共有コンポーネントの配置

共有コンポーネントの配置は、前の例の配置よりも複雑です。コンポーネントは、共通のコンポーネント ディレクトリに配置するだけで、関連するアプリケーションで簡単に共有できますが、システム上の多くのアプリケーションが使用する共有コンポーネントは、多くの場合、システム アセンブリ キャッシュに格納されます。

前の例と同様に、この変更された Client.exe も、共通言語ランタイムがインストールされた任意のワークステーションからファイル サーバー上で直接実行できます。また、Client.exe および Stringer.dll をローカル ボリュームにコピーすることもできます。

ただし、共有可能なアセンブリをシステム アセンブリ キャッシュにインストールするには、追加の手順が必要です。通常、システム アセンブリ キャッシュの管理は、MSI (Microsoft Installer) パッケージのインストールおよびアンインストールと同時に、自動的に行われます。しかし、対応する Client.exe プログラムを実行するコンピュータ上のグローバル アセンブリ キャッシュ ツール (Gacutil.exe) を使用して、アセンブリを手動でインストールすることもできます。

gacutil.exe /i Reverser.dll

このツールは .NET の再頒布可能な部分ではないため、クライアント コンピュータに .NET Framework SDK がインストールされていない場合は、まず、このツールを手動でそのクライアント コンピュータにコピーする必要があります。

Reverser アセンブリをインストールしたら、\WindowsDirectory\Assembly ディレクトリに移動し、アセンブリ キャッシュ シェル拡張機能を使用して、アセンブリ キャッシュを調べることができます。

アプリケーションをクリーンアップするときには、前の例の場合と比べると多少別の作業が必要になります。この場合、ファイルを削除するだけでなく、アセンブリ キャッシュからその共有コンポーネント ファイルを削除しておくことをお勧めします。アセンブリ キャッシュは、ダウンロード キャッシュとは異なり、その内容が自動的に削除されるわけではありません。共有コンポーネントを削除する最も簡単な方法は、キャッシュ シェル拡張機能を使用して、該当するコンポーネントを選択し、削除することです。

ただし、プロセスを自動化する場合には、アセンブリ キャッシュ マネージャへのコマンド ライン インターフェイスを使用する必要があります。

gacutil /u reverser

この方法の詳細と、アセンブリ バインディング ログ ビューアを使用して読み込み中のアセンブリについて確認する方法については、「付録 B: パッケージ化および配置用のツール」を参照してください。

参照

(5) コンポーネントのバージョン管理 | パッケージ化と配置の要約 | 付録 A: パッケージ化および配置の追加情報 | 付録 B: パッケージ化および配置用のツール