ユーザーの BitLocker 暗号化の除外を管理する方法
適用対象: Microsoft BitLocker Administration and Monitoring 2.0
Microsoft BitLocker Administration and Monitoring (MBAM) を使用すると、ドライブを暗号化する必要のないユーザーがいる場合に、それらのユーザーを除外して BitLocker 保護を管理できます。
BitLocker 保護からユーザーを除外するには、除外されるユーザーをサポートするインフラストラクチャを作成する必要があります。たとえば、除外を要求するときに使用する連絡先の電話番号、Web ページ、または郵送先住所などをユーザーに提供します。また、除外ユーザーは、除外されるユーザー専用に作成したグループ ポリシー オブジェクトのセキュリティ グループに追加する必要があります。このセキュリティ グループのメンバーがコンピューターにログオンすると、そのユーザーのグループ ポリシー設定には、ユーザーが BitLocker 保護から除外されていることが表示されます。ユーザーのグループ ポリシー設定はコンピューター ポリシーを上書きするため、以降もコンピューターは BitLocker 暗号化から除外されます。
注意
コンピューターが既に BitLocker で保護されている場合、ユーザーの除外ポリシーを設定しても影響はありません。
次の表は、除外の設定方法に基づいて、BitLocker 保護を適用する方法を示します。
ユーザーの状態 | コンピューターを除外しない | コンピューターを除外する |
---|---|---|
ユーザーを除外しない |
コンピューターで BitLocker 保護が実行されます。 |
コンピューターで BitLocker 保護は実行されません。 |
ユーザーを除外する |
コンピューターで BitLocker 保護は実行されません。 |
コンピューターで BitLocker 保護は実行されません。 |
BitLocker 暗号化からユーザーを除外するには
BitLocker 暗号化要件からユーザーの除外を管理するために使用する Active Directory ドメイン サービス セキュリティ グループを作成します。
Microsoft BitLocker Administration and Monitoring グループ ポリシー テンプレートを使用してグループ ポリシー オブジェクト設定を作成し、前の手順で作成した Active Directory グループに関連付けます。ユーザーを除外するためのポリシー設定は、[ユーザーの構成] > [管理用テンプレート] > [Windows コンポーネント] > [MDOP MBAM (BitLocker Management)] に格納されています。
BitLocker から除外するユーザーのセキュリティ グループを作成したら、除外を要求しているユーザー名をそのグループに追加します。BitLocker で制御されているコンピューターにユーザーがログオンすると、MBAM クライアントによってユーザーの除外ポリシー設定が確認され、ユーザーが BitLocker 除外セキュリティ グループに属しているかどうかに基づいて保護が停止されます。
重要
共有コンピューターのシナリオでは、ユーザーを除外する場合に特殊な考慮が必要です。非除外ユーザーが除外ユーザーと共有しているコンピューターにログオンする場合、そのコンピューターは暗号化される可能性があります。
ユーザーが BitLocker 暗号化からの除外を要求できるようにするには
MBAM ポリシー テンプレートを使用してユーザーの除外ポリシーを構成した場合、ユーザーは MBAM クライアントを介して BitLocker 保護からの除外を要求できます。
ユーザーが暗号化の必要なコンピューターにログオンすると、コンピューターが暗号化されるという通知を受け取ります。ユーザーは [除外の依頼] を選択し、[後で] を選択して暗号化を延期するか、[開始] を選択して BitLocker 暗号化を受け入れることができます。
注意
[除外の依頼] を選択すると、ユーザーの除外ポリシーで設定した最長時間、BitLocker 保護が延期されます。
ユーザーが [除外の依頼] を選択すると、組織の BitLocker 管理グループに連絡するように通知されます。[ユーザーの除外ポリシーを構成する] の構成方法に応じて、次の連絡方法の 1 つまたは複数が表示されます。
電話番号
Web ページの URL
郵送先住所
MBAM 管理者は、除外の依頼を受信した後に、ユーザーを BitLocker 除外 Active Directory グループに追加することが適切かどうかを判断できます。
注意
ユーザーが除外の依頼を送信すると、MBAM エージェントによってそのユーザーが "一時的に除外" として報告され、設定可能な日数の経過後に、コンピューターの準拠状態が再度確認されます。MBAM 管理者が除外の依頼を拒否した場合、除外の依頼オプションは非アクティブ化され、ユーザーは除外を再度依頼できなくなります。
参照:
その他のリソース
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MDOP の詳細については TechNet ライブラリを参照してください。トラブルシューティング情報については TechNet Wiki を検索してください。また、Facebook や Twitter のフォローもお勧めします。
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