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Not 演算子 (Visual Basic)

2 つのブール式の論理否定を求めます。また、2 つの数式のビットごとの否定を求めます。

result = Not expression

指定項目

  • result
    必ず指定します。 任意のブール型 (Boolean) または数式を指定します。

  • expression
    必ず指定します。 任意のブール型 (Boolean) または数式を指定します。

解説

Boolean 式の場合、次の表は、2 つの式の値と演算結果 result の値の対応を示しています。

expression の値

result の値

True

False

False

True

数値の場合、Not 演算子は、数式に対してビット単位の反転も行います。次に示す真理値表に従って、演算結果 result の対応するビットがセットされます。

expression のビット

result 内のビット

1

0

0

1

注意

論理/ビット処理演算子は他の算術演算子や関係演算子より優先順位が低いため、ビットごとの演算は、正確に実行されるようにかっこで囲む必要があります。

データ型

ブール値の否定では、結果のデータ型は Boolean です。 ビットごとの否定では、結果のデータ型は expression と同じです。 ただし、式が Decimal の場合、結果は Long になります。

オーバーロード

Not は オーバーロード できます。つまり、オペランドがクラスまたは構造体の型であれば、クラスまたは構造体がこの動作を再定義できます。 このようなクラスまたは構造体でこの演算子を使用している場合、再定義された動作を確認してください。 詳細については、「演算子プロシージャ (Visual Basic)」を参照してください。

使用例

次の例では、Not 演算子を使って 2 つの Boolean 式の論理否定を求めます。 結果は、式の値を反転させた Boolean 値です。

Dim a As Integer = 10
Dim b As Integer = 8
Dim c As Integer = 6
Dim firstCheck, secondCheck As Boolean
firstCheck = Not (a > b)
secondCheck = Not (b > a)

前の例では、False と True の結果を順に生成します。

Not 演算子を使って、数式のビットごとの論理否定を求める例を次に示します。 結果パターンのビットは、符号ビットを含めて、オペランド パターンで対応するビットを反転した値にセットされます。

Dim a As Integer = 10
Dim b As Integer = 8
Dim c As Integer = 6
Dim firstPattern, secondPattern, thirdPattern As Integer
firstPattern = (Not a)
secondPattern = (Not b)
thirdPattern = (Not c)

前の例では、–11、–9、–7 の結果を順に生成します。

参照

関連項目

論理/ビット演算子 (Visual Basic)

Visual Basic における演算子の優先順位

機能別の演算子一覧 (Visual Basic)

概念

Visual Basic の論理演算子とビット処理演算子