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TV アプリケーションの基本タスク

このトピックは Windows XP にのみ適用。

Microsoft TV テクノロジを使ったアプリケーション開発は、いくつかの基本タスクに基づく。これらのタスクの一部は、開発するアプリケーションの種類によってはオプションである。このセクションではこの処理の概要を簡単に説明する。この説明は特定のプログラミング言語に固有ではない。後のセクションで、スクリプト、Visual Basic、および C++ について詳細に説明する。

  1. ビデオ コントロールのインスタンスを作成する。ビデオ コントロールは、TV チューナー デバイス、オーディオおよびビデオ レンダリング デバイスのほか、クローズド キャプションや IP データ サービスなどのさまざまなフィーチャーへのアクセスを提供する。詳細については、「ビデオ コントロールの使い方」を参照すること。

  2. 目的のフィーチャーをアクティブにする。IP データ サービスやクローズド キャプションは、ビデオ コントロールによって "フィーチャー" としてアプリケーションに公開される。ビデオ コントロールは、利用可能なフィーチャーを格納する FeaturesAvailable コレクションを公開する。これらのフィーチャーの一部またはすべてを有効にするために、アプリケーションは新しいコレクション オブジェクトを作成し、必要なフィーチャーを FeaturesAvailable コレクションから追加し、新しいコレクションをビデオ コントロールの FeaturesActive プロパティとして設定する。

  3. チューニング要求を取得または作成する。"チューニング要求" は特定のネットワーク タイプのチューニング情報を格納する。推奨されるアプローチは、電子番組ガイド (EPG) データを読み取り、これを使ってデータベースにチューニング要求を登録する "ガイド ストア ローダー" と呼ばれるオブジェクトを実装することである。このアプローチでは、アプリケーションは基盤となるネットワーク タイプに依存しない。その代わりに、単純にデータベースから汎用チューニング要求オブジェクトを取り出すだけである。

    もう 1 つのアプローチは、アプリケーションがチューニング要求を作成することである。このアプローチでは、アプリケーションは特定のネットワーク タイプを対象とする必要がある。ネットワーク タイプによって、必要なチューニング要求も異なるからである。

  4. チューニング要求をビデオ コントロールに送信する。アプリケーションは、ビデオ コントロールの View メソッドを呼び出してチューニング要求をビデオ コントロールに渡す。

  5. Video Mixing Renderer をカスタム レンダリング用に構成する。(省略可能) Video Mixing Renderer (VMR) を使うと、ビデオ矩形上にビットマップをアルファ ブレンドするなどのカスタム ミキシング エフェクトを作成できる。アプリケーションは MSVidVideoRenderer オブジェクトを通じて VMR を構成する。このオブジェクトは、ビデオ コントロールの VideoRendererActive プロパティを通じて取得される。

  6. イベント通知を設定する。(省略可能) 多くのアプリケーションでは、ビデオ コントロールからイベント通知を受信すると便利である。イベントを受信するメカニズムはプログラミング言語によって異なる。詳細については、ドキュメントの言語固有のセクションを参照すること。

  7. ブロードキャスト ストリームに含まれる IP データにアクセスする。(省略可能) データ サービス フィーチャーを有効にすると、ブロードキャスト ストリームに含まれる IP データは NDIS スタックにルーティングされる。このデータを受け取るには、アプリケーションは他の IP データを処理する場合と同じように Winsock を使ってソケットを開き、指定のマルチキャスト アドレスで受信する必要がある。

  8. デフォルトのチューニング要求を作成する。(スクリプト アプリケーションの場合のみ必須) Microsoft Internet Explorer は、Web ページに含まれる "TV:" URL を見つけると、自動的にビデオ コントロールをロードして、システム レジストリに格納されているデフォルトのチューニング要求に合わせてチューニングする。このレジストリ エントリは、C++ アプリケーションで、ICreatePropBagOnRegKey インターフェイスを使って作成する必要がある。

参照