June 2008 DirectX SDK の新しい機能
このバージョンの DirectX SDK には、次の新しい機能、ツール、およびドキュメントが含まれています。
Direct3D 10.1 RTM
Direct3D 10.1 は、次世代のグラフィック ハードウェアで使用できるようになる新しい一連のレンダリング機能をサポートするための、Direct3D 10 の機能とは独立した差分更新です。- シェーダー コードで動的にインデックスを生成可能な TextureCube 配列
- 更新されたシェーダー モデル (シェーダー モデル 4.1)
- パターンのパレットからリソース用に MSAA サンプル パターンを選択し、対応するサンプル ポジションを取得する機能
- ブロック圧縮テクスチャーをレンダリングする機能
- リソースをコピーする際のさらなる柔軟性
- すべての unorm および unorm 形式のブレンディングをサポート
DirectX SDK には、Direct3D 10.1 アプリケーションの開発をサポートする、適切なヘッダー、ライブラリ、デバッグ バイナリ、および Direct3D 10 リファレンス ラスタライザーのアップデート版が含まれています。Direct3D 10.1 には、Windows Vista SP1 が必要です。これは、現在 MSDN サブスクライバーで入手できます。また、3 月中旬には Windows Update でも入手できるようになります。
XAudio2 および XACT3 RTM
XAudio2 および XACT3 のライブラリは、サポートされているリリース バージョンになりました。XAudio2 および XACT3 における xWMA のデコード
XAudio2 と XACT3 の両方において、Xbox 360 と Windows の両方のソフトウェア上でxWMA をデコードできるようになりました。xWMA では、軽量ラッパーに WMA ビットストリーム フォーマットを使用しており、同等品質の XMA と比較して、1.5 ~ 2 倍の圧縮が可能となりました。xWMA は、少ない CPU ヒット率でよりたくさんの圧縮を実現できるので、ダイアログや音楽などのコンテンツに非常に有用です。XMA と同様の品質設定を使用すると、ユーザーが圧縮率を変更してサウンド パフォーマンスを調整できます。またこの SDK には、WMAEncode というコマンドライン ツールが含まれているため、XAudio2 と XACT3 の両方で使用する xWMA コンテンツを作成できます。
XACT3 におけるトラックごとのフィルターの公開
XACT3 では、トラックごとのフィルターが公開されるようになったため、サウンド デザイナーがフィルターの種類とパラメーター (フィルターの幅、およびカットオフや中心の周波数) を設定できるようになりました。このフィルターは、トラックで直接設定することも、RPC にアタッチさせることもできます。サウンド デザイナーは、特定のフィルター パラメーターを設定することも、範囲を指定することもできます。範囲を指定すると、トラックの再生時のたびに、パラメーターに対してこの範囲内のランダムな値が選択されます。PIX の安定性の向上
このリリースの PIX では、Direct3D 10 アプリケーションのシングルフレーム キャプチャーの実行時の安定性が向上しています。また、シェーダー デバッグおよびピクセル履歴の信頼性も向上しています。Visual Studio サポートの変更
March 2008 DirectX SDK は、Visual Studio 2008 をサポートしています。DirectX SDK では、引き続き Visual Studio 2005 をサポートしていますが、Visual Studio 2003 はサポートしていません。Games for Windows 技術要件およびテスト要件のアップデート
技術要件ドキュメントが更新され、詳細説明と改善されたテスト ケースが追加されました。さらに、Games for Windows 技術要件 1.6 からは、テスト要件が削除されています。新しいサンプルと更新されたサンプル
このリリースには新しいサンプルがいくつか含まれています。また、XACT と DirectSound を使用していたすべてのオーディオ サンプルが、XACT3 および XAudio2 を使用するように更新されました。すべての DirectSound サンプルは削除されました。- PIX のゲーム デバッグ サンプルには、PIX for Windows を使用してゲームをデバッグするための一般的な技術が示されています。
- ProceduralMaterials サンプルには、シェーダーを通じて作成されたさまざまなプロシージャ マテリアルが示されています。
- SubD10 サンプルには、D3D10 ハードウェアで実行されている、Charles Loop と Scott Schaefer の Catmull-Clark 小分割サーフェス技術の近似が示されています。
- VideoMemory サンプルには、システムで利用可能なビデオ メモリー量を判断するためのさまざまな方法が示されています。
以前のリリース
以前のリリースに追加されている機能の詳細については、「以前のリリースに追加されている機能」を参照してください。