帯域幅の優先順位を構成する
発行: 2009年11月
適用対象: Forefront Threat Management Gateway (TMG)
ここでは、Web トラフィックを対象にして DiffServ を構成する方法を説明します。Forefront TMG は、差別化サービス (DiffServ) プロトコルを使用してパケットを優先順位付けすることで、HTTP トラフィックと HTTPS トラフィックの帯域幅制御をサポートします。
DiffServ を構成する手順は、次のとおりです。
Diffserv を使用したトラフィックの優先順位付けを有効にします。
優先順位を作成します。
URL およびドメインの優先順位付けを構成します。
DiffServ を使用するようにネットワークを構成します。少なくとも 1 つのネットワークを構成する必要があります。
開始場所: DiffServ のプロパティを変更するには、Forefront TMG の管理のコンソール ツリーで、[Web アクセス ポリシー] ノードをクリックします。次に [関連タスク] で [DiffServ 基本設定の構成] をクリックします。
Diffserv を使用したトラフィックの優先順位付けの有効化
- [全般] タブで、[DiffServ (サービスの品質) ビットに従ってネットワーク トラフィックの優先順位付けを有効にする] を選択します。
優先順位の構成
[優先度] タブで、[追加] をクリックします。
[優先順位の追加] ダイアログ ボックスで、次の操作を行います。
[優先順位の名前] に、この優先順位の名前を入力します。
[DiffServ ビット] に、DiffServ 値を示す適切な 6 桁のバイナリ文字列を入力します。この DiffServ 値は DSCP (Differentiation Services Codepoint) とも呼ばれます。このバイナリ文字列は、お使いのルーターの特定のサービスの品質 (QoS) 設定で使用されるバイナリ文字列と一致する必要があります。
この優先順位を最大サイズの要求または応答に対してのみ適用する場合は、[優先度] タブで [この優先順位にサイズの制限を適用する] を選択します。次に、[サイズの制限] で最大サイズをバイト単位で指定します。
Forefront TMG がヘッダーを、要求や応答の他の部分とは異なる (より高い) 優先順位で扱う必要がある場合、[この優先度に基づいて要求ヘッダーと応答ヘッダーの特殊な処理を許可する] を選択します。このオプションは、最初のパケットではなく、トラフィックの最初のブロックに適用されます。
次に、[使用する優先順位] ボックスで、ヘッダーに適用する優先順位を選択します。
URL への DiffServ 優先順位付けの割り当て
[URL] タブで、[追加] をクリックします。
[URL 優先順位の追加] ダイアログ ボックスで、次の操作を行います。
[URL] で、優先順位を割り当てる URL を入力します。複数の URL をまとめて指定するには、URL の末尾にアスタリスク (ワイルドカード文字) を入力します。
[優先度] で、指定した URL に割り当てる優先順位を選択します。
[URL] タブで、上下の方向キーを使用して URL を優先順位のとおりに並べ替えます。大まかな URL が具体的な URL よりも上に配置されている場合、この具体的な URL が一致の対象となることは決してありません。
Forefront TMG は、[URL] タブに一覧表示されている優先順位に基づいて、Forefront TMG によって検査可能なコンテンツに DiffServ を適用します。HTTPS 経由でトンネリングされたコンテンツは検査できないため、URL 優先順位は使用できません。代わりの方法として、ドメイン名を使用します。
ドメインへの DiffServ 優先順位付けの割り当て
[ドメイン] タブで、[追加] をクリックします。
[ドメイン優先順位の追加] ダイアログ ボックスで、次の操作を行います。
[ドメイン] で、優先順位を割り当てるドメインを入力します。ドメイン全体を指定するには、アスタリスク (ワイルドカード文字) を使用します。
[優先度] で、指定したドメインに割り当てる優先順位を選択します。
[URL] タブで、上下の方向キーを使用してドメインを優先順位のとおりに並べ替えます。
ネットワークで DiffServ を使用するための構成
- [ネットワーク] タブで、DiffServ を適用するネットワークを選択します。DiffServ を使用したパケットの優先順位付けは、サービスの品質 (QoS) 機能をサポートしているルーターを使用しているネットワークでのみ有効です。