標準 C++ ライブラリ TR1 拡張リファレンス
このリファレンスでは、"Technical Report 1 (TR1)" というドラフト文書に含まれている、C++ ISO 標準の提案されている拡張の Visual C++ 実装について説明します。Visual C++ 実装では、固定サイズの配列、関数オブジェクト、ハッシュ テーブル、正規表現、テンプレート メタプログラミング、関連するオブジェクトを集約するためのテンプレート型、および乱数生成がサポートされます。
注意
TR1 の Visual C++ 実装には、数学関数や特定の C99 規格周りの追加など、TR1 で提案されている機能の一部が含まれていません。
このセクションの内容
TR1 の正規表現
TR1 がサポートする各種正規表現エンジンの文法について説明します。<functional> (TR1)
operator() を定義する型のオブジェクトである関数オブジェクトを構築するための各種テンプレートを定義します。 関数オブジェクトの代わりに、関数ポインターを使用することもできますが、一般的には、関数の呼び出し時にアクセスできる追加情報を保持するために関数オブジェクトが使用されます。<memory> (TR1)
メモリの割り当てとオブジェクトの解放に使用できるクラス、演算子、および各種テンプレートを定義します。<random>
さまざまな乱数ジェネレーターを定義します。<regex>
正規表現を解析するためのテンプレート クラスのほか、テキストから正規表現オブジェクトとの一致を検索するためのテンプレート クラスおよび関数を定義します。<tuple>
テンプレート tuple クラス を定義します。このテンプレートのインスタンスは、さまざまな型のオブジェクトを保持します。<type_traits>
型引数のプロパティに関する情報を提供するコンパイル時定数を備えたテンプレートを定義します。<unordered_map>
unordered_map と unordered_multimap の 2 つのコンテナー テンプレート クラス、および、それらがサポートしているテンプレートを定義します。<unordered_set>
unordered_multiset と unordered_set の 2 つのコンテナー テンプレート クラス、および、それらがサポートしているテンプレートを定義します。<utility> (TR1)
標準テンプレート ライブラリ全体で利用できるさまざまなテンプレートを定義します。