AppFabric の構成
Microsoft AppFabric 1.1 for Windows Server を構成するには、セットアップ ウィザードを正常に実行した直後に構成ウィザードを実行するか、初期インストール後に [スタート] メニューから構成ウィザードを実行します。構成ウィザードは、入力された新しい値で既存の構成値を上書きします。
構成ウィザードで実行する手順の多くは、AppFabric 構成コマンドレットを使用して手動で実行することもできます。詳細については、Windows Server AppFabric ヘルプ (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=164929) を参照してください。
構成ウィザードで設定できる構成は次のとおりです。設定できる構成は、セットアップ ウィザードでインストールした機能によって異なります。
イベント コレクション サービスおよびワークフロー管理サービスのアカウントを構成します。
監視ストアおよび永続化ストアの既定の構成エントリをルート Web.config ファイルに追加します。
既定の監視ストアおよび永続化ストアを初期化する。
キャッシュ サービス構成データベースを構成し、新しいキャッシュ クラスターを作成するか既存のキャッシュ クラスターに参加します。
構成ウィザードで設定されるホスティング サービス機能の構成は、ルート Web.config ファイルに保存されます。また、キャッシュ サービスの構成は、".\Program Files\ Microsoft AppFabric 1.1 for Windows Server" フォルダーの DistributedCache.exe.config ファイルに設定されます。DistributedCacheService.exe.config ファイルの内容は、キャッシュ サービス構成情報に対する接続文字列です。キャッシュ サービス構成プロバイダーの [XML] を選択する場合は、クラスター構成は構成時に指定するフォルダー内の .xml ファイルに設定されます。[XML] 以外を選択する場合は、ウィザードでの構成に従って、クラスター構成はキャッシュ サービス構成プロバイダーによって決定されたストアに保存されます。
ヒント
サービスでカスタム ビヘイビアーまたはバインドを使用する場合、それらの設定を AppFabric で直接構成することはできません。これは、AppFabric が MWA 構成 API (IIS にネイティブ) を使用して構成の読み取りと書き込みを行うからです。構成を行えるようにするには、これらのカスタム要素セクションを MWA 互換のスキーマに変換し、そのスキーマを %SystemRoot%\System32\inetsrv\config\schema に配置する必要があります。MWA は、このスキーマを自動的に選択し、構成内のカスタム セクションを適切に解析します。これで、これらの構成セクションを、AppFabric 構成エディターではなく、IIS マネージャーの内部に付属している IIS のネイティブ構成エディター (IIS 構成エディター) を使用して編集できます。
インストールの詳細については、「AppFabric のインストール」を参照してください。
Microsoft AppFabric 1.1 for Windows Server の構成の開始
AppFabric セットアップ ウィザードを実行したら、AppFabric 構成ウィザードを開始します。それには、セットアップ ウィザードの [インストールの結果] ページにある [構成ツールを起動します] チェック ボックスをオンにし、[終了] をクリックして、セットアップ ウィザードを完了します。
[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム]、[Microsoft AppFabric 1.1 for Windows Server]、[AppFabric の構成] を順にクリックして構成ウィザードを開くこともできます。
[開始する前に] ページで、カスタマー エクスペリエンス向上プログラムに参加する場合は [はい] を、参加しない場合は [いいえ] をクリックし、[次へ] をクリックします。[ホスティング サービスの構成] ページが表示されます。このトピックの次のセクションに進みます。
ヒント
ご参加いただける場合、このプログラムは、マイクロソフトによる Microsoft AppFabric 1.1 for Windows Server の機能強化に役立てられます。ユーザーの操作を妨げることなく、コンピューターのハードウェアや Microsoft AppFabric 1.1 for Windows Server の使用方法に関する情報を収集します。また、このプログラムはファイルを定期的にダウンロードして、Microsoft AppFabric 1.1 for Windows Server で発生する可能性がある問題に関する情報を収集します。収集された情報が、お客様の特定やお客様との連絡に使用されることはありません。
監視の構成
[ホスティング サービスの構成] ページで、次の表を使用して監視を構成し、[次へ] をクリックします。
ヒント
ホスティング管理をインストールし、ホスティング サービスをインストールしないと、AppFabric イベント コレクション サービスおよびワークフロー管理サービス用のサービスはインストールされません。また、サービス ID のテキスト ボックスには、"サービスがインストールされていません" と表示されます。
コントロール 説明 監視構成を設定
イベント コレクション サービス アカウントを選択し、監視ストアを選択して構成する場合にオンにします。
AppFabric イベント コレクション サービス アカウント
イベント コレクション サービスの Windows ログオン アカウントが表示されます。既定では、イベント コレクション サービス アカウントは監視プロバイダーに使用されます。イベント コレクション サービス アカウントは Administrators グループのメンバーであり、監視データベースへの管理用アクセス権を持っています。既定値は NT Authority\LocalService です。
変更
イベント コレクション サービス アカウントの [変更] をクリックすると、システム サービスのユーザー資格情報を選択することができます。ビルトイン アカウントを選択するか、カスタム ユーザー名とパスワードを入力することができます。[ユーザーの選択] ダイアログ ボックスで、サービスに使用するアカウントを選択し、[OK] をクリックします。これにより ID が更新され (変更された場合)、サービスが再開されます。
詳細については、「Windows Server AppFabric のセキュリティ モデル」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=193179) を参照してください。
監視プロバイダー
監視データベースへのアクセスに使用するプロバイダーを選択します。この一覧には、ローカルの machine.config ファイルに登録されているすべての有効なデータ プロバイダーが表示されます。
構成
監視プロバイダーを選択したら、これをクリックして監視プロバイダーの構成を設定します。SQL 監視プロバイダーの構成の詳細については、下の [SQL 監視ストアの構成] ダイアログ ボックスの説明を参照してください。カスタムの監視プロバイダーを選択することもできます。
追加の監視プロバイダーをインストールする方法
[監視プロバイダー] ボックスで選択できる監視プロバイダーの一覧にプロバイダーを追加できます。このリンクをクリックすると、プロバイダーを追加する方法についてのヘルプが表示されます。
[ホスティング サービスの構成] ページで SQL 監視プロバイダー (System.Data.SqlClient) の [構成] をクリックすると、[SQL 監視ストアの構成] ダイアログ ボックスが表示されます。次の表は、このダイアログ ボックスのコントロールについての説明です。この表を使用して監視ストアを構成し、[OK] をクリックして [ホスティング サービスの構成] ページに戻ります。ストアが正常に初期化され、登録されたことを確認します。
コントロール 説明 AppFabric 監視ストアをルート web.config に登録する
オンにすると、接続文字列によって識別される監視ストアを、その監視ストアの構成をルート Web.config ファイルに追加することで登録します。これには、ApplicationServerMonitoringConnectionString および関連の監視ビヘイビアーが含まれます。この登録により、コンピューター上のすべてのスコープで接続文字列とビヘイビアーを使用できるようになります。
[監視ストアを初期化する] がオフになっている場合でもこのチェック ボックスをオンにすることができます。データベースが既に作成され、初期化されている場合、またはデータベースが初期化されていなくても参照先になっている場合はこのチェック ボックスをオンにします。
ヒント
ホスティング管理ツールがインストールされているが、ホスティング サービス機能がインストールされていない場合、このチェック ボックスは無効です。
監視ストアを初期化する
オンにすると、接続文字列で識別される監視データベースが初期化されます (使用する前に初期化する必要があります)。初期化によりデータベース スキーマが作成され、そのスキーマに基づいて構造が作成されます。データベースが存在しない場合は、データベースが作成され、初期化されます。
このチェック ボックスをオンにし、[AppFabric 監視ストアをルート web.config に登録する] をオンにしなかった場合、必要に応じてデータベースが作成され、初期化されますが、このコンピューターから使用することはできません。
初期化操作は、初期化コマンドレットにより実行されます。詳細については、Windows Server AppFabric ヘルプ (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=164929) を参照してください。
ヒント
データベースを作成する場合、作成先のサーバーでデータベースを作成する権限を持っている必要があります。
接続文字列
監視ストアへのアクセスに使用するサーバーおよびデータベースを指定する文字列です。
データベースが存在するコンピューターの名前を "サーバー" フィールドに入力します。
監視データ用に作成するデータベースの名前を "データベース" フィールドに入力するか、一覧から既存のデータベースを選択します。
セキュリティ構成
[Windows 認証] または [SQL Server 認証] を選択します。
Windows 認証の場合、管理者、リーダー、またはライターのロールを変更するには、[参照] をクリックし、標準の [ユーザーまたはグループの選択] ダイアログ ボックスを使用して別の値を入力します。[監視ストアを初期化する] がオンの場合のみ、管理者、リーダー、またはライターの値を変更することができます。
ヒント
ホスティング管理のみインストールし、監視 SQL ストアを Windows 認証を使用して初期化する場合、既定では、管理者、リーダー、またはユーザーの各ロールに対し、グループもユーザーも入力されません。構成を続行する前に、[参照] をクリックして、ロールごとにグループまたはユーザーを手動で入力する必要があります。
監視構成を設定した後、永続化構成を設定する場合は、このトピックの次のセクションに進みます。永続化構成を設定しない場合は、[次へ] をクリックして [キャッシュ サービスの構成] ページを表示し、このトピックの「キャッシュ サービスの構成」セクションに進みます。
永続化の構成
[ホスティング サービスの構成] ページで、次の表を使用して永続化を構成し、[次へ] をクリックします。
ヒント
このページは、[機能の選択] ページで [Worker] を選択した場合にのみ表示されます。
コントロール 説明 永続化構成を設定
ワークフロー管理サービス アカウントを選択したり、永続化ストアを選択して構成したりするとき、このチェック ボックスをオンにします。
AppFabric ワークフロー管理サービス アカウント
ワークフロー管理サービスの Windows ログオン アカウントが表示されます。ワークフロー管理サービス アカウントは Administrators グループのメンバーであり、永続化データベースへの管理用アクセス権を持っています。既定値は NT Authority\LocalService です。
変更
ワークフロー管理サービス アカウントの [参照] ボタンをクリックすると、システム サービスのユーザー資格情報を選択することができます。ビルトイン アカウントを選択するか、カスタム ユーザー名とパスワードを入力することができます。[ユーザーの選択] ダイアログ ボックスで、サービスに使用するアカウントを選択し、[OK] をクリックします。
詳細については、「Windows Server AppFabric のセキュリティ モデル」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=193179) を参照してください。
永続化プロバイダー
永続化データベースへのアクセスに使用するプロバイダーを選択します。この一覧には、ローカルの machine.config ファイルに登録されているすべての有効なデータ プロバイダーが表示されます。
構成
クリックして、永続化プロバイダーの構成を設定します。
追加の永続化プロバイダーをインストールする方法
[永続化プロバイダー] ドロップダウン ボックスで選択できる永続化プロバイダーをプロバイダーのリストに追加できます。このリンクをクリックすると、プロバイダーを追加する方法についてのヘルプが表示されます。
[ホスティング サービスの構成] ページで SQL 永続化プロバイダー (sqlStoreProvider) の [構成] をクリックすると、[SQL 永続化ストアの構成] ダイアログ ボックスが表示されます。次の表は、このダイアログ ボックスのコントロールについての説明です。この表を使用して永続化プロバイダーを構成し、[OK] をクリックして [ホスティング サービスの構成] ページに戻ります。ストアが正常に初期化され、登録されたことを確認します。
コントロール 説明 AppFabric 永続化ストアをルート web.config に登録する
オンにすると、接続文字列によって識別される永続化ストアを、その永続化ストアの構成をルート Web.config ファイルに追加またはルート Web.config ファイル内で更新することで登録できます。これには、ApplicationServerWorkflowInstanceStoreConnectionString および関連する永続化ビヘイビアーが含まれます。この登録により、コンピューター上のすべてのスコープで接続文字列とビヘイビアーを使用できるようになります。
[永続化ストアを初期化する] がオフになっている場合でもこのチェック ボックスをオンにすることができます。データベースが既に作成され、初期化されている場合、またはデータベースが初期化されていなくても参照先になっている場合はこのチェック ボックスをオンにします。
ヒント
ホスティング管理ツールがインストールされているが、ホスティング サービス機能がインストールされていない場合、このチェック ボックスは無効です。
永続化ストアを初期化する
オンにすると、接続文字列で識別される永続化データベースを初期化します (使用する前に初期化する必要があります)。初期化によりデータベース スキーマが作成され、そのスキーマに基づいて構造が作成されます。データベースが存在しない場合は、データベースが作成され、初期化されます。
このチェック ボックスをオンにし、[AppFabric 永続化ストアをルート web.config に登録する] をオンにしなかった場合、必要に応じてデータベースが作成され、初期化されますが、このコンピューターから使用することはできません。
初期化操作は、初期化コマンドレットにより実行されます。詳細については、AppFabric のコア ヘルプを参照してください。
ヒント
データベースを作成する場合、作成先のサーバーでデータベースを作成する権限を持っている必要があります。
接続文字列
永続化ストアへのアクセスに使用するサーバーおよびデータベースを指定する文字列です。
データベースが存在するコンピューターの名前を "サーバー" フィールドに入力します。
永続化データ用に作成するデータベースの名前を "データベース" フィールドに入力するか、一覧から既存のデータベースを選択します。
セキュリティ構成
[Windows 認証] または [SQL Server 認証] を選択します。既定では、[Windows 統合セキュリティ] が選択されています。また、既定のビルトイン グループがグループに表示されています。
Windows 認証の場合、管理者、リーダー、またはユーザーのロールを変更するには、[参照] をクリックし、標準の [ユーザーまたはグループの選択] ダイアログ ボックスを使用して別の値を入力します。[永続化ストアを初期化する] がオンの場合のみ、管理者、オブザーバー、またはライターの値を変更することができます。
ヒント
ホスティング管理のみインストールし、永続化 SQL ストアを Windows 認証を使用して初期化する場合、既定では、管理者、リーダー、またはユーザーの各ロールに対し、グループもユーザーも入力されません。構成を続行する前に、[参照] をクリックして、ロールごとにグループまたはユーザーを手動で入力する必要があります。
永続化構成を設定したら、[ホスティング サービスの構成] ページで [次へ] をクリックします。イベント コレクション サービスとワークフロー管理サービスが構成されている場合は、これらのサービスが開始され、[キャッシュ サービスの構成] ページが表示されます。このトピックの「キャッシュ サービスの構成」に進みます。
キャッシュ サービスの構成
[キャッシュ サービスの構成] ページで、次の表を使用してキャッシュ サービスを構成し、[次へ] をクリックします。この操作によってキャッシュ サービス構成が適用されることを伝えるポップアップ メッセージが表示されます。続行する場合は、[はい] をクリックします。続行すると、構成の設定がキャッシュ サービス構成ファイル内で行われます。次に、[キャッシュ ノードの構成] ページが表示されます。
ヒント
このページは、インストール ウィザードの [機能の選択] ページで 1 つ以上のキャッシュ サービス機能 (キャッシュ サービス、キャッシュ クライアント、またはキャッシュ管理) を選択した場合にのみ表示されます。
コントロール 説明 キャッシュ サービスの構成を設定
オンにすると、キャッシュ サービス機能のシステムレベルの構成を追加または更新できます。
キャッシュ サービス アカウント
キャッシュ サービスの Windows ログオン アカウントを表示します。既定では、キャッシュ サービス アカウントはキャッシュ サービス構成プロバイダーで使用されます。既定値は NT AUTHORITY\NETWORK SERVICE です。
コンピューターがワークグループに参加している場合は、キャッシュ サービス アカウントを変更する必要があります。クラスターに参加しているすべてのコンピューターに存在するローカル アカウントを使用し、すべてのコンピューターでそのアカウントに同じパスワードを使用してください。構成については、ローカル アカウントにはローカル管理者権限が必要です。ビルトイン アカウントは指定できません。この手順はドメインに参加しているコンピューターには必要ありません。
変更
クリックすると [ユーザーの選択] ダイアログ ボックスが表示され、キャッシュ サービス アカウント用のアカウントを選択できます。
キャッシュ サービス構成プロバイダー
キャッシュ サービス構成プロバイダーを指定するときは、次の 2 つのオプションを利用できます。
- [XML] - キャッシュ サービス構成情報はネットワーク ファイル共有の XML ファイルに保存されます。
- [SQL Server 分散キャッシュ構成ストア プロバイダー] - キャッシュ サービス構成情報は SQL Server データベースに保存されます。
警告
[XML] を選択してネットワーク探索プロパティがオフの場合、XML プロバイダーのファイル共有を選択するために [参照] をクリックすると、[フォルダーの参照] ダイアログ ボックスではネットワーク フォルダーを展開できません。ただし、UNC サーバー共有を入力することはできます。ネットワーク フォルダーを展開できるようにするには、ネットワーク探索を有効にする必要があります。これを行うには、コントロール パネルを開き、[ネットワークとインターネット]、[ネットワークと共有センター]、[共有の詳細設定の変更] を順に選択し、[ネットワーク探索を有効にする] をクリックしてから [変更の保存] をクリックします。
ヒント
ワークグループ シナリオでは、XML プロバイダーのみがサポートされ、データベース プロバイダーはサポートされません。
構成
構成プロバイダーとして [SQL Server AppFabric キャッシュ サービス構成ストア プロバイダー] を選択した場合、[構成] をクリックしてキャッシュ サービス構成データベースを作成または選択します。
ファイル共有
構成プロバイダーとして [XML プロバイダー] を選択した場合、XML 構成ファイルを配置するネットワーク ファイル共有を入力または参照します。ファイル共有には有効な UNC パス (\\server\share など) を指定する必要があります。
重要
キャッシュ クラスター内のすべてのキャッシュ サーバーからアクセス可能なネットワーク ファイル共有を手動で作成する必要があります。AppFabric 構成ウィザードを実行しているユーザー アカウントには、指定したネットワーク ファイル共有に対する "所有者" または "共同所有者" 権限と、フォルダーに対するファイル システム レベルの "フル コントロール" 権限が必要です。
キャッシュ サービスには、ネットワーク ファイル共有に対する読み取り/書き込みアクセスが必要です。参照
ファイル共有の [参照] をクリックすると、[フォルダーの参照] ダイアログ ボックスで XML 構成プロバイダーのファイル共有を選択できます。既存のフォルダーを選択するか、新しいフォルダーを作成して、[OK] をクリックします。
新しいクラスター/クラスターに参加
これがクラスター内の最初のコンピューターである場合は [新しいクラスター] を選択します。この後にクラスター内のコンピューターでセットアップを実行するときは、[クラスターに参加] を選択します。既定値は [新しいクラスター] です。
クラスターを作成またはクラスターに参加するには、構成データの場所 (データベースか XML ファイル) を指定してから、次のページ ([AppFabric キャッシュ ノードの構成] ページ) でポートを入力し、ファイアウォールを設定して、一覧のサービスのブロックを解除します。
クラスターの作成時に、クラスター サイズ (クラスター内のコンピューターの数) を指定する必要があります。これにより、システムのメモリ割り当てが最適化されます。
クラスター サイズ
次の 3 つのオプションのいずれかを選択すると、クラスター サイズに基づいてパフォーマンスが最適化されます。この設定は、[新しいクラスター] コントロールが選択されている場合にのみ使用できます。
- 小規模 (1 ~ 5 台)
- 中規模 (6 ~ 15 台)
- 大規模 (16 台以上)
ヒント
一度選択すると、変更できません。
ヒント
実際のクラスター サイズは、ここでの選択内容による制約を受けません。最適化後も、コンピューターをクラスターに追加、またはクラスターから削除できます。ただし、パフォーマンスが最適化されるのは、クラスター サイズが指定範囲内である場合のみです。クラスターに最終的に配置されるノード数に基づいてクラスター サイズを選択してください。構成時に設定したクラスター サイズは、後から変更できません。クラスター サイズに [小規模] を選択すると、クラスターは 1 ~ 5 台のコンピューター用に最適化されます。最終的にクラスターのコンピューターが 10 台まで増えるとしても、クラスターは 1 ~ 5 台のコンピューター用に最適化されたままになります。後からクラスター サイズを [中規模] に変更して、6 ~ 15 台のコンピューター用にクラスターを最適化することはできません。
- [XML] - キャッシュ サービス構成情報はネットワーク ファイル共有の XML ファイルに保存されます。
[キャッシュ サービス構成プロバイダー] ボックスの一覧の [SQL Server AppFabric キャッシュ サービス構成ストア プロバイダー] をクリックし、[構成] をクリックすると、[Microsoft AppFabric 1.1 for Windows Server キャッシュ構成ストア] ダイアログ ボックスが表示されます。次の表を使用して SQL ストアを構成し、[次へ] をクリックします。
ヒント
[Microsoft AppFabric 1.1 for Windows Server キャッシュ構成ストア] ダイアログ ボックスで [OK] をクリックすると、分散キャッシュ データベースが作成され、操作の結果を示すポップアップ メッセージが表示されます。
ヒント
Windows 認証が必要になるため、セキュリティの構成設定をこのページで行う必要はありません。キャッシュ機能は SQL 認証をサポートしていません。
コントロール 説明 AppFabric キャッシュ サービス構成データベースを登録する
オンにすると、接続文字列によって識別される構成データベースを、その構成データベースの構成をルート Web.config ファイルに追加することで登録し、セキュリティ構成を設定できます。この登録により、コンピューター上のすべてのスコープで接続文字列とビヘイビアーを使用できるようになります。このチェック ボックスは、[AppFabric キャッシュ サービス構成データベースを作成する] がオフであってもオンにすることができます。データベースが既に作成されている場合はオンにします。
AppFabric キャッシュ サービス構成データベースを作成する
オンにすると、構成データベースを作成し、接続文字列を指定できます。
接続文字列
"サーバー" フィールドにサーバーを入力し、"データベース" フィールドでデータベースを選択または入力します。
表示される [キャッシュ サービスの構成] ページで [次へ] をクリックすると、[AppFabric キャッシュ ノードの構成] ページが表示されます。次の表を使用して、キャッシュ ノードのポートと Windows ファイアウォールを構成します。
ヒント
このページは、[機能の選択] ページでキャッシュ サービス機能を 1 つ以上選択した場合にのみ表示されます。ファイアウォールの例外は、Windows ファイアウォール サービスが有効になっている場合のみ設定できます。
ヒント
Windows ファイアウォールが無効になっている場合、[AppFabric キャッシュ ノードの構成] ダイアログ ボックスの [Windows ファイアウォールの例外] 領域は無効になります。
コントロール 説明 ノード ポート
各ポートに固有の値を入力または選択するか、既定の設定のままにします。
- [サービス ポート]: 既定値は 22233 です。
- [クラスター ポート]: 既定値は 22234 です。
- [判別ポート]: 既定値は 22235 です。
- [レプリケーション ポート]: 既定値は 22236 です。
ポート値の有効範囲は 1024 ~ 65535 です。各ポートには一意のポート番号を割り当てる必要があります。
Windows ファイアウォールの例外
AppFabric 分散キャッシュ機能が動作するためには、Windows ファイアウォールの規則を構成して、キャッシュ サービスへのアクセスを許可する必要があります。
- Microsoft AppFabric 1.1 for Windows Server: AppFabric キャッシュ サービス
- リモート サービス管理
重要
サードパーティの (Windows 以外の) ファイアウォールを使用している場合、または Windows ファイアウォールがドメイン ポリシーの対象になっている場合、キャッシュ機能が正常に動作するには、ファイアウォールを手動で構成する必要があります。
ヒント
[AppFabric キャッシュ ノードの構成] ページで [次へ] をクリックすると、AppFabric のホスティング機能がインストールされている場合は [アプリケーションの構成] ページが表示されます。このトピックの次のセクションに進みます。
- [サービス ポート]: 既定値は 22233 です。
Microsoft AppFabric 1.1 for Windows Server の構成の完了
- [アプリケーションの構成] ページで [インターネット インフォメーション サービス (IIS) マネージャーの開始] をオンにして、IIS マネージャーでアプリケーションを構成します。構成ウィザードを終了するには、[終了] をクリックします。
ヒント
AppFabric 構成ウィザードによってキャッシュ サービスが正常に構成されたら、管理用コマンドレットを使用して、クラスターまたはクラスター内の個々のホストを起動する必要があります。Start-CacheCluster
コマンドレットまたは Start-CacheHost
コマンドレットを使用します。これらのコマンドレットの詳細については、「Windows PowerShell によるキャッシュ管理」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=193181) を参照してください。
キャッシュ ホスト サービスの初めての開始
初めてのインストールの後は、キャッシュ クラスターを起動する必要があります。クラスター内に 1 つ以上のノードを構成し、コマンドレットを実行してクラスターを起動します。
開発者シナリオで (単一ノード クラスターを使用)、新しいクラスターを起動するには、Use-CacheCluster
を実行し (Windows PowerShell セッションのコンテキストを特定のキャッシュ クラスターに設定するため)、次に Start-CacheCluster
を実行します。
複数ノード クラスターで、クラスター内のすべてのキャッシュ ホスト サービスを起動するには (リード ホストを先に)、Start-CacheCluster
を実行します。追加のキャッシュ ホスト (およびクラスターレベルでのその他すべての構成変更) がキャッシュ クラスターによって認識されるには、Restart-CacheCluster
を使用してすべてのキャッシュ ホスト サービスを再開する必要があります。特定のキャッシュ ホスト サービスを開始するには、Start-CacheHost
を実行します。
詳細については、「Windows PowerShell によるキャッシュ管理に関するページ」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=193181) を参照してください。
2012-03-05