次の方法で共有


方法: ASP.NET 開発用に AdventureWorksLT サンプル データベースを設定する

このトピックでは、SQL Server 2008 を使用して AdventureWorks Light (AdventureWorksLT) に接続し、Visual Studio の ASP.NET Web サイトまたは ASP.NET プロジェクトで使用できるようにする方法を説明します。 AdventureWorksLT サンプル データベースは、さまざまなコード例やサンプル アプリケーションで使用されているため、このサンプル データベースのインスタンスを開発環境にセットアップしておくと便利です。 また、このトピックの手順は、他の SQL Server 2008 データベースを Web サイトやプロジェクトに設定し、アクセスする場合にも使用できます。

AdventureWorks 2008 データベース サンプルには、2 つのバージョンの AdventureWorksLT データベースが含まれています。 AdventureWorksLT 2008 は、元の AdventureWorks サンプル データベースを更新したバージョンで、新しいスキーマとデータ型が導入されています。 AdventureWorksLT は、元のスキーマを使用する 2005 バージョンのデータベースですが、SQL Server 2008 で実行できるように更新されています。 どちらのバージョンも使用できます。

このトピックでは、次のタスクを実行する方法を説明します。

  • AdventureWorksLT サンプル データベース パッケージをダウンロードし、インストールする方法

  • Visual Studio に AdventureWorksLT データベースへの接続を追加する方法 

このトピックで説明されている手順を実行するための要件は次のとおりです。

  • SQL Server 2008 または SQL Server 2008 Express のローカル インスタンス。 Visual Studio には、SQL Server 2008 Express の基本のエディションが付属しています。 ツール、サービス、およびフルテキスト検索を含むより高度なバージョンの SQL Server 2008 Express をダウンロードするには、Microsoft ダウンロード センター Web サイトの「Microsoft SQL Server Express 2008 with Advanced Services」を参照してください。

  • Visual Studio 2008 Service Pack 1、Visual Web Developer 2010 Express SP1、または新しいバージョンの Visual Studio。

データベースのインストール

サンプル データベースをインストールするには

  1. ブラウザーで、CodePlex の Web サイトの「Microsoft SQL Server: Database Product Samples (Microsoft SQL Server: データベース製品サンプル)」ページにアクセスします。

  2. ダウンロードする .msi インストーラー パッケージをクリックします。 AdventureWorksLT データベースはどのパッケージにも含まれています。

    使用する SQL Server 2008 のバージョン (x86 または x64) に適したインストーラー パッケージを選択してください。

  3. コンピューターにインストール ファイルを保存します。

  4. ダウンロードが完了したら、ダウンロードした .msi ファイルをダブルクリックしてインストール プロセスを開始します。

    データベースのインストール方法の詳細については、CodePlex の Web サイトの「Installing Sample Databases (サンプル データベースのインストール)」を参照してください。

データベースへの接続

データベースのインストール プロセスが完了したら、Visual Studio にデータベースへの接続を追加できます。 この接続は、データ接続を利用できるあらゆる種類の ASP.NET Web サイト、サービス、またはプロジェクトで使用できます。

データベースへの接続を追加するには

  1. Visual Studio で、[ツール] メニューの [データベースへの接続] をクリックします。

    注意

    接続を追加するために、Web サイトやプロジェクトを開く必要はありません。

    [接続の追加] ダイアログ ボックスが表示されます。

  2. [サーバー名] ボックスに、使用する SQL Server 2008 インスタンスの名前を入力します。

    SQL Server 2008 Express インストールの既定のインスタンス名を使用してサーバー名を入力する一般的な例を次に示します。

    localhost\sqlexpress

  3. SQL インスタンスへのログオンに使用する認証の種類を選択します。

    SQL 認証よりも安全な Windows 認証を使用するオプションを選択することをお勧めします。

  4. [データベース名の選択または入力] ボックスで、接続先の AdventureWorksLT データベースのバージョンを入力または選択します。

  5. [OK] をクリックします。

使用例

AdventureWorksLT データベースをインストールし、Visual Studio に接続を追加したら、ASP.NET Web サイトまたは ASP.NET プロジェクトからデータにアクセスできます。 ただし、その方法は 1 つではありません。データのアクセスに使用する方法は、作成する Web サイトまたはプロジェクトの種類によって異なるためです。 既に Visual Studio で Web サイトまたはプロジェクトを作成している場合は、データにアクセスする任意のウィザードやデータ ソース コントロールで、前に説明した AdventureWorksLT への接続を使用できます。

通常、Visual Studio で AdventureWorksLT のデータにアクセスするには、次のいずれかの方法を使用します。

  • 動的データ Web サイトのデータ モデルを作成する。 Visual Studio では、LINQ to SQL クラス テンプレートまたは ADO.NET エンティティ データ モデル テンプレートを使用してモデルを作成できます。 その後、AdventureWorksLT への既存の接続を使用できます。 詳細については、「チュートリアル : スキャフォールディングを使用した新しい Dynamic Data Web サイトの作成」を参照してください。

  • SqlDataSource コントロール、LinqDataSource コントロール、EntityDataSource コントロールなどのデータ ソース コントロールを ASP.NET Web ページに追加する。 これらのコントロールのいずれかをページに追加するときには、データへのアクセスの構成を支援するウィザードを使用できます。 そのウィザードで、AdventureWorksLT への既存の接続を選択します。

  • Web.Config ファイルに手動で接続文字列を作成する。 この方法では、名前付き接続文字列をカスタマイズしてプログラムからアクセスできます。

次の例は、ローカルの SQL Server 2008 Express インスタンスで実行されている AdventureWorkLT2008 サンプル データベースを参照する Web.config 内の接続文字列を示しています。

<connectionStrings>
  <add name="AdvWorksLT_ConnectionString" 
    connectionString="data source=.\SQLEXPRESS;Integrated Security=True;Initial Catalog=AdventureWorksLT2008;User Instance=true" 
    providerName="System.Data.SqlClient"/>
</connectionStrings>

参照

処理手順

チュートリアル : スキャフォールディングを使用した新しい Dynamic Data Web サイトの作成

概念

データベースへのバインド

ASP.NET での LINQ の使用

SQL Server Express の ASP.NET との使用

その他の技術情報

ASP.NET のデータ アクセス

ASP.NET 動的データのコンテンツ マップ