するには、円記号を 2 つ (\\) 指定します。後続文字がワイルドカード文字でも円記号でもない場合、円記号は無視されます。