コンピューターのプロビジョニングで実行される処理 (WDK 8.0)
ドライバーの展開とドライバーのテストに必要な構成とセットアップは、Microsoft Visual Studio を使って行うことができます。これをターゲット コンピューターのプロビジョニングまたはテスト コンピューターのプロビジョニングといいます。Windows Driver Kit (WDK) 8 でのプロビジョニングについては、「ドライバーの展開およびテストのためのコンピューターのプロビジョニング (WDK 8)」をご覧ください。ここでは、Version 8.0 の Windows Driver Kit (WDK) を使ったターゲット コンピューターのプロビジョニングで実行される処理について説明します。
注 WDK 8 は、WDK の最新バージョンではありません。WDK の最新バージョンを入手し、ここで説明するプロビジョニングの手順に従ってターゲット コンピューターをプロビジョニングすることをお勧めします。
コンピューターをプロビジョニングする場合 (WDK 8.0)
コンピューターのプロビジョニングでは、以下のタスクが実行されます。
- インストール ファイルを %SystemDrive%\DriverTest にコピーする
- WDKRemoteUser という名前のユーザーを作成し、そのユーザーに切り替える
- まだインストールされていない場合は、.NET 4.0 をインストールする
- Microsoft Visual C++ 再頒布可能パッケージ
- TAEF (Test Authoring and Execution Framework) (WDK クライアント) をインストールする
- デバッガーをインストールする
- WDTF (Windows Device Testing Framework) をインストールする
- AutoReboot をオフにする
- カーネル メモリ クラッシュ ダンプを有効にする
- スクリーン セーバーを無効にする
- ワークステーション ロック ポリシーを無効にする
- ForceGuest を無効にする
- 電源ポリシーを高電力構成に設定し、システムがアイドル時にスタンバイ モードや休止状態モードに入らないようにする
- RTC スリープ解除タイマーを有効にする
- カーネル デバッグを有効にして構成する
- ドライバーのテスト署名を有効にする
- 必要に応じてターゲット コンピューターを再起動する
- システムの復元ポイントを作る
ターゲット コンピューターからのプロビジョニングの削除
ターゲット コンピューターをプロビジョニングすると、プロビジョニングを完全に削除することはできなくなります。ただし、ホスト コンピューター上の Visual Studio を使って、ターゲット コンピューターからほとんどのプロビジョニングを削除できます。手順は次のとおりです。
- ホスト コンピューター上の Visual Studio の [ドライバー] メニューで、[Test] (テスト)、[Configure Computers] (コンピューターの構成) の順にクリックします。
- ターゲット コンピューターの名前を選び、[Delete computer] (コンピューターの削除) をクリックします。
- [Remove provisioning and delete computer] (プロビジョニングを削除してコンピューターを削除) を選びます。[Next] (次へ) をクリックします。
- 削除処理が完了したら、[Finish] (完了) をクリックします。
プロビジョニングを削除する場合 (WDK 8.0)
ターゲット コンピューターからプロビジョニングを削除すると、以下のものが削除されます。
- Visual C++ 再頒布可能パッケージ
- Test Automation Framework
- デバッガー
- Windows Driver Testing Framework
- %SystemDrive%\DriverTest フォルダーとその内容
- WDKRemoteUser アカウント
プロビジョニングを削除しても、以下のものは変更されません。
- AutoReboot の設定
- カーネル メモリ クラッシュ ダンプの設定
- スクリーン セーバーの設定
- ワークステーション ロック ポリシー
- ForceGuest の設定
- 電源ポリシー
- RTC スリープ解除タイマーの設定
- カーネル デバッグの設定
- テスト署名の設定