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アプリケーションによる Setup.exe Bootstrapper サンプルの使用

Setup.exe Bootstrapper サンプルによって実行される処理は自動的に行われます。ただし、Setup.exe でアプリケーションを使用できるようにするには、作成したアプリケーションに関する必要な情報を含むカスタム Settings.ini ファイルを作成する必要があります。また、セットアップ プログラムと共に、アプリケーションと Dotnetfx.exe をインストールするための最低構成要件をユーザーが参照できるように Readme ファイルを配置することをお勧めします。Settings.ini ファイルと Readme ファイルの作成の詳細については、次のトピックを参照してください。

Settings.ini ファイルの作成

セットアップ プログラムの Readme ファイルの作成

Settings.ini ファイルの作成

Setup.exe Bootstrapper サンプルでは、外部ファイル Settings.ini を使用して、次の情報を特定します。

  • Dotnetfx.exe およびホスト アプリケーションの場所。

  • チェックする .NET Framework の言語バージョン。

  • Setup.exe のダイアログ ボックスで使用するカスタム文字列。

Settings.ini の既定の場所は Setup.exe が格納されているフォルダです。作成したアプリケーションを Setup.exe Bootstrapper サンプルで処理できるようにする Settings.ini ファイルを作成する必要があります。Setup.exe Bootstrapper サンプルに付属している Settings.ini ファイルをコピーし、アプリケーションに対して適切な値を指定して、必要に応じて Settings.ini ファイルを編集します。

Dotnetfx.exe およびホスト アプリケーションの場所の指定

Setup.exe Bootstrapper サンプルでは、Dotnetfx.exe と .NET Framework ホスト アプリケーションが、Setup.exe からの既知の相対的な場所に格納されている必要があります。Setup.exe Bootstrapper サンプルでは、外部ファイル Settings.ini を使用して、Dotnetfx.exe とホスト アプリケーションの場所を特定します。サンプルに付属している Settings.ini ファイルをコピーし、.NET Framework ホスト アプリケーションと Dotnetfx.exe の場所を指定するようにファイルを編集します。

Setup.exe が格納されている場所から相対的なさまざまな場所にある .NET Framework ホスト アプリケーション用の Windows インストーラ パッケージ (.msi ファイル) と Dotnetfx.exe の場所を指定する方法を示す Settings.ini ファイルの例をいくつか示します。

Setup.exe が格納されているフォルダにある .NET Framework アプリケーション用の Windows インストーラ パッケージ mySetup.msi と Dotnetfx.exe の場所を指定する Settings.ini ファイルの例を次に示します。アポストロフィ (') は、カスタマイズしない行をコメント アウトするために使用されています。

[Bootstrap]
Msi=mySetup.msi
'LanguageDirectory=
ProductName= My Application 
'DialogText=
CaptionText=My Application
ErrorCaptionText= My Application Error
FxInstallerPath=c:\myProjectFolder\

Setup.exe とは別のネットワーク共有にある、.NET Framework アプリケーション用の Windows インストーラ パッケージ mySetup.msi と Dotnetfx.exe の場所を指定する Settings.ini ファイルの例を次に示します。

[Bootstrap]
Msi=\\myNetworkShare\myProjectFolder\mySetup.msi
'LanguageDirectory=
ProductName=My Application
'DialogText=
CaptionText=My Application
ErrorCaptionText= My Application Error
FxInstallerPath=\\myNetworkShare\myProjectFolder\

Setup.exe が格納されているコンピュータ上の別のフォルダにある、.NET Framework アプリケーション用の Windows インストーラ パッケージ mySetup.msi と Dotnetfx.exe の場所を指定する Settings.ini ファイルの例を次に示します。

[Bootstrap]
Msi=c:\myInstallerFiles\mySetup.msi
'LanguageDirectory=
ProductName= My Application
'DialogText=
CaptionText=My Application
ErrorCaptionText= My Application Error
FxInstallerPath=c:\myExecutables\

Setup.exe が格納されている CD 上の別のフォルダにある、.NET Framework アプリケーション用の Windows インストーラ パッケージ mySetup.msi と Dotnetfx.exe の場所を指定する Settings.ini ファイルの例を次に示します。

[Bootstrap]
Msi=myInstallerFiles/mySetup.msi
'LanguageDirectory=
ProductName= My Application
'DialogText=
CaptionText=My Application
ErrorCaptionText= My Application Error
FxInstallerPath=myExecutables/

言語バージョンの指定

Setup.exe で .NET Framework のビルド番号と言語バージョンを確認する場合は、確認する言語のカルチャ名を Settings.ini ファイルで指定する必要があります。カルチャ名を指定しない場合、Setup.exe は既定で英語バージョンを確認します。

Settings.ini ファイルで指定するカルチャ名に対応する利用可能な言語バージョンの一覧を次の表に示します。カルチャ名では大文字と小文字は区別されません。

言語 カルチャ名

簡体字中国語

chs

繁体字中国語

cht

フランス語

fr

ドイツ語

de

イタリア語

it

日本語

ja

韓国語

ko

スペイン語

es

フランス語バージョンの Dotnetfx.exe をチェックするように Setup.exe に指示する Settings.ini ファイルの例を次に示します。

[Bootstrap]
Msi=mySetup.msi
LanguageDirectory=fr
ProductName= My Application 
'DialogText=
CaptionText=My Application
ErrorCaptionText= My Application Error
FxInstallerPath=c:\myProjectFolder\

Setup.exe のダイアログ ボックスの文字列のカスタマイズ

Settings.ini ファイルの次の変数を編集して、Setup.exe のダイアログ ボックスに表示される文字列をカスタマイズできます。

  • ProductName は、Setup.exe によってインストールされる .NET Framework アプリケーションの名前を指定します。指定した製品名は、Setup.exe の起動後に表示されるダイアログ ボックス内のテキストをカスタマイズするために使用されます。たとえば、ProductName として My Application を指定した場合、ダイアログ ボックスには "To start My Application Setup, click OK. To quit without installing, click Cancel." などのテキストが表示されます。

CaptionText 変数をカスタマイズしない場合でも、ProductName を使用して Setup.exe の起動後に表示されるダイアログ ボックスのタイトル バーをカスタマイズできます。たとえば、ProductName として My Application を指定した場合、タイトル バーには "My Application Setup" と表示されます。ProductNameCaptionText の両方をカスタマイズした場合、このダイアログ ボックスのタイトル バーのカスタマイズには CaptionText が使用されます。

ProductName は、アプリケーションのインストールが完了したときに表示される、正常終了を示すダイアログ ボックスのタイトル バーをカスタマイズする場合にも使用されます。ProductName をカスタマイズしない場合は、既定のテキスト "Application Setup" が表示されます。

  • DialogText は、Setup.exe の起動後に表示されるダイアログ ボックスに表示するカスタム テキストを指定します。DialogText をカスタマイズしない場合は、既定のテキスト "アプリケーションのセットアップを開始するには、[OK] をクリックしてください。インストールしないで終了するには、[キャンセル] をクリックしてください。" が表示されます。

  • CaptionText は、Setup.exe の起動後に表示されるダイアログ ボックスのタイトル バーに表示するカスタム テキストを指定します。CaptionText をカスタマイズしない場合は、ProductName で指定したテキストが表示されます。ProductName をカスタマイズしない場合は、既定のテキスト "Application Setup" が表示されます。

  • ErrorCaptionText は、Setup.exe のエラー ダイアログ ボックスのタイトル バーに表示するカスタム テキストを指定します。ErrorCaptionText をカスタマイズしない場合は、既定のテキスト "Application Setup Error" が表示されます。

セットアップ プログラムの Readme ファイルの作成

セットアップ プログラムと共に、セットアップ プログラムを正常に実行するためのコンピュータの最低構成要件を示す Readme ファイルを配布することをお勧めします。インストールの最低構成要件として、Internet Explorer 5.01 以降がインストールされた Microsoft Windows 98 を指定します。また、MDAC 2.6 以降も指定してください。この場合、インストールには必要ありませんが、データ アクセスを含む .NET Framework アプリケーションで必要になることを示す必要があります。Dotnetfx.exe をインストールするための最低構成要件の詳細については、「最低構成要件」を参照してください。

参照

概念

.NET Framework アプリケーションと Dotnetfx.exe をインストールするための単一のセットアップ プロジェクトの作成
Setup.exe Bootstrapper サンプルの操作
最低構成要件

その他の技術情報

.NET Framework の再頒布