float_control

関数の浮動小数点動作を指定します。

float_control( value,setting [push] | push | pop )

フラグ

• value , setting [push]
  浮動小数点の動作を指定します。 value には、precise または except を指定できます。 詳細については、「/fp (浮動小数点の動作の指定)」を参照してください。 setting は、on または off に設定できます。

  value が precise の場合、precise と except の設定が指定されています。 except は、precise も on に設定されている場合のみ on に設定できます。

  オプションの push トークンを追加すると、value の現在の設定が内部コンパイラ スタックにプッシュされます。

• push
  現在の float_control 設定を内部コンパイラ スタックにプッシュします。

• pop
  内部コンパイラ スタックの最上部からfloat_control 設定を削除し、それを新しい float_control 設定にします。

解説

except がオンの場合は、float_control precise をオフにすることはできません。 同様に、fenv_access がオンになっている場合は、precise をオフにすることはできません。 float_control プラグマを使用して厳格なモデルから高速モデルに移行するには、次のコードを使用します。

#pragma float_control(except, off)
#pragma fenv_access(off)
#pragma float_control(precise, off)
// The following line is needed on Itanium processors
#pragma fp_contract(on)

float_control プラグマを使用して高速モデルから厳格なモデルに移行するには、次のコードを使用します。

#pragma float_control(precise, on)
#pragma fenv_access(on)
#pragma float_control(except, on)
// The following line is needed on Itanium processors.
#pragma fp_contract(off)

その他の浮動小数点プラグマには以下があります。

• fenv_access

• fp_contract

使用例

次のサンプルは、float_control プラグマを使用してオーバーフロー浮動小数点例外をキャッチする方法を示しています。

// pragma_directive_float_control.cpp
// compile with: /EHa
#include <stdio.h>
#include <float.h>

double func( ) {
   return 1.1e75;
}

#pragma float_control (except,on)

int main( ) {
   float u[1];
   unsigned int currentControl;
   errno_t err;

   err = _controlfp_s(&currentControl, ~_EM_OVERFLOW, _MCW_EM);
   if (err != 0)
      printf_s("_controlfp_s failed!\n");

   try  {
      u[0] = func();
      printf_s ("Fail");   
      return(1);
   } 
   
   catch (...)  {
      printf_s ("Pass");
      return(0);
   }
}

参照

関連項目

プラグマ ディレクティブと __Pragma キーワード