Microsoft 統合チューニング オブジェクト (Visual Basic)
これらのオブジェクトを主に使うのは、EPG データベース (ガイド ストア) に格納するためのチューニング要求を作成するガイド ストア ローダーと、システムにカスタム チューニング空間をインストールするアプリケーションである。Visual Basic を使って、Web ページやネットワーク サーバーなどのソースから EPG 情報を取得するローダーを書くことができる。しかし、BDA MPEG-2 トランスポート情報フィルタから帯域内 EPG 情報を取得するローダーは、C++ で書く必要がある。Visual Basic アプリケーションでこれらのオブジェクトを使うのは、次の場合である。
- チューニング要求を動的に作成または変更する。
- チューニング空間の有効性をテストする。
- オーディオ ストリーム言語などのオプションに関するユーザー設定を示すデフォルトの優先コンポーネント リストを作成する。
- 指定されたサービスで使用可能なコンポーネント (オーディオ サブストリームなど) を調べる。
詳細については、「Microsoft 統合チューニング モデル」を参照すること。
チューニング空間オブジェクト
オブジェクト | 説明 |
AnalogRadioTuningSpace | 地上波ラジオ ネットワーク固有のチューニング空間 (現時点では未実装)。 |
AnalogTVTuningSpace | アナログ TV ネットワーク固有のチューニング空間を表す。 |
ATSCTuningSpace | ATSC ネットワーク固有のチューニング空間を表す。 |
AuxInTuningSpace | S ビデオや合成ビデオなどのビデオ補助入力を表す。 |
DVBSTuningSpace | 衛星 DVB (DVBS) ネットワーク用のチューニング空間を表す。 |
DVBTuningSpace | DVB ネットワーク固有のチューニング空間を表す。 |
SystemTuningSpaces | ホスト システムにインストールされているすべてのチューニング空間へのアクセスを提供する。 |
チューニング要求オブジェクト
チューニング要求は CreateTuneRequest を呼び出して作成する。通常のアプリケーションでは、チューニング要求を独自に作成せずにデータベースから取得する。ただし、チューニング要求を使って Locator オブジェクトまたはチューニング空間オブジェクトへのアクセスを取得する場合もある。
オブジェクト | 説明 |
IChannelTuneRequest | アナログ TV ネットワーク固有のチューニング要求オブジェクトに実装される。 |
IATSCChannelTuneRequest | ATSC TV ネットワーク固有のチューニング要求オブジェクトに実装される。 |
IDVBTuneRequest | DVB TV ネットワーク固有のチューニング要求オブジェクトに実装される。 |
ストリーム コンポーネント オブジェクト
このコンテキストでは、ブロードキャスト内のサブストリームを "コンポーネント" と言う。アプリケーションでは、プログラム ストリームの受信が開始されたら、これらのオブジェクトを使ってストリームに含まれる使用可能なコンポーネントを調べ、個々のコンポーネントをアクティブまたは非アクティブにする。たとえば、英語のオーディオ ストリームをドイツ語のオーディオ ストリームに切り替えることができる。
オブジェクト | 説明 |
IComponent | 特定のコンポーネント オブジェクトの基底クラス。 |
ComponentType | 特定のコンポーネント タイプ オブジェクトの基底クラス。 |
ComponentTypes | 標準 COM のコンポーネント タイプ リストを提供する。 |
IComponents | 標準 COM のコンポーネント リストを提供する。 |
LanguageComponentType | サブストリームの言語に関連付けられたコンポーネント タイプ。 |
MPEG2ComponentType | MPEG-2 ストリーム タイプに関連付けられたコンポーネント タイプに実装される。 |
ATSCComponentType | オーディオ ストリームが AC-3 フォーマットかどうかを示すコンポーネント タイプに実装される。 |
ロケータ オブジェクト
ロケータ オブジェクトは、指定されたネットワーク内でサービスとそのサービスの使用可能なすべてのコンポーネント (サブストリーム) を見つけるために、ネットワーク プロバイダやその他のフィルタがグラフで使う場合がある。各チューニング空間に、そのチューニング空間と共にインストールされたデフォルトのロケータがなければならない。ガイド ストア ローダーは、チューニング要求を作成するときにロケータを指定することもできる。アプリケーションでは、通常はこれらのオブジェクトを使う必要はない。
オブジェクト | 説明 |
ILocator | 派生されるすべてのロケータの基底クラス。アプリケーションで直接使用することはない。 |
ATSCLocator | ATSC ネットワークでのチューニングに関するロケータ情報を含む。 |
DVBTLocator | DVB-T ネットワークでのチューニングに関するロケータ情報を含む。 |
DVBSLocator | DVB-S ネットワークでのチューニングに関するロケータ情報を含む。 |