チャネルの登録

[アーティクル]
02/18/2010

このトピックの対象は、既存のアプリケーションとの下位互換性のために残されているレガシテクノロジに特定されています。新規の開発には、このトピックを適用しないでください。分散アプリケーションは、現在は Windows Communication Foundation (WCF) を使用して開発する必要があります。

.NET リモート処理システムでは、クライアントが、リモートオブジェクトのメソッドを呼び出すと、チャネルオブジェクトがデータの転送を行います。リモートサービスは複数のチャネルをサポートできます。また、必要条件に最も合致するチャネルの選択は、クライアントアプリケーションが行う必要があります。クライアント構成ファイルでチャネルを指定せず、クライアントがリモートオブジェクトのメソッドを呼び出した場合は、.NET リモート処理システムによって、既定のチャネル実装 (HttpChannel または TcpChannel) のいずれかが読み込まれます (既定のチャネル実装のいずれかがクライアントのネットワークプロトコルをサポートしている場合)。ただし、クライアントがコールバック機能またはイベントを必要としている場合は、コールバック機能を検出するクライアントチャネルを指定する必要があります。

チャネルの登録には 2 つの方法があります。チャネルテンプレートを宣言してアプリケーションでこのチャネルを参照するか、またはアプリケーションですべてのチャネル情報を直接指定します。Machine.config ファイルの既定のチャネルテンプレートは、ほとんどのアプリケーションに適用できます。このテンプレートは、<channel> タグの ref 属性を使用し "tcp" または "http" のいずれかを指定することによって、<channels> タグ (<application> タグ内の) から参照できます。HttpChannel を使用する場合は port 属性を指定する必要はありませんが、TcpChannel を使用する場合は指定する必要があります。

アプリケーションがサーバーオブジェクトを公開する場合は、クライアントアプリケーションがオブジェクトと通信できるように、チャネルを登録する必要があります。これは、ChannelServices.RegisterChannel メソッドを使用してプログラムによって行うか、構成ファイルにチャネルを登録することによって行います。

アプリケーションがオブジェクトを利用する場合は、サービスオブジェクトが、コンピューター構成ファイルにリストされた既定のクライアントチャネルのいずれかを使用しない限り、オブジェクトにアクセスできるチャネルを登録する必要があります。コールバック機能またはイベントを待機する必要がある場合、これは必須です。

詳細な例については、「リモート処理の例 : チャネルシンクプロバイダー」、<channel> インスタンス要素のトピック、および <channel> テンプレート要素のトピックを参照してください。

チャネルシンク

チャネルシンクを使用すると、開発者はクライアントとリモートサービス間のメッセージのシリアル化と転送をカスタマイズできます。チャネルシンクはシンクプロバイダーによって作成され、クライアントシンクプロバイダーとサーバーシンクプロバイダーの両方を構成ファイルに指定できます。サーバーチャネルシンクは、サーバーとの間でメッセージを送受信するときに呼び出され、<serverProviders> 要素内で指定します。クライアントシンクは、クライアントとの間でメッセージを送受信するときに呼び出され、<clientProviders> 要素内で指定します。

チャネルには、フォーマッタシンクが必要です。フォーマッタシンクは、メッセージをシリアル化します。.NET Framework は、バイナリおよび SOAP シリアル化のフォーマッタを備えています。

カスタムフォーマッタが指定されると、.NET リモート処理システムは、すべてのチャネルが適切な順序で指定されると見なします。このため、カスタムフォーマッタを使用するカスタムチャネルを宣言する場合は、チャネルシンクチェインに含むその他のプロバイダーも指定する必要があります。既定のチャネルシンクは追加されません。

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