レッスン 1: Windows PowerShell 用の AppFabric コマンドレットの概要
所要時間: 15 分
目標: Windows PowerShell の Microsoft AppFabric 1.1 for Windows Server コマンドレットを使用して注文サービス (OrderService) アプリケーションを構成、管理、および監視するための、Windows PowerShell 環境を準備します。
目的: このレッスンでは、Windows PowerShell 用 ApplicationServer モジュールをロードし、Windows PowerShell のスクリプト実行を有効にします。このチュートリアルの残りのレッスンでも、同じ Windows PowerShell コンソールを使用してください。
前提条件
この手順を開始する前に、次の要件に注意してください。
AppFabric が既にインストールされている必要があります。
管理者アカウントで Windows PowerShell を実行できる必要があります。
手順
このレッスンでは、以下の手順を実行します。
管理者資格情報を使用して Windows PowerShell セッションを開始します。
Windows PowerShell のスクリプト実行を有効にします。
Windows PowerShell 用 ApplicationServer モジュールをロードします。
管理者資格情報を使用した Windows PowerShell セッションの開始
Powershell.exe は C:\Windows\System32\WindowsPowerShell\v1.0 ディレクトリ内にあります。Windows エクスプローラーまたは検索ツールを使用してこのディレクトリを開きます。検索ツールを使用する場合は、[スタート] ボタンをクリックし、検索ボックスに「powershell.exe」と入力します。
[powershell.exe] を右クリックし、[管理者として実行] をクリックします。
Windows PowerShell ウィンドウでセッションが開始したら、タイトル バーを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
[Windows PowerShell のプロパティ] ウィンドウで、[簡易編集モード] が選択されていることを確認し、[OK] をクリックします。
Windows PowerShell のスクリプト実行の有効化
このチュートリアルの大部分の手順は、Windows PowerShell のセッションを使用して進められます。ただし、すべてのレッスンのコマンドを使用して自動化のためのスクリプトを作成することもできます。一部のレッスンでは、スクリプト実行を使用してアプローチを簡素化します。このセクションでは、この Windows PowerShell セッションだけのローカル スクリプトの実行を有効にします。
Windows PowerShell ウィンドウで次のコマンドを実行して、署名されていないローカル スクリプトを Windows PowerShell で実行できるようにします。
Set-ExecutionPolicy –ExecutionPolicy RemoteSigned –Scope Process
実行ポリシー変更の確認を求められたら、「Y」と入力し、Enter キーを押します。
ローカル スクリプト実行が有効になったことを確認できるように、Windows PowerShell で次のコマンドを実行します。
Get-ExecutionPolicy
実行ポリシーが RemoteSigned と報告されます。
–Scope Process パラメーターを指定すると、現在の Windows PowerShell プロセスおよび作成する可能性のある子プロセスについてのみポリシーがアクティブになります。上記のコマンドを使用して Windows PowerShell 実行ポリシーを RemoteSigned に設定することで、現在の Windows PowerShell セッションについて次のポリシーがアクティブになります。
スクリプトを実行できる。
インターネットからダウンロードしたスクリプトおよび構成ファイルについて (電子メールおよびインスタント メッセージング プログラムを含む)、信頼された発行元からのデジタル署名を要求する。
ローカル コンピューター上で自分が実行したスクリプトおよび作成したスクリプト (インターネットからダウンロードしたものではない) について、デジタル署名を必要としない。
このポリシー変更を元に戻すには、現在の Windows PowerShell セッションと、このセッションで開始した子プロセスをすべて終了します。このチュートリアルのレッスンでは、変更した実行ポリシーがセッションで有効になっている必要があります。
実行ポリシーは特定のコマンドまたはコマンドレットの実行を禁止するものではないことに注意してください。実行できるスクリプトおよび構成ファイルに対して制限を設定するだけです。
Windows PowerShell 2.0 の実行ポリシーの詳細については、「about_execution_policies」を参照するか、次のコマンドを実行してください。
Get-help about_execution_policies
AppFabric 用の Windows PowerShell モジュールのロード
次のコマンドを実行して、Windows PowerShell の Import-Module コマンドレットを使用して Windows PowerShell 用 ApplicationServer モジュールをロードします。
Import-Module ApplicationServer
エラーが表示されなければ、モジュールは正常にロードしました。
Windows PowerShell 用 ApplicationServer モジュールが正常にロードされたことを確認するには、Windows PowerShell ウィンドウで次のコマンドを実行します。
Get-Command –Module ApplicationServer
このコマンドを実行すると、Windows PowerShell 用 ApplicationServer モジュールによって公開されるすべてのコマンドが表形式で示されます。
まとめ
このレッスンでは、管理者資格情報を使用して Windows PowerShell を起動し、以降のレッスンでのスクリプト実行を可能にしました。また、Windows PowerShell 用 ApplicationServer モジュールをロードし、このモジュールによってコマンドが公開されていることを確認しました。このチュートリアルでは、これらのコマンドを使用して、注文サービス (OrderService) アプリケーションを構成、管理、および監視します。
次のステップ
「レッスン 2:Windows PowerShell による Order Service アプリケーションの展開」では、Windows PowerShell を使用して注文サービス (OrderService) プロジェクトを構築および展開します。
関連項目
概念
レッスン 2:Windows PowerShell による Order Service アプリケーションの展開
レッスン 3: Windows PowerShell による Order Service の構成
レッスン 4: Windows PowerShell による Order Service の監視
レッスン 5: Windows PowerShell によるワークフローの追跡
2012-03-05