about_Objects
トピック
about_Objects
簡易説明
Windows PowerShell のオブジェクトに関する基本的な情報を提供します。
詳細説明
Windows PowerShell で行われるすべてのアクションは、オブジェクトの
コンテキスト内で処理されます。1 つのコマンドから次のコマンドへデータ
が移動されるときには、1 つ以上の識別可能なオブジェクトとして移動されます。
オブジェクトとは、名前空間内の項目を表すデータのコレクションです。オブ
ジェクトは、そのオブジェクトの種類、メソッド、およびプロパティという
3 種類のデータで構成されています。
オブジェクトの種類に関するデータには、それがどのようなオブジェクトであるかに
関する詳細情報が示されています。たとえば、FileInfo オブジェクトはファイルを表
すオブジェクトです。
オブジェクトのメソッドとは、オブジェクトが表す項目に対して実行できるアクションのことです。
たとえば、FileInfo オブジェクトには、ファイルをコピーするためのメソッドが含まれています。つま
り、オブジェクトの copy メソッドを呼び出すと、そのオブジェクトに対応するファイルがコピーされます。
オブジェクトのプロパティとは、そのオブジェクトの状態に関する情報のことです。たとえば、FileInfo
オブジェクトには length プロパティがあります。これは、FileInfo オブジェクトで表されるファイルの
サイズを指定します。
オブジェクトを操作するときには、そのオブジェクトのメソッドとプロパティをコマンドで使用し、
特定のアクションを実行してデータを操作できます。この機能は、複数のコマンドを 1 つの
パイプラインに結合するときに特に便利です。
コマンドを 1 つのパイプラインに結合すると、コマンド間の情報はオブジェクトとして渡されます。
最初のコマンドが実行されると、1 つ以上のオブジェクトがパイプラインをとおして 2 番目のコマンド
に送られます。2 番目のコマンドは、最初のコマンドからオブジェクトを受け取って処理し、新しいオ
ブジェクトまたは修正したオブジェクトをパイプライン内の次のコマンドに渡します。この処理は、
パイプライン内のすべてのコマンドが実行されるまで続きます。
次の例は、1 つのコマンドから次のコマンドにオブジェクトがどのようにして渡されるかを示しています。
Get-ChildItem c: | where {$_.PsIsContainer -eq $false} |
Format-List
最初のコマンド (Get-ChildItem c:) は、ファイル システムのルート ディレクトリにある各項目の
オブジェクトを返します。これらのオブジェクトはパイプラインをとおして 2 番目のコマンド
(where {$_.PsIsContainer -eq $false}) に渡されます。2 番目のコマンドは、オブジェクトの
PsIsContainer プロパティを使用して入力オブジェクトのデータをフィルター処理し、ディレクトリ
(コンテナー) が返されないようにします。この情報は 3 番目のコマンド (Format-List) にオブ
ジェクトとして渡され、パイプで渡された各オブジェクトの内容がリスト形式で表示されます。
関連項目
about_Methods
about_Properties
about_Pipelines
Get-Member