前回のビルド以降に実行する必要があるテストの検索
発行: 2016年7月
Microsoft テスト マネージャーを使用すると、テスト対象のアプリケーションに行われたコードの変更に基づいて、実行する必要のあるテストを判断することができます。 この機能を使用するには、Team Foundation ビルド を使用してアプリケーションをビルドし、ソース コードのバージョン管理に Visual Studio を使用する必要があります。
必要条件
- Visual Studio Enterprise, Visual Studio Test Professional
注意
コードの変更に基づいて実行するテストを特定するこの機能は、マネージ コードを使用して開発されたアプリケーションに対してのみ使用できます。
推奨されるテストを特定するには、あらかじめ テスト ランナー を使用して手動テストを実行するか、自動テストを実行する必要があります。 また、これらのテストを実行するときは、テストの設定を使用して、テスト影響データを収集するように指定しておく必要があります。 このテスト影響データには、テストの実行時にどのメソッドが呼び出されるのかについての情報が含まれています。 アプリケーションのメソッドとテスト ケースのこのような関連付けは、メソッドに加えられた変更に基づいて、どのテスト ケースを再度実行する必要があるのかを判断するために保存されます。
テスト影響データは、テストが実行され、成功したときにのみ収集されます。 この条件が満たされた場合にのみ、テスト全体が実行されたときに使用されるメソッドについて正確なデータを収集できます。 テストが失敗した場合は、テストの実行に使用されるメソッドのデータのうち一部しか収集されません。 このような部分的なデータは、正確とは言えません。
新しいビルドが作成されると、前のビルド以降にメソッドに加えられた変更と、バージョン コントロールを使用してチェックインされた変更が、テスト影響データと比較されます。 特定のビルドの詳細を表示すると、影響を受けるテストが表示されます。 たとえば、バグの修正によって特定のメソッドが更新された場合、次の図に示すように、ビルド間を比較して、推奨されるテスト ケースを特定できます。
注意
ここに表示されるのは、テスト ケースだけです。テスト ケースに関連付けられていない自動テストは、[推奨されるテスト] アクティビティには表示されません。たとえば、新しいビルドによって影響を受ける可能性があるが、テスト ケースに関連付けられていない単体テストを表示するには、Visual Studio から特定のビルドに関する詳細情報を表示します。
コード変更の影響を受けるテスト ケースを検索するには
Microsoft テスト マネージャーでテスト計画を開きます。
テスト影響データを収集するようにテストの設定を構成します。
既定の設定では、テストを実行するローカル コンピューターのテスト影響データは収集できますが、他のコンピューターのデータは収集できません。 たとえば、Web サーバーをテストし、サーバー コードの変更の影響を受けるテストを検索する場合は、テスト影響データがサーバー ロールで収集されるようにテストの設定を構成する必要があります。
[テスト センター]、[計画]、[プロパティ] を開き、[手動での実行] または [自動での実行] で [テストの設定] を開くか作成します。
[テストの設定] エディターで、[ロール] ページでテストに必要なコンピューターのコレクションに一致するロール セットを選択します。
必要なコンピューターに一致するロール セットがありません。
必要なコンピューターが含まれる標準環境または SCVMM 環境を設定する必要があります。 「Running Tests in Lab Environments」を参照してください。
[データと診断] ページで、ロールまたはサーバーを選択します。 [テストの影響] オプションをオンにします。
データ コレクションから指定したプロセスまたはモジュールを除外するには、[構成] をクリックします。
インターネット インフォメーション サービスで実行されている ASP.NET アプリケーションをテストする場合は、次の操作を行います。
Web サーバー ロールで、[テストの影響] をオンにして、[構成] をクリックします。 構成ダイアログ ボックスで、[詳細] タブの [Collect Data for ASP.NET applications] (ASP.NET アプリケーションのデータの収集) をオンにします。
[ローカル] ロールまたは [Web クライアント] ロールで、[ASP.NET クライアント プロキシ] をオンにします。
詳細については、「手動テストでの複数の診断データの収集」を参照してください。
テストに使用するチーム ビルドを選択します。
現在テストしているビルドを指定します。 この情報は、再度実行することが推奨されるテスト ケースを特定するために、他のビルドとの比較対象として使用されます。
[テスト センター]、[計画]、[プロパティ] の順に開きます。
[使用中のビルド] で、[変更] を選択します。 現在使用しているビルドを選択します。
詳細については、「方法: テスト計画のビルドを選択する」を参照してください。
テストの実行
テスト影響データは、testimpact.xml という名前のファイルとして、テスト結果に添付されます。 保存されるのは、成功したテストのテスト影響データだけです。 テストの実行の最初のテストが開始されたら、アプリケーションのプロセスを開始する必要があります。
詳細については、「Team Web Access での手動テストの実行」および「Running Automated Tests in Microsoft Test Manager」を参照してください。
実行する推奨されるテストを探します。
[テスト センター]、[トラック]、[推奨されるテスト] の順に開きます。
[比較する前のビルド] でビルドを選択します。
(省略可能) 再実行するテスト ケースと構成の組み合わせを選択し、[アクティブにリセット] を選択します。
[関連作業項目] を選択すると、使用されているビルドから選択した前のビルドまでのすべてのビルドに関連付けられている作業項目を表示できます。