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ASP.NET モバイル コントロールを使用したデータ バインディングの使用

ASP.NET モバイル コントロールを使用すると、Web アプリケーションとデータベースとのやりとりが簡単になります。この手法はデータ バインディングと呼ばれます。データ バインディングでは、Microsoft ADO.NETDataSet オブジェクトおよび DataTable オブジェクトの機能が利用されます。これらのオブジェクトを使用することで、モバイル Web ページをデータベースに接続できます。

DataSet オブジェクトは、データ テーブルおよびそれらのテーブル間のリレーションシップを含むデータのセットを表します。ページのコントロールは DataTable オブジェクトの特定のフィールドにバインドできます。ASP.NET モバイル コントロールを使用して、ユーザーがデータを表示して操作できるようになるのは、この方法によります。

モバイル Web ページのフレームワークには、コントロールをデータ ストアの情報にバインドする柔軟な方法が用意されています。データ バインディングをプログラムで実行するには、データにバインドするコントロールの DataBind メソッドをアプリケーションで呼び出します。データ バインディングは、Visual Studio でデザイン時に構成することもできます。

モバイル Web ページを使用すると、アプリケーションは単純データ バインディングと複合データ バインディングの両方を実行できます。単純データ バインディングでは、アプリケーションはコントロールのプロパティをデータベースの単一の値にバインドできます。複合データ バインディングでは、DataTable オブジェクトの列などの値のセットにコントロールを接続します。たとえば、ユーザーが選択できるアイテムを List コントロールに設定する場合などにデータ バインディングがよく使用されます。

8yc44h4d.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

ASP.NET Web コントロールとは異なり、モバイル Web ページでのデータ バインディングでは、SqlDataSource コントロールなどのデータ ソース コントロール、およびバインドされたコントロール内のそれに対応する DataSourceID プロパティは使用されません。代わりに、コントロールの DataSource プロパティを宣言またはコードで設定し、DataBind メソッドを呼び出します。

詳細については、次の表のリンクを参照してください。

リンク先

説明

DataTable の作成 (ADO.NET)

メモリ内データの 1 つのテーブルを表す DataTable オブジェクトへのバインディングについて説明します。DataTable オブジェクトは、独立したオブジェクトとして作成して使用することも、他の Microsoft .NET Framework オブジェクトから、最も一般には DataSet オブジェクトのメンバとして使用されることも可能です。

DataBind

サーバー コントロール プロパティとデータ ソースとの間のバインディングを実行します。

List

アイテムの一覧を、静的な表示または対話操作が可能な一覧として表示します。詳細については、DataTextField のトピックおよび DataValueField のトピックを参照してください。

ObjectList

オブジェクト リスト内のアイテムごとに複数のデータ フィールドを表示します。

DataSet の使用 (ADO.NET)

DataSet オブジェクト、リレーションシップ、および制約の作成、およびそれらに対するデータの設定について説明します。

テーブル コレクション エディタ

データセットに対して DataTable オブジェクトを追加または削除できるようにします。このダイアログ ボックスは、[プロパティ] ウィンドウを使用してデータセットの Tables プロパティを編集しているときに表示されます。

データ アダプタを使用したデータへのアクセス

データベース内のデータにアクセスするには、アプリケーションでデータベースへの接続を作成し、データ アダプタを設定する必要があります。データ アダプタに共通のプロパティについては、DataAdapter のトピックを参照してください。プロジェクトにデータ ソースおよびデータ アダプタを追加する方法の詳細については、「データアダプタ構成ウィザード」を参照してください。

データ連結のプロパティ

以下に、データ バインド コントロールに共通のユーザー プロパティの一覧を示します。

  • DataSource
    リストに表示するデータのデータ ソースを指定します。データセットまたはデータ テーブルの名前を指定できます。

  • DataMember
    選択した DataSource プロパティの中から、使用するテーブルの名前を指定します。

  • DataTextField
    コントロールにあるアイテムごとに、Text プロパティに関連付けるフィールド (テーブルの列など) の名前を指定します。

  • DataValueField
    コントロールにあるアイテムごとに、Value プロパティに関連付けるフィールドの名前を指定します。一般には、一覧に表示されるデータ行を実行時に識別できるように、データ レコードの主なフィールドを指定するために使用されます。

ObjectList コントロールの場合は、上記に加えて以下に示すプロパティもサポートします。

  • LabelField
    アイテムのラベルとして使用されるフィールドの Name 値または DataField 値を指定します。

  • TableFields
    リスト ビューに表示されるフィールドを指定します。

参照

その他の技術情報

特定のデバイスを対象とした ASP.NET モバイル Web コントロールのカスタマイズ

ASP.NET モバイル ページ用のプロパティ エディタの使用