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Windows フォーム クラス ビューア (Wincv.exe)

更新 : 2007 年 11 月

Windows フォーム クラス ビューアを使用すると、検索パターンに基づいて、1 つのクラスまたはクラスの系列に関する情報をすばやく検索できます。クラス ビューアは、共通言語ランタイム リフレクション API を使用して型を反映することで情報を表示します。

Windows フォーム クラス ビューアは、.NET Framework SDK Version 1.0 および 1.1 にのみ付属しています。

wincv [options]

解説

使用できるオプションの説明を次の表に示します。

オプション

説明

/h

このツールのコマンド構文とオプションを表示します。

/hide:type

指定したメンバ型を非表示にします。type 引数として、protected、private、internal、または inherited を指定する必要があります。このオプションを指定しない場合は、既定の処理として protected、private、internal の各型が非表示にされます。非表示にするメンバ型を複数指定するには、コマンド ラインで /hide オプションをスペースで区切って複数回指定します。たとえば、/hide:protected /hide:private のように指定します。

/nostdlib[+|-]

次のような既定のアセンブリを読み込むかどうかを指定します。mscorlib.dll、System.dll、System.Data.dll、System.Design.dll、System.DirectoryServices.dll、System.Drawing.dll、System.Drawing.Design.dll、System.Messaging.dll、System.Runtime.Serialization.Formatters.Soap.dll、System.ServiceProcess.dll、System.Web.dll、System.Web.Services.dll、System.Windows.Forms.dll、System.XML.dll。

プラス記号 (+) を指定した場合、既定のアセンブリは読み込まれません。既定値は /nostdlib- で、既定のアセンブリが読み込まれます。

/r:assemblyFile

読み込んで参照するアセンブリを指定します。

/show:type

指定したメンバ型を表示します。type 引数として、protected、private、internal、または inherited を指定する必要があります。このオプションを指定しない場合は、既定の処理として、inherited 型だけが表示されます。表示するメンバ型を複数指定するには、コマンド ラインで /show オプションをスペースで区切って複数回指定します。たとえば、/show:protected /show:private のように指定します。

@fileName

その他のオプションに関して指定した応答ファイルを読み取ります。

/?

このツールのコマンド構文とオプションを表示します。

コマンド ラインから Wincv.exe を起動し、フォームの上部にあるテキスト ボックスに型名の全部または一部を入力します。フォームの左側にあるリスト ボックスには、入力した型名に基づいて検索された型がすべて一覧表示されます。System 名前空間はクラス名には明示されません。したがって、クラス名の一覧には "System.Object" の代わりに "Object" 型が表示されます。一覧から型を選択すると、右側の領域に型定義が表示されます。型定義は、C# のような構文を使用して表示されます。ただし、すべての型定義が、ビューアに示されているように C# コンパイラでコンパイルされるわけではありません。ButtonBase クラスに関する情報の検索方法を次の例で説明します。

Wincv.exe を使用して型定義の検索するには

  1. コマンド プロンプトに「wincv」と入力します。これにより、[Class Viewer] によって既定のアセンブリが読み込まれ、表示されます。

  2. フォームの上部にあるテキスト ボックスに「Button」と入力します。

  3. フォームの左側にあるリスト ボックスに表示された型の中から、System.Windows.Forms 名前空間の ButtonBase クラス名を選択します。

    右側の領域に、System.Windows.Forms.ButtonBase の定義が表示されます。

Wincv.exe を実行して、参照用に myApp.exe と既定のアセンブリを読み込むコマンドを次に示します。

wincv /r:myApp.exe

Wincv.exe を実行して、参照用に myApp.exe だけを読み込むコマンドを次に示します。既定のアセンブリは読み込まれません。

wincv /r:myApp.exe /nostdlib+

次のコードは、応答ファイル myFile.rsp. の内容を表示します。応答ファイルを使用すると、コマンド プロンプトで個別にコマンドを入力する必要がなくなります。

/r:myAssembly.dll
/r:myOtherAssembly.dll

応答ファイル myFile.rsp を読み取り、そのファイルに指定されているコマンドを実行するコマンドを次に示します。

wincv @myFile.rsp

参照

参照

.NET Framework ツール

MSIL 逆アセンブラ (Ildasm.exe)

その他の技術情報

リフレクション