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リンクの種類要素のリファレンス

さまざまなリンクの種類を使用して、さまざまな作業項目の種類 (WIT) 間のリンク関係を構築します。 リンクの種類には、システム定義、プロセス テンプレート定義、およびユーザー定義という 3 つのカテゴリがあります。 既定のプロセス テンプレートで定義されたリンクの種類は、テスト管理 WIT 間のリンク関係をサポートします。

リンクの種類ごとに、作業項目間のリンクの構築時に使用されるリンク ラベル、トポロジの種類、制限事項が定義されます。 たとえば、親子リンクの種類では、2 つのラベル (Parent と Child) が定義され、階層トポロジまたはツリー トポロジがサポートされ、作業項目間の循環参照の形成が制限されます。

リンクの種類をカスタマイズまたは作成するには、witadmin importlinktype を使用して、チーム プロジェクトをホストしているプロジェクト コレクションにリンクの種類の定義ファイルをインポートします。

構文構造

新しいリンクの種類を定義するには、それらをチーム プロジェクト コレクション用に定義されたリンクの種類に追加します。 リンクの種類の定義スキーマが提供する構造に基づいて、プロセスで使用する有効なリンクの種類を定義することができます。 リンクの種類は、リンクの種類 XML ファイル内の次の XML 構文で定義されます。

<LinkTypes>
   <LinkType ReferenceName="LinkTypeName" ForwardName="ForwardName" ReverseName="ReverseName" Topology="TopologyType" />
</LinkTypes>

下の表内の説明が上の構文に適用されます。

属性

説明

ReferenceName

リンクの種類の名前。 この名前は、2 つの作業項目間のリンクを作成するときに内部的に使用されます。

ForwardName

ソース作業項目側のリンクの名前。 リンクをソース作業項目に追加したときに、この名前が表示されます。

ReverseName

ターゲット作業項目側のリンクの名前。 ターゲット作業項目側のリンクの一覧が表示されたときに、この名前が表示されます。

TopologyType

DirectedNetwork、Network、Tree、または Dependency トポロジを指定します。 最初の 3 つのトポロジは方向性があり、上下関係または連続関係を定義するために使用します。 Network は、対等な関係または暗黙の従属関係が存在しない関係を定義するために使用します。

リンクの方向性は、ForwardName 属性と ReverseName 属性に対する割り当てによって決定されます。 カスタム リンクを作成して、順方向名と逆方向名を同じにする場合は、リンクの種類を方向性のない唯一のトポロジである Network に設定する必要があります。

要件

LINKTYPES は、チーム プロジェクト コレクションで保存され、使用される LINKTYPE 要素のセットです。

リンクの種類ごとに、参照名と 2 つのオプション フレンドリ名または名前ラベルが設定されます。これらは、プロジェクト コレクション内で一意にする必要があります。 リンクの種類名は、次の要件を満たしている必要があります。

  • 名前の長さは、最大 254 Unicode 文字です。

  • 名前を空にすることはできません。

  • 名前の先頭または末尾に空白は指定できません。

  • 名前に円記号 (\) を含めることはできません。

  • 名前に連続する 2 つの空白は使用できません。

システム定義のリンクの種類

下の表は、システム定義のリンクの種類をまとめたものです。 このリンクの種類は変更することができません。

順方向名

逆方向名

参照名

トポロジ

後続処理

先行処理

System.LinkTypes.Dependency

依存関係

System.LinkTypes.Hierarchy

ツリー

関連先

関連先

System.LinkTypes.Related

Network

他にも、作業項目を、Web ページやネットワークの場所などの、チーム プロジェクト内の他のオブジェクトやその他の要素にリンクするために使用されるリンクの種類があります。 たとえば、Storyboard リンクの種類は、作業項目をストーリーボードまたはネットワーク共有に配置されたファイルにリンクします。 詳細については、次のトピックを参照してください。依存関係の管理、追跡可能性をサポートする作業項目のリンク.

プロセス テンプレート定義のリンクの種類

TFS に付属する既定のプロセス テンプレートのいずれかを使用してチーム プロジェクトを作成する場合は、次のリンクの種類がチーム プロジェクトに追加されます。 これらのリンクの種類は、Team Foundation と Microsoft Test Manager での作業項目の追跡との相互作用をサポートするように特別に設計されています。

作業項目の種類 [テスト管理]

順方向名

逆方向名

リンクの種類の参照名

トポロジ

影響先 (メモ 1 を参照)

影響元

Microsoft.VSTS.Common.Affects

依存関係

参照元 (メモ 2 を参照)

参照

Microsoft.VSTS.TestCase.SharedParameterReferencedBy

依存関係

テスト担当者

テスト

Microsoft.VSTS.Common.TestedBy

依存関係

テスト ケース

共有ステップ

Microsoft.VSTS.TestCase.SharedStepReferencedBy

依存関係

メモ

  1. 影響先/影響元リンクの種類は、変更要求を要件にリンクします。 このリンクの種類は、CMMI プロセス テンプレートを使用して作成されたチーム プロジェクトにのみ追加されます。

  2. 参照元/参照先リンクの種類は、共有パラメーターとテスト ケースをリンクして、さまざまなデータを使用したテストの実行をサポートします。 このリンクの種類は、機能の構成ウィザードを使用してチーム プロジェクトを更新したとき、または、TFS 2013.2 プロセス テンプレート以降のバージョンに基づいてチーム プロジェクトを作成したときに、チーム プロジェクトに追加されます。

リンクの種類の定義ファイルは、Template.zip ファイルの WorkItem Tracking\LinkTypes フォルダーで定義されます。 Microsoft.VSTS.Common.TestedBy リンクの種類に関する以下の定義は、TestedBy.xml ファイル内で定義されます。

<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<LinkTypes>
   <LinkType ReferenceName="Microsoft.VSTS.Common.TestedBy" ForwardName="Tested By" ReverseName="Tests" Topology="Dependency" />
</LinkTypes>

対応するプロセス テンプレートを使用してチーム プロジェクトを作成すると、そのリンクの種類の定義がプロジェクト コレクションにインポートされます。

リンクの制限とトポロジ

下の表に記載されたトポロジの種類は、それぞれのリンクの種類の使用に制限を課します。

トポロジの種類

ネットワーク: ネットワーク リンクを使用すれば、制限のない作業項目間の基本的関係を構築することができます。 リンクは両方のエンド ポイントで同じです。 循環関係が許容されます。

使用例: 関連先などのネットワーク リンクは、依存関係を共有する 2 つの機能間の関係を記録するために使用します。

ネットワーク リンクのトポロジ

有向ネットワーク: 有向ネットワーク リンクを使用すれば、方向を示す作業項目間の関係を構築することができます。 リンク名はエンド ポイントによって異なります。 循環関係が許容されます。

使用例: 有向ネットワーク リンクは、依存関係を共有し、何らかの方法で区別が必要な 2 つの機能間の関係を記録するために使用します。

方向性のあるネットワーク リンクのトポロジ

依存関係: 依存関係リンクを使用すれば、方向性を持つ作業項目間の関係を構築して、循環関係を制限することができます。 リンク名はエンド ポイントによって異なります。

図では、同じ作業項目との従属リンク関係を含む作業項目への従属リンクを作成できません。

使用例: 依存関係リンクは、ユーザー要件を満たすために完了する必要のある機能を記録するために使用します。

依存関係リンクのトポロジ

ツリー: ツリー リンクを使用すれば、作業項目間の多層関係を構築することができます。 ツリー リンクは、多層表示をサポートし、方向性があり、循環関係を制限します。 リンク名はエンド ポイントによって異なります。 ツリー リンクは、作業項目のツリー クエリでサポートされる唯一のリンクの種類です。

図では、2 つの親を 1 つの子に割り当てることができません。

使用例: ツリー リンクは、機能を提供するために完了する必要のある、チームからのタスクとサブタスクを記録するために使用します。

ツリー リンクのトポロジ

リンクの種類のスキーマ定義

下のコードは、リンクの種類のスキーマ定義を示しています。

<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<xs:schema 
  id="WorkItemLinkTypeDefinition" 
  elementFormDefault="unqualified" 
  attributeFormDefault="unqualified" 
  xmlns:xs="http://www.w3.org/2001/XMLSchema" 
  targetNamespace="https://schemas.microsoft.com/VisualStudio/2005/workitemtracking/WorkItemLinkTypeDefinition.xsd" 
  xmlns="https://schemas.microsoft.com/VisualStudio/2005/workitemtracking/WorkItemLinkTypeDefinition.xsd" 
  xmlns:mstns="https://schemas.microsoft.com/VisualStudio/2005/workitemtracking/WorkItemLinkTypeDefinition.xsd" 
  xmlns:typelib="https://schemas.microsoft.com/VisualStudio/2005/workitemtracking/typelib"
  version="1.0">
   <xs:import namespace="https://schemas.microsoft.com/VisualStudio/2005/workitemtracking/typelib"/>
  <xs:simpleType name="TopologyTypes">
    <xs:restriction base="xs:string">
      <xs:enumeration value="Network" />
      <xs:enumeration value="DirectedNetwork" />
      <xs:enumeration value="Dependency" />
      <xs:enumeration value="Tree" />
    </xs:restriction>
  </xs:simpleType>
  <xs:complexType name="LinkTypeType">
    <xs:attribute name="ReferenceName" type="typelib:ReferenceName" use="required" />
    <xs:attribute name="Topology" type="TopologyTypes" use="optional" />
    <xs:attribute name="ForwardName" type="typelib:FriendlyName" use="optional" />
    <xs:attribute name="ReverseName" type="typelib:FriendlyName" use="optional" />
  </xs:complexType>
  <xs:complexType name="LinkTypesType">
    <xs:sequence>
       <xs:element name="LinkType" type="LinkTypeType" minOccurs="1" maxOccurs="unbounded" />
      </xs:sequence>
      </xs:complexType>
   <xs:element name="LinkTypes" type="LinkTypesType" />
</xs:schema>

Q & A

Q: カスタム リンクの種類を追加するにはどうすればいいですか。

A: このトピックの内容に従って XML 定義ファイルを作成してから、witadmin importlinktype を使用して、チーム プロジェクトをホストしているプロジェクト コレクションにリンクの種類の定義ファイルをインポートします。

Q: テスト ケースをテスト スイートにリンクし、テスト スイートをテスト計画にリンクするために使用するリンクの種類は何ですか。

A: Team Web Access または Test Manager を使用して、テスト スイート用に定義されたテスト ケースと、テスト計画用に定義されたテスト スイートを表示することができます。 ただし、これらのオブジェクトはリンクの種類を通して相互にリンクされることはありません。

参照

概念

チームのプロセスをサポートするための作業トラッキング オブジェクトのカスタマイズ

その他の技術情報

依存関係の管理、追跡可能性をサポートする作業項目のリンク