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Visual Studio での Web ページのテスト

Visual Studio には、Web ページの開発中に Web ページをテストできるさまざまな方法があります。 次のような方法があります。

  • デバッグの開始 (F5)。ブラウザーで Web プロジェクトを実行し、コードのステップ実行やブレークポイント停止などのデバッグ タスクを実行できます。

  • デバッグなしで開始 (Ctrl + F5)。デバッガーを使用しないでブラウザーで Web プロジェクトを実行します。 これは、ユーザーの使い勝手を確認するために行います。

  • ブラウザーで表示 (Ctrl + Shift + W)。選択したページをブラウザーで実行します。 デバッグが有効になっている場合でも、デバッグ ブレークポイントは無効になります。

ブラウザー オプション

既定では、Visual Studio はページのテストに既定のブラウザーを使用します。 別のブラウザーまたはページ インスペクターを使用するには、ソリューション エクスプローラーでページを右クリックし、[ブラウザーの選択] または [ページ インスペクターで表示] をクリックします。 [ブラウザーの選択] をクリックして一覧からブラウザーを選択したり、新しいブラウザーを一覧に追加したり、いずれかのブラウザーを既定のブラウザーとして設定したりできます (ここで設定した既定のブラウザーは、Visual Studio 環境にのみ適用され、Windows には適用されません)。

ビルド オプション

既定では、Visual Studio は、ページを実行するときに Web プロジェクトをビルドします。 プロジェクトをビルドすることにより、ページをブラウザーに表示する前に、コンパイル時エラーを発見できます。 プロジェクト全体をビルドする、現在のページをビルドする、ビルドしないのいずれかを指定できます。

詳細については、「Web サイト プロジェクトのビルド (コンパイル)」を参照してください。

開始ページからの実行

既定では、Visual Studio で Web プロジェクトを実行すると、現在開いているページが実行されます。 ただし、必ず特定のページから Web プロジェクトを実行しなければならない場合があります。 たとえば、Web プロジェクトにホーム ページがあり、そのページからサイト内またはアプリケーション内の他のページで必要になる選択をユーザーが行う場合などがこれに当たります。 この場合、アプリケーションのテストを実行するときにそのページが最初に表示されるよう Web プロジェクトを構成できます。

開始ページを指定するには、ソリューション エクスプローラーでページを右クリックし、[スタート ページに設定] をクリックします。

注意

Visual Studio で開始ページを設定した場合、その設定はテストにのみ影響します。公開する Web サイトの開始ページを設定するのではありません。Web サイトの既定のページを指定するには、最初にインターネット インフォメーション サービス (IIS) マネージャーを使用して、Web サイトまたは仮想ディレクトリでの既定のドキュメントを有効にします。その後、目的のページを選択します。詳細については、「IIS 7 で既定のドキュメントを構成する」を参照してください。

特定の Web サーバーでの実行

ページを実行すると、Visual Studio は Web サーバーを起動し、ブラウザーを起動し、そしてブラウザーに指定のページを読み込みます。 このとき、Visual Studio は、現在のページの URL を Web サーバーに渡し、Web サーバーは要求されたページを実行します。

ページを実行するのに使用される Web サーバーは、操作する Web サイトによって決まります。

  • ファイル システム Web プロジェクトの場合、Visual Studio は、ローカルでその Web サーバーを起動し、ページを実行します。 ただし、Web ページのテスト時に使用する URL を示す開始 URL を指定することもできます。 この方法は、IIS がインストールされた別のコンピューター上のファイル システム Web サイトをテストする場合に便利です。 ASP.NET 開発サーバーの詳細については、「ASP.NET Web プロジェクト用の Visual Studio の Web サーバー」を参照してください。

  • ローカル IIS Express サイト、ローカル IIS サイト、およびリモート IIS サイトの場合、Visual Studio は対応する IIS または IIS Express のインスタンスでページを実行します。 詳細については、「ASP.NET Web プロジェクト用の Visual Studio の Web サーバー」を参照してください。

  • FTP 配置 Web サイトの場合、Visual Studio は、FTP Web サイト プロパティの一部として提供される開始 URL を使用してページを実行します。 開始 URL が指定されていない場合、Visual Studio は、必要に応じて開始 URL の指定を要求します。 詳細については、「FTP 配置された Web サイト プロジェクト」を参照してください。

リモート Web サイトまたは FTP サイトの場合、リモート コンピューターが、開発の対象としているのと同じ .NET Framework バージョンを実行している必要があります。

デバッガーでの実行

デバッガーでページを実行すると、コードのステップ実行やブレークポイント停止などデバッグ タスクを実行できます。 詳細については、「ASP.NET ASP.NET デバッグの概要」を参照してください。

デバッガーでの実行には次の設定が必要です。

  • デバッグを有効にするようにページまたは Web プロジェクトを構成します。 このオプションは、デバッガーが使用する追加情報 (デバッグ シンボル) を含むページをコンパイルします。 Visual Studio はデバッグが有効になっているかどうかを確認します。 有効になっていない場合、Visual Studio はローカルの Web.config ファイルのコンパイル オプションを、デバッグを組み込むように設定し、必要な場合は Web.config ファイルを作成します。

  • 現在のユーザー アカウントがデバッグするために必要なアクセス許可で Web サーバーを構成します。 IIS で実行するページをデバッグする場合には、そのコンピューターで管理者である必要があります。 これができない場合、IIS Express または ASP.NET 開発サーバーを使用すれば、特別なアクセス許可なくアプリケーションをデバッグできます。 詳細については、「ASP.NET Web プロジェクト用の Visual Studio Web サーバー」と「方法: Visual Studio の Web プロジェクトに対して Web サーバーを指定する」を参照してください。

注意

Web サイトを運用サーバーに配置する前に、ページまたは Web サイトをデバッグなしで実行するように構成しておく必要があります。デバッグ オプションはページのオーバーヘッドを増やし、サーバーのパフォーマンスに影響します。

ページのテスト

Visual Studio Web アプリケーション プロジェクトまたは Web サイト プロジェクトを開発するときに、ページをテストできます。

Web ページのテストを実行するには

  • 次の表に示すいずれかの操作を実行します。 すべての操作によって、指定したページが既定のブラウザーで実行されます。

    目的

    方法

    デバッガーで現在のページまたは開始ページを実行する。

    開始ページについては、「方法: Web サイトの開始ページを指定する」を参照してください。

    [デバッグ] メニューの [デバッグの開始] をクリックするか、F5 キーを押します。

    ページまたは Web サイトがデバッグできるように構成されていない場合、デバッグを有効にするよう求められます。 デバッグを有効にしなかった場合、ページは既定のブラウザーで実行されますが、デバッガーをアタッチすることはできません。

    メモメモ
    Web サイトを公開する前に、デバッグを無効にしてください。デバッグによってパフォーマンスにオーバーヘッドが追加され、明らかにする必要がない情報がユーザーに表示される可能性があります。詳細については、「方法 : .NET アプリケーションのデバッグを有効にする」を参照してください。

    デバッガーなしで現在のページまたは開始ページを実行する。

    開始ページについては、「方法: Web サイトの開始ページを指定する」を参照してください。

    [デバッグ] メニューの [デバッグなしで開始] をクリックするか、Ctrl キーを押しながら F5 キーを押します。

    Visual Studio 内部のブラウザー インスタンスで現在のページを実行します。

    ページの空白領域を右クリックし、[ブラウザーで表示] をクリックします。

    メモメモ
    [ブラウザーで表示] は、ブラウザー上に表示されないファイル (Web.config ファイルなど) に対しては使用できません。

別のブラウザーによるテスト

ページを実行すると、Visual Studio は既定のブラウザーを起動します。 次の処理手順で、別のブラウザーを使用してページをテストすることもできます。

別のブラウザーで Web ページをテストするには

  1. ソリューション エクスプローラーで、テストするページを右クリックし、[ブラウザーの選択] をクリックします。

  2. [ブラウザーの選択] ダイアログ ボックスで別のブラウザーを選択します。

  3. 使用する必要があるブラウザーが一覧にない場合、[追加] をクリックし、別のブラウザー プログラムを指定して、[OK] をクリックします。

    注意

    [既定値として設定] をクリックすることにより、このブラウザーを Visual Studio の既定のブラウザーとして設定できます。このオプションによって、現在の Web サイト内における Web ページ テスト専用の既定のブラウザーを設定します。Windows の既定のブラウザーの設定に影響するものではありません。

  4. ブラウザーを選択したら、[ブラウザーで表示] をクリックします。

ページをテストするためのビルド オプションの設定

Visual Studio では、ページを実行するときに現在のページまたは Web サイト全体をビルドできます。 ビルドすることにより、ページをブラウザーに表示する前に、コンパイル時エラーを発見できます。 サイト全体をビルドする、現在のページをビルドする、または、まったくビルドしないのいずれかを指定できます。

Web サイト プロジェクトのページ実行時のビルド動作を指定するには

  1. ソリューション エクスプローラーで、実行する Web サイトの名前を右クリックし、[プロパティ ページ] をクリックします。

  2. [ビルド] タブをクリックします。

  3. [スタートアップ ページの前に実行する動作] ボックスで、ページを実行する前のビルド オプションを選択します。

ページを実行する前に Web サイトをビルドするように構成した場合、さらに、ページまたは Web サイトにエラーがあった場合に取る動作も指定できます。

Web サイトまたは Web アプリケーション プロジェクトでビルド エラーが発生した場合の実行動作を指定するには

  1. [ツール] メニューの [オプション] をクリックします。

  2. [すべての設定を表示] チェック ボックスをオンにします (オンになっていなかった場合)。

  3. [プロジェクトおよびソリューション] ノードを展開し、[ビルド/実行] をクリックします。

  4. [実行時に、ビルドまたは配置のエラーが発生したとき] で、ビルド プロセス中にエラーが発生した場合の動作オプションを選択します。

方法: Visual Studio で Web サイトをテストするための開始ページを指定する

[デバッグの開始] または [デバッグなしで開始] を使用して Web プロジェクトを実行すると、現在フォーカスがあるページが実行されます。 ただし、開始ページを設定して、Web サイトまたは Web アプリケーションを常に同じページから開始できます。 開始ページを設定した場合、[デバッグの開始] または [デバッグなしで開始] を使用すると、現在のページではなく、常に設定した開始ページが実行されます。

Visual Studio で開始ページを設定した場合、その設定はテストにのみ影響します。 公開する Web プロジェクトの開始ページを設定するのではありません。 Web サイトの既定の開始ページを指定するには、インターネット インフォメーション サービス (IIS: Internet Information Services) を使用して、既定のドキュメントを有効にし、ページを指定します。 詳細については、「IIS 7 で既定のドキュメントを構成する」を参照してください。

注意

ASP.NET Web ページ (.cshtml ファイル) の Web サイトを操作する場合は、Web サイト プロジェクト用の手順に従います。

Visual Studio で Web アプリケーション プロジェクトをテストするための開始ページを指定するには

  1. ソリューション エクスプローラーで、Web アプリケーション名の下の [プロパティ] をクリックします。

    または

    ソリューション エクスプローラーで Web アプリケーション名を右クリックし、ショートカット メニューの [プロパティ] をクリックします。

  2. [Web] タブの [開始動作] のセクションで、[ページを指定する] をクリックします。

  3. 開始ページのファイルの名前を入力します。

または

  • ソリューション エクスプローラーで、開始ページとして指定するページを右クリックし、[スタート ページに設定] をクリックします。

Visual Studio で Web サイト プロジェクトをテストするための開始ページを指定するには

  1. ソリューション エクスプローラーで、開始ページを指定する Web サイトの名前を右クリックし、[プロパティ ページ] をクリックします。

  2. [開始オプション] タブの [ページを指定する] チェック ボックスをオンにし、開始ページの名前を入力するか、参照して指定します。

または

  • ソリューション エクスプローラーで、開始ページとして指定するページを右クリックし、[スタート ページに設定] をクリックします。

参照

概念

ビルド構成について

その他の技術情報

Web サイト プロジェクトのビルド (コンパイル)