イベント コレクション サービスの構成
AppFabric をインストールすると、イベント コレクション サービスの既定のインスタンスがインストールされて構成されます。イベント コレクション サービスは、WCF サービスおよび WF サービスによって生成される Windows イベント トレーシング (ETW) イベントを収集し、それを AppFabric 監視ストアに格納します。イベント コレクション サービスの既定の設定は、ルート Web.config ファイルに格納されます。アプリケーションを監視するためには、イベント コレクション サービスがアプリケーションの Web.config ファイルを読み取ることができる必要があります。詳細については、「イベント コレクションのセキュリティ」を参照してください。
ここでは、イベント コレクション サービスに関連のある Web.config ファイルの要素について説明します。
イベント コレクション サービスの構成
既定の設定は、次のようにルート Web.config ファイルに格納されます。
<microsoft.applicationServer>
<monitoring lockElements="bulkCopyProviders, collectors">
<collectors>
<collector name="" session="0">
<settings retryCount="10" eventBufferSize="10000" retryWait="00:00:15" maxWriteDelay="00:00:05" aggregationEnabled="true"/>
</collector>
</collectors>
<bulkCopyProviders>
<bulkCopyProvider providerName="System.Data.SqlClient" type="Microsoft.ApplicationServer.Monitoring.EventCollector.SqlServerBulkCopy, Microsoft.ApplicationServer.Monitoring, Version=3.0.0.0, Culture=neutral, PublicKeyToken=31bf3856ad364e35" />
</bulkCopyProviders>
<default enabled="true" connectionStringName="ApplicationServerMonitoringDatabase" monitoringLevel="HealthMonitoring" />
</monitoring>
</microsoft.applicationServer>
イベント コレクション サービスの設定は、次のように指定されます。
<collectors>
<collector name="" session="0">
<settings retryCount="10" eventBufferSize="10000" retryWait="00:00:15" maxWriteDelay="00:00:05" aggregationEnabled="true" />
</collector>
</collectors>
collector
要素は、次のように定義されます。
要素/属性名 | 説明 |
---|---|
Collector |
イベント コレクション サービスのインスタンスの最上位の要素。 |
Name |
コレクターの名前。既定値は "" で、既定のインスタンスの名前です。 |
Session |
このコレクターが参照しているセッション ID。既定のインスタンスは "0" を参照します。1 台のコンピューターで、10 個のセッションを使用できます ("0" ~ "9")。 |
retryCount |
データベース操作が失敗したときに再試行する回数。 |
eventBufferSize |
コレクターがストアに書き込む前のイベントをバッファーに格納する最大数。 |
retryWait |
ストアに書き込む再試行の間の時間。 |
maxWriteDelay |
この時間の間にイベントが到着しない場合、イベントがストアに書き込まれます。この時間の間にイベントが到着した場合でも、コレクターはイベントを書き込む場合があります。 |
aggregationEnabled |
分析イベント 214 の集計を有効または無効にします。 |
一発コピーの設定は、次のように指定されます。
<bulkCopyProviders>
<bulkCopyProvider providerName="System.Data.SqlClient" type="Microsoft.ApplicationServer.Monitoring.EventCollector.SqlServerBulkCopy, Microsoft.ApplicationServer.Monitoring, Version=3.0.0.0, Culture=neutral, PublicKeyToken=31bf3856ad364e35" />
</bulkCopyProviders>
bulkCopyProvider
要素は、次のように定義されます。
要素/属性名 | 説明 |
---|---|
bulkCopyProvider |
一括コピープロバイダーを構成する最上位要素。 |
providerName |
データベースの ADO.NET プロバイダー名。 |
Type |
一括コピー クラスの完全修飾型。 |
インストールされた WCF および WF サービスのコレクション設定は、次のように指定されます。
<default enabled="true" connectionStringName="ApplicationServerMonitoringDatabase" monitoringLevel="HealthMonitoring" />
IIS 階層でルート Web.config ファイルの下にある Web.config ファイルは、次の設定を上書きできます。
要素/属性名 | 説明 |
---|---|
Default |
インストールされた WCF および WF サービス アプリケーションのコレクション設定を制御する最上位要素。 |
Enabled |
イベント コレクション サービスがサービスのイベントを収集する必要があるかどうかを指定します。有効な値は "true" または "false" です。 |
connectionStringName |
監視ストアの接続文字列の名前。 |
monitoringLevel |
監視レベルは、イベント収集の詳細さを制御します。
|
イベント コレクション サービスのインスタンスを最大 10 個まで構成して実行できます。イベント コレクション サービスの新しいインスタンスを開始する手順は次のとおりです。
新しいインスタンスのコレクター構成要素を定義します。
<collector name="SecondCollector" session="1"> <settings retryCount="5" eventBufferSize="50000" retryWait="00:00:50" maxWriteDelay="00:00:50" /> <scopes> <add path="My Website” />" </scopes> </collector>
ヒント
省略可能な
scopes
要素を指定できます。これは、コレクター インスタンスがインストールされているアプリケーションを検索する IIS 階層内のスコープを定義します。前の例のSecondCollector
インスタンスは、"My WebSite" の下にインストールされているアプリケーションに対するイベントのみを収集します。collector 要素で指定されている名前を使用して、イベント コレクション サービスの 2 番目のインスタンスに対する Windows サービスを開始します。
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2011-12-05