strxfrm、wcsxfrm、_strxfrm_l、_wcsxfrm_l
ロケール固有の情報に基づいて、文字列を変換します。
size_t strxfrm(
char *strDest,
const char *strSource,
size_t count
);
size_t wcsxfrm(
wchar_t *strDest,
const wchar_t *strSource,
size_t count
);
size_t _strxfrm_l(
char *strDest,
const char *strSource,
size_t count,
_locale_t locale
);
size_t wcsxfrm_l(
wchar_t *strDest,
const wchar_t *strSource,
size_t count,
_locale_t locale
);
パラメーター
strDest
対象文字列。strSource
ソース文字列。count
strDest に指定する最大文字数。locale
使用するロケール。
戻り値
変換された文字列の長さを返します。終端の NULL 文字は数えません。 戻り値が count の文字数以上の場合、strDest の内容は予測できません。 エラーが発生すると、各関数は errno を設定し、INT_MAX を返します。 無効な文字に対し、errno は EILSEQ に設定されます。
解説
strxfrm 関数は、strSource が指す文字列を新しい照合形式に変換し、strDest に格納します。 NULL 文字を含めて count で指定する文字数までが変換され、結果の文字列として格納されます。 変換は、ロケールの LC_COLLATE カテゴリの設定に基づいて行われます。 LC_COLLATE の詳細については、「setlocale、_wsetlocale」を参照してください。 strxfrm は、ロケールに依存する動作に現在のロケールを使用します。_strxfrm_l は、現在のロケールではなく渡されたロケールを使用する点を除いて同じです。 詳細については、「ロケール」を参照してください。
変換後、2 つの変換済み文字列を指定して strcmp 関数を呼び出すと、変換前の 2 つの文字列を指定して strcoll 関数を呼び出したときと同じ結果になります。 strcoll 関数や stricoll 関数と同様に、strxfrm 関数は、マルチバイト文字列を適切に処理します。
wcsxfrm は strxfrm のワイド文字バージョンであり、wcsxfrm の文字列引数はワイド文字ポインターです。 wcsxfrm の場合、文字列の変換後に、2 つの変換した文字列を使用して wcscmp を呼び出すと、元の 2 つの文字列に適用する wcscoll を呼び出したときと同じ結果になります。 それ以外では、wcsxfrm と strxfrm の動作は同じです。 wcsxfrm は、ロケールに依存する動作に現在のロケールを使用します。_wcsxfrm_l は、現在のロケールではなく渡されたロケールを使用する点を除いて同じです。
これらの関数では、パラメーターの検証が行われます。 strSource が null ポインターの場合、strDest が null ポインターの場合 (カウントが 0 でなければ)、または count が INT_MAX より大きい場合、「パラメーターの検証」に説明されているように、無効なパラメーター ハンドラーが呼び出されます。 実行の継続が許可された場合、これらの関数は errno を EINVAL に設定し、INT_MAX を返します。
汎用テキスト ルーチンのマップ
TCHAR.H のルーチン |
_UNICODE & _MBCS が未定義の場合 |
_MBCS が定義されている場合 |
_UNICODE が定義されている場合 |
---|---|---|---|
_tcsxfrm |
strxfrm |
strxfrm |
wcsxfrm |
_tcsxfrm_l |
_strxfrm_l |
_strxfrm_l |
_wcsxfrm_l |
"C" ロケールでは、文字セット (ASCII 文字セット) の文字の順序が辞書式の文字の順序と同じです。 ただし、文字セットの文字の順序が辞書式の順序と異なるロケールもあります。 たとえば、特定のヨーロッパのロケールでは、文字「a」 (値 0x61) は文字 'ä に先行します; 」 (値 0xE4) 文字セット、文字「ä で辞書式に、文字「a」の"。
文字セットの順序が辞書式の順序と異なるロケールでは、元の文字列で strxfrm 関数を実行してから、結果の文字列で strcmp 関数を使用して、現在のロケールの LC_COLLATE カテゴリの設定に基づいた辞書式の文字列比較を行います。 したがって、上記のヨーロッパのロケールで 2 つの文字列を辞書式に比較するには、元の文字列で strxfrm 関数を使用してから、結果の文字列で strcmp 関数を使用します。 また、元の文字列で strcmp 関数ではなく strcoll 関数を使用することもできます。
strxfrm は基本的に、LCMAP_SORTKEY を持つ LCMapString のラッパーです。
次の式の値は、strxfrm 関数で元の文字列を変換した結果の保持に必要な配列のサイズです。
1 + strxfrm( NULL, string, 0 )
strxfrm 関数は、"C" ロケールでのみ以下と同等です。
strncpy( _string1, _string2, _count );
return( strlen( _string1 ) );
必要条件
ルーチン |
必須ヘッダー |
---|---|
strxfrm |
<string.h> |
wcsxfrm |
<string.h> または <wchar.h> |
_strxfrm_l |
<string.h> |
_wcsxfrm_l |
<string.h> または <wchar.h> |
互換性の詳細については、「C ランタイム ライブラリ」の「互換性」を参照してください。
同等の .NET Framework 関数
使用できません。標準 C 関数を呼び出すには、PInvoke を使用します。詳細については、「プラットフォーム呼び出しの例」を参照してください。