概要
市場には、Winternals の Defrag Manager など、NT ディスクの最適化ツールが数多くあります。こうしたツールは、ディスクの一般的な最適化を実行するのに便利です。ただし、こうしたユーティリティによって処理されるドライブ上のほとんどのファイルは最適化されますが、一部のファイルは最適化されない場合があります。また、頻繁に使用する特定のファイルを確実に最適化するのは困難です。適用する最適化製品で使用される最適化アルゴリズムに固有の理由で、こうしたファイルは断片化されたままになる場合があります。さらに、ファイルがすべて最適化されたとしても、その後重要なファイルに変更が加えられると、ファイルは断片化される場合があります。再びファイルが最適化される可能性があるのは、最適化の操作全体を再び実行した場合だけです。
Contig は、ディスク上でファイルが連続した状態になるように、単一のファイルを最適化するツールです。絶えず断片化されるファイルや、できるだけ断片の数を少なくしたいファイルを、すばやく最適化するのに適しています。
Contig の使用
Contig を使用すると、既存のファイルを最適化したり、新しいファイルを指定したサイズと名前で作成し、ディスク上のそのファイルの配置を最適化したりできます。Contig では、標準的な Windows 最適化 API を使用しているので、実行中に終了してもディスクは破損しません。
既存のファイルを連続した状態にするには、Contig を次のように使用します。
使用法: contig [-v] [-a] [-q] [-s] [<ファイル名>]
-v |
実行されるファイル最適化操作に関する情報を出力するには、このスイッチを使用します。 |
-a |
単に、ファイルの断片化の状態がどの程度になったかを確認するには、このスイッチを使用して断片化を分析します。 |
-q |
このスイッチを指定すると、-v スイッチは無効になり、Contig は "Quiet" モードで実行されます。このモードでは、最適化の実行中に出力されるのは概要情報のみです。 |
-s |
ワイルドカードを使用してファイル名を指定した場合にサブディレクトリの再帰処理を行うには、このスイッチを使用します。 |
たとえば、c:\winnt 下にあるすべての DLL を最適化するには、「contig -s c:\winnt\*.dll」と入力します。
最適化された状態の新しいファイルを作成するには、Contig を次のように使用します。
使用法: contig [-v] [-n <ファイル名> <ファイルの長さ>]
Contig のしくみ
Contig では、Windows NT 4.0 で導入された、Windows NT のネイティブな最適化サポートを使用します (詳細については、私が執筆した、最適化 API に関するドキュメントを参照してください)。Contig では、まず、ディスクをスキャンして、空き領域の場所とサイズに関する情報を収集します。続いて、問題のファイルの場所を特定します。次に、空き領域と、現在ファイルを構成している断片の数に基づいて、ファイルを最適化できるかどうかを判断します。最適化できる場合、ファイルはディスクの空き領域に移動されます。
詳細情報
Helen Custer 著『Inside Windows NT ファイルシステム』では、オブジェクト マネージャー名前空間の概要がわかりやすく解説されています。また、Windows NT Magazine の 1997 年 10 月号に掲載された Mark のコラム「Inside the Object Manager」(英語) も、(もちろん) すばらしい概要となっています。
Contig のダウンロード
(100 KB)
Live.Sysinternals.com から直接 Contig を実行する