自動開始の構成
自動開始を有効にした場合、IIS サービスがオペレーティング システムによって開始されると、ホストされている WF または WCF サービスが自動的にインスタンス化されます。サーバーが起動すると、サービスは自動的に開始されます。これは初期の応答時間を短縮するため、最初の要求を受信する前に実行されます。
自動開始の設定では、次の 3 つのレベルの自動開始機能を制御します。
特定のサービスを開始する方法 (要求時に開始か、または自動開始によって自動的に開始)。
アプリケーション内のサービスを開始する方法 (要求時に開始か、または自動開始によって自動的に開始)。この設定はアプリケーション内のすべてのサービス、または個々のサービスに対して行うことができます。
アプリケーション プールを開始する方法 (要求時に実行または常に実行中)。
IIS マネージャーを使用してサービスの自動開始機能を有効にする手順は次のとおりです。
アプリケーション プール レベルで AppFabric の自動開始機能を有効にします。applicationHost.config ファイルのアプリケーション プールの startMode 属性は、AppFabric の自動開始機能を有効または無効にします。AppFabric はアプリケーション プールの autoStart 属性を使用しないことに注意してください。自動開始機能を有効にするには、startMode 属性の値を alwaysRunning に設定します。
また、アプリケーション プールのマネージ パイプライン モードが "統合" を使用するように構成されていること、および .NET Framework Version 4 を使用することを、確認する必要があります。
ヒント
アプリケーション プールの autoStart 属性と startMode 属性は異なるものです。startMode 属性は、Windows Server AppFabric の自動開始機能が使用します。アプリケーション プールの [アプリケーション プールの編集] ダイアログ ボックスの [アプリケーション プールを直ちに開始する] 属性または [詳細設定] ダイアログ ボックスの [自動的に開始] 設定は、startMode 属性ではなく autoStart 属性を構成します。
アプリケーション レベルで自動開始機能を有効にします。アプリケーションの自動開始モードを "All" に設定すると、そのアプリケーションのすべてのサービスで自動開始機能が有効になります。自動開始モードを "Custom" に設定すると、アプリケーションで自動的に開始する必要のあるサービスについてのみ自動開始機能を有効にできます。
サービスを含むアプリケーションで自動開始モードを "Custom" に設定すると、自動的に開始する必要のあるサービスの自動開始機能を有効にできます。
Web サイトに対して net.pipe バインドを有効にし、アプリケーションに対して net.pipe プロトコルを有効にします。
Windows Server AppFabric は WCF サービスであるサービス管理サービスを、serviceManagement 属性が有効になっているアプリケーションすべてに追加します。既定では、この属性は有効になっています。このサービスを使用するには、Web サイトに対して net.pipe バインドが有効になっていて、アプリケーションに対して net.pipe プロトコルが有効になっている必要があります。これらの設定が有効になっていない場合、自動開始機能でこのサービスは開始されず、イベント ログにエラー メッセージが書き込まれます。このサービスの詳細については、「サービス管理サービス」を参照してください。
このセクションのトピックでは、IIS マネージャーまたは PowerShell コマンドレットを使用してこれらの手順を実行する方法について説明します。
このセクションの内容
2011-12-05