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分岐を使用して業務プロセス フローを強化する

 

公開日: 2016年7月

対象: Dynamics CRM 2015

業務プロセス フローは、完了までの営業、マーケティング、またサービス プロセスのさまざまなステージにユーザーを導きます。 シンプルなケースには、直線型のビジネス プロセス フローは適切なオプションです。 ただし、複雑なシナリオでは、分岐を使用するとビジネス プロセス フローが向上します。 ビジネス プロセス フローの作成権限がある場合は、If-Else論理を使用するとこで、複数の分岐を使用するビジネス プロセスのフローを作成できます。 分岐条件は、AND または OR 演算子の組み合わせを使用した複数の論理式で構成できます。 分岐選択は、プロセス定義時に定義されたルールに基づいてリアルタイムに自動的に実行されます。 たとえば、車の販売では、共通の見込み評価のステージの後で、ルール (顧客が購入したいのは新車か中古車か、予算が $20,000 より上か下かなど) に基づいて2つの別々の分岐に分かれる、単一の業務プロセスフローを構成できます。 例えば、新車を販売するのに一方の分岐、中古者を販売するのに他方の分岐に分かれます。

下の図は、分岐を使用した業務プロセス フローを示しています。

分岐を使用した車業務プロセス フロー

このトピックの内容

分岐を使用するビジネス プロセス フローを作成する際の注意点

2 つの分岐がある車販売のプロセスフローの例

情報開示を防ぐ

分岐を使用するビジネス プロセス フローを作成する際の注意点

分岐を使用するビジネス プロセス フローを設計する際に、次の情報に留意します。

  • プロセスは、最大 5 個の一意のエンティティを含めることができます。

  • プロセスごとに最大 30 のステージと、ステージごとに最大 30 のステップを使用できます。

  • 各分岐は 5 レベル以上深くすることはできません。

  • 分岐ルールは、その直前のステージのステップに基づいている必要があります。

  • AND 演算子かOR 演算子を使用してルールに複数の条件を組み合わせることはできますが、これらの演算子を両方一緒に使用できません。

  • プロセスで使用されるエンティティは、複数回再参照 (複数のクローズド エンティティ ループ) されることが可能です。

  • エンティティの種類に関係なく、直前のステージに戻ることができます。 たとえば、見積もりレコードのアクティブなステージが [見積もりの配信] の場合、営業案件レコードの [提案] ステージにアクティブなステージを戻すことができます。 別の例では、現在、[潜在顧客を見込みありと評価] > [ニーズを特定] > [提案を作成] > [提案を提示] > [閉じる] のプロセス フローの [提案の提示] のステージにいるものとします。 顧客のニーズを特定するために顧客に提示する提案で詳細な調査が必要な場合は、プロセスの [ニーズを特定] ステージを選択し、[アクティブに設定] を選択するだけです。

  • プロセス フローを定義する場合、任意にエンティティ関連付けを選択できます。 この関連付けは、1:N (一対多) のエンティティの関連付けになります。

  • レコードごとに 1 回のアクティブなプロセスのみが有効です。

  • プロセス名は、ワークフロー条件に公開されません。

  • ステージは、分岐内で上へ移動または下へ移動矢印を使用して並べ替えることができます。 ステージは 1 つの分岐から他の分岐に移動することはできません。

  • 分岐を統合する際、すべてのピア分岐を単一のステージに統合する必要があります。

  • ピア分岐はすべて単一のステージに統合するか、各ピア分岐がプロセスを終える必要があります。 ピア分岐は他の分岐と統合するできませんし、同時にプロセスを終了することはできません。

2 つの分岐がある車販売のプロセスフローの例

新車販売と中古車販売の 2 つの分岐があるビジネス プロセス フローの例を見てみましょう。

最初に、 車販売プロセスと言う名前の新しいプロセスを作成します。

  1. [設定] > [プロセス] に移動します。

  2. [業務プロセス フロー] として [カテゴリ] を指定し、プライマリ [エンティティ] に対して [潜在顧客] を選択します。

  3. [見込みありと評価する] と呼ばれるプロセスに最初のステージを追加します。次に、[購入時期][車の好み] というステップを追加します。

車販売プロセス - 評価するステージ

共通の見込みありステージの後に、If-Else 句を使用して、プロセスを 2 つの分岐に分けます。

ヒント

  • ステージに最初の分岐を追加するには、ステージの下の分岐の追加を選択し、If 条件を指定します。 同じステージに 2 番目の分岐を追加するには、同じステージの下で分岐の追加を再び選択します。Else 句が表示されます。 同じステージでの 2 つより多い分岐がある場合、または一定の条件が満たされたときにのみ分岐に進みたい場合は、Elseを選択して、それをElse-Ifに変換することができます。

  • 分岐ルールの下の緑の正方形の + (プラス) ボタンを選択して、条件をルールに更に追加します。

  • + ステージの挿入ボタンを選択して、分岐の最初にステージを挿入します。

車の好み = 新車の場合、プロセスは新車販売の分岐に進みます。それ以外は、以下に示されるように、2 番目の分岐である中古車販売に跳びます。

車販売プロセス - 最初の分岐 CRM

車販売プロセス、新車の分岐

車の販売プロセス、中古車の分岐

新車販売ステージまたは中古車販売ステージのすべてのステップを終了したら、プロセスは、見積もり提供ステージのあるメイン フローに戻ります。

車の販売プロセス、見積もりの配信ステージ

情報開示を防ぐ

次に、銀行での融資要請プロセスのために分岐を使用するビジネス プロセスのフローを考えてみましょう。 ステージで使用しているカスタム エンティティは、かっこに表示されます。

業務プロセス フローの完了

このシナリオでは、融資担当者は要請レコードへのアクセスを必要としますが、この要請についての調査を見るべきではありません。 融資担当者に調査エンティティへのアクセスを許可しないセキュリティ ロールを割り当てることで、このことは簡単に行えるように見えます。 より詳しく見ることで、本当に簡単かどうか確認してみましょう。 顧客が $60,000 の貸付けを銀行に要請したとします。 融資担当者は、最初のステージでこの要請を確認します。 銀行への借金額が $50,000 を超過するかどうかを確認する分岐ルールが満たされた場合、プロセスの次のステージは、この要請が不正でないかを検討することです。 これが不正であることが決定されると、プロセスは要請者に対して法的処置を取るステージに進みます。 融資担当者は、調査エンティティへのアクセス権がないので、2 つの調査ステージを見ることができません。 ただし、融資担当者が要請レコードを開くと、プロセスのすべての過程を見ることができるかもしれません。 不正調査ステージを見ることができるだけでなく、プロセスの法的処置ステージも見ることができて、調査の結果を知ることになります。 また、ステージを選択して、調査ステージのステップを確認することもできます。 データやステップ完了ステータスは見ることができなくても、調査ステージや法的処置ステージ中に要請者に対して取られた可能性のあるアクションを知ることができます。 このプロセス フローでは、融資担当者は不正調査ステージと法的処置ステージを見ることができ、これは不適切な情報開示になります。 分岐を使用することで開示される可能性のある情報に特別な注意を払うことをお勧めします。 この例では、要請プロセスと不正調査プロセスの個別の 2 種類にプロセスを分け、情報開示を防ぎます。 融資担当者のプロセスは次のようになります。

顧客サービス担当者の業務プロセス フロー

調査のためのプロセスは、自己完結型で、以下のステージを含んでいます。

業務プロセス フローの調査責任者

調査レコードから要請レコードに承認/非承認の決定を同期させるワークフローを設定する必要があります。

関連項目

業務プロセス フロー
業務プロセス フローの構成
プロセスの作成および編集
セキュリティ ロールおよび特権
ビデオ: Microsoft Dynamics CRM 2015 のビジネス プロセス

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