CBaseList クラス

CBaseList メソッドは、抽象リストを実装する。CBaseList から派生する CGenericList クラス テンプレートは、型チェックと CBaseList クラスより単純な API を提供する。

CBaseList クラスは Microsoft® Foundation Classes (MFC) ライブラリにある CObList を基に作成されている。リスト内の位置は POSITION 構造体によって示される。POSITION 構造体の内部メンバは呼び出し元からアクセスするのではなく、リスト ノードへのポインタとして扱うべきである。リスト内のオブジェクトの位置はオブジェクトが削除されるまで継続して有効である。

リストはそれを含むオブジェクトによるサポートを要求しない。ストレージ管理やオブジェクトのコピーは行わない。オブジェクトは複数のリストに存在し得る。

このクラスの約半数のメソッドは単一オブジェクトである。これらのメソッドはメソッド名に -I の接尾辞を持つ。他のメソッドは完全なリストとして動作する。たとえば、CBaseList::AddAfter メソッドはリストを他のリストの最後に追加する。単一オブジェクトの操作は POSITION 値を返すか、失敗時は NULL を返す。リスト処理は成功時に TRUE を、失敗時に FALSE を返す。

要件

ヘッダー: Wxlist.h で宣言し、Streams.h をインクルードする。

ライブラリ: Strmbase.lib (リテール ビルド) または Strmbasd.lib (デバッグ ビルド)。

プロテクト メンバ変数
m_Count	リストの項目数。
m_pFirst	リストの先頭ノードへのポインタ。
m_pLast	リストの末尾ノードへのポインタ。
プロテクト メソッド
GetNextI	指定した位置にある項目を取得し、位置を進める。
GetI	指定した位置にある項目を取得する。
FindI	指定した項目を保持する最初の位置を取得する。
RemoveHeadI	リスト内の最初の項目を削除する。
RemoveTailI	リスト内の最後の項目を削除する。
RemoveI	指定した位置にある項目を削除する。
AddTailI	リストの末尾に項目を追加する。
AddHeadI	リストの先頭に項目を追加する。
AddAfterI	指定した位置の後に項目を挿入する。
AddBeforeI	指定した位置の前に項目を挿入する。
パブリック メソッド
CBaseList	コンストラクタ メソッド。
~CBaseList	デストラクタ メソッド。
RemoveAll	リストからすべてのノードを削除する。
GetHeadPositionI	リスト内の最初の項目の位置を取得する。
GetTailPositionI	リスト内の最後の項目の位置を取得する。
GetCountI	リスト内の項目の数を取得する。
Next	リストの次の位置を取得する。
Prev	リストの前の位置を取得する。
AddHead	このリストの前に他のリストを挿入する。
AddTail	このリストの後に他のリストを追加する。
AddAfter	指定した位置の後にリストを挿入する。
AddBefore	指定した位置の前にリストを挿入する。
MoveToTail	リストを分割し、前側を他のリストの最後に追加する。
MoveToHead	リストを分割し、後ろ側を他のリストの前に挿入する。
Reverse	リストの順番を逆転する。