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チューニング要求

デジタル TV では、チューニングの際にトランスポート ストリームを運ぶ信号を見つけるだけでなく、そのトランスポート ストリーム内のオーディオ・ビデオ・データの基本ストリームを見つける必要がある。すべてのチューニング操作において中心的役割を果たすのはチューニング要求オブジェクトである。理由はこのオブジェクトがチューニングに必要なすべての情報を含んでいる (またはすべての情報へのアクセスを提供する) からである。

チューニング要求を作成する唯一の方法は、番組が見つかるチューニング空間に対する CreateTuneRequest メソッドを使うことである。チューニング要求とチューニング空間は両方とも特定のネットワーク タイプに関連付けられている。たとえば、ATSC チューニング空間オブジェクトは ATSC チューニング要求の作成に使い、DVB-S チューニング空間オブジェクトは DVB-S チューニング要求の作成に使う、というようになる。すべてのチューニング要求は、そのチューニング要求の作成時に使われたチューニング空間への参照を含んでいる。

デジタル ネットワーク タイプに対するチューニング要求は、チューニングに必要な詳細を含むロケータ オブジェクトへの参照と、番組の一部として利用可能なオーディオ、ビデオおよびデータ サブストリームを記述したコンポーネント オブジェクトへの参照を含んでいる。これらのオブジェクトについては、このセクションで後から詳しく説明する。すべてのチューニング要求はネットワーク タイプに応じた追加プロパティを含んでいる。たとえば、ATSC チューニング要求には MajorChannel プロパティと MinorChannel プロパティがあり、DVB-S チューニング要求にはトランスポート ストリーム ID (TSID) と元のネットワーク ID (ONID) がある。