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エッジ トランスポート サーバーのプロパティの構成

適用先 : Exchange Server 2010

Microsoft Exchange Server 2010 を実行するトランスポート サーバーのプロパティ構成によって、そのサーバーがメッセージを処理する方法が決まります。エッジ トランスポート サーバー上で構成したトランスポート サーバー設定は、その特定サーバーにのみ適用されます。

エッジ トランスポート サーバー プロパティの構成に関連するその他の管理タスクについては、「トランスポート サーバーの管理」を参照してください。

実行内容

  • EMC を使用したエッジ トランスポート サーバーのプロパティの構成
  • シェルを使用したエッジ トランスポート サーバーのプロパティの構成

EMC を使用したエッジ トランスポート サーバーのプロパティの構成

この手順を実行する際には、あらかじめアクセス許可を割り当てる必要があります。必要なアクセス許可の一覧については、以下を参照してください。「トランスポートのアクセス許可」の「エッジ トランスポート サーバー」。

  1. コンソール ツリーで、[エッジ トランスポート] をクリックします。
  2. 結果ウィンドウで、構成するエッジ トランスポート サーバーを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
  3. [全般] タブでは、サーバーに関する一般的な情報を表示できます。
    • [バージョン]   このフィールドには、サーバーにインストールされている Exchange のバージョンが表示されます。
    • [エディション]   このフィールドには、Exchange Server のエディションが表示されます。エディションは、Standard Edition または Enterprise Edition のいずれかです。
    • [役割]   このフィールドには、サーバーにインストールされている Exchange サーバーの役割が表示されます。
    • [プロダクト ID]   このフィールドには、Exchange サーバーのプロダクト ID が表示されます。サーバーのプロダクト キーをまだ入力していない場合、プロダクト ID は "ライセンスなし" と表示されます。ライセンスを受けていない Exchange のバージョンをライセンス登録するには、「[プロダクト キーの入力]」を参照してください。
    • [最終変更日時]   このフィールドには、このサーバー上で最後に構成が変更された日付と時間が表示されます。
  4. [システム設定] タブで、ドメイン コントローラー サーバーとグローバル カタログ サーバーを表示します。次のようなエラー報告機能を有効にすることもできます。
    • [Exchange で使用中のドメイン コントローラー サーバー]   この読み取り専用ボックスには、Exchange サーバーが使用するドメイン コントローラー サーバーの一覧が表示されます。

      Bb123492.note(ja-jp,EXCHG.140).gif注 :
      このボックスは、エッジ トランスポート サーバーについては使用できません。
    • [Exchange で使用中のグローバル カタログ サーバー]   この読み取り専用ボックスには、Exchange サーバーが使用するグローバル カタログ サーバーの一覧が表示されます。

      Bb123492.note(ja-jp,EXCHG.140).gif注 :
      このボックスは、エッジ トランスポート サーバーについては使用できません。
    • [サービスの致命的なエラー報告を自動的に Microsoft に送信する]   エラー報告機能を有効にし、致命的なエラーが発生した場合に Microsoft に自動的にエラー報告を送信するには、このチェック ボックスをオンにします。
      エラー報告機能を有効にした場合、サービスの致命的なエラーに関する情報は、暗号化されたチャネルを経由して Microsoft に送信されます。この情報は、Microsoft 製品の向上のために使用されます。
      この機能が有効になっていると、問題に既知の解決策があった場合に、サーバーは Microsoft からのフィードバックを受信します。このフィードバックには、問題の解決に役立つ可能性がある情報へのリンクが含まれます。

  5. [カスタマー フィードバックのオプション] タブでは、選択したサーバーをカスタマー エクスペリエンス向上プログラムに登録できます。詳細については、「カスタマー エクスペリエンス向上プログラムへの参加/不参加」を参照してください。
  6. [外部 DNS の参照] タブを使用すると、外部メール配信用にメール サーバーのアドレスを解決する際、このサーバーにインストールされているネットワーク アダプターに構成されている DNS サーバーを使用するか、特定の DNS サーバーを使用するかを指定できます。外部 DNS サーバーは、トランスポート サーバーの外部 DNS 参照構成を使用するように構成されている送信コネクタによって使用されます。メッセージがこれらの送信コネクタにルーティングされると、送信元サーバーに構成されている外部 DNS 参照設定を使用して配信先の IP アドレスが解決されます。
    以下のいずれかのオプションを選択できます。
    • [ネットワーク カードの DNS 設定を使用する]   一覧からインストール済みのネットワーク アダプターを選択するには、[ネットワーク カードの DNS 設定を使用する] をクリックし、ドロップダウン リストからネットワーク アダプターを選択します。サーバーは、そのネットワーク アダプターで構成されている DNS サーバーを使用します。既定の設定は、[使用可能なすべての IPv4] です。この設定を選択すると、サーバーはそのサーバー上のすべてのアダプターで構成されている DNS サーバーを使用します。
    • [次の DNS サーバーを使用する]   リモート ドメインを解決するときに照会する DNS サーバーを、手動で入力した DNS サーバー一覧から選択させるには、[次の DNS サーバーを使用する] を選択します。一覧にサーバーを追加するには、外部 DNS サーバーの IP アドレスを入力し、[追加] をクリックします。既に追加されている DNS サーバーの IP アドレスを変更するには、そのサーバーを選択し、[編集] をクリックします。既に追加されている DNS サーバーを削除するには、そのサーバーを選択し、[削除] アイコン をクリックします。
  7. [内部 DNS の参照] タブを使用すると、内部メール配信用にメール サーバーのアドレスを解決する際、このサーバーにインストールされているネットワーク アダプターに構成されている DNS サーバーを使用するか、特定の DNS サーバーを使用するかを指定できます。内部 DNS サーバーは、組織内のサーバーに対する IP アドレスを解決するために使用します。
    以下のいずれかのオプションを選択できます。
    • [ネットワーク カードの DNS 設定を使用する]   一覧からインストール済みのネットワーク アダプターを選択するには、[ネットワーク カードの DNS 設定を使用する] をクリックし、ドロップダウン リストからネットワーク アダプターを選択します。サーバーは、そのネットワーク アダプターで構成されている DNS サーバーを使用します。既定の設定は、[使用可能なすべての IPv4] です。この設定を選択すると、サーバーはそのサーバー上のすべてのアダプターで構成されている DNS サーバーを使用します。
    • [次の DNS サーバーを使用する]   内部サーバーを解決するときに照会する DNS サーバーを、手動で入力した DNS サーバー一覧から選択させるには、[次の DNS サーバーを使用する] を選択します。一覧にサーバーを追加するには、内部 DNS サーバーの IP アドレスを入力し、[追加] をクリックします。既に追加されている DNS サーバーの IP アドレスを変更するには、そのサーバーを選択し、[編集] をクリックします。既に追加されている DNS サーバーを削除するには、そのサーバーを選択し、[削除] アイコン をクリックします。
  8. サーバーがメッセージ配信を再試行する回数を指定し、未配信のメッセージに関する通知を設定し、接続の制限を指定するには、[制限] タブを使用します。
    • [送信接続失敗時の再試行間隔 (分)]   [送信エラー発生時の再試行回数] および [送信エラー発生時の再試行間隔 (秒)] の指定に基づいて試行された前回の接続が失敗した場合に、次にリモート サーバーへの接続を試みるまでの再試行間隔を指定するには、このオプションをクリックします。有効な入力値の範囲は 1 ~ 28,800 分 (20 日) です。マイクロソフト カスタマー サービスおよびサポートからの指示がない限り、この既定値を変更しないことをお勧めします。既定値は 30 分です。
    • [送信エラー発生時の再試行間隔 (秒)]   [送信エラー発生時の再試行回数] オプションに指定される接続試行の間隔を指定するには、このオプションをクリックします。有効な入力値の範囲は 1 ~ 43,200 秒 (12 時間) です。既定値は 600 秒 (10 分) です。
    • [送信エラー発生時の再試行回数]   サーバーがリモート サーバーへの接続に失敗した直後に再試行する最大回数を指定するには、このオプションを選択します。既定値は 6 です。有効な入力値の範囲は 0 ~ 15 です。このパラメーターを 0 に設定した場合、サーバーは直後の再接続を試みません。
    • [発信以降の最大時間 (日)]   特定のメッセージの有効期限を指定するには、このオプションを選択します。メッセージがキューに保持されている時間がこの時間を超えると、メッセージはハード エラーとして送信者に返されます。既定値は 2 日です。有効な入力値の範囲は 1 ~ 90 日です。
    • [次の時間を過ぎた場合、メールの送信者に通知する]   サーバーで配信の遅延を送信者に知らせる配信状態通知 (DSN) を生成するまでに待機する時間を指定するには、このオプションを選択します。既定値は 4 時間です。有効な入力値の範囲は 1 ~ 720 時間 (30 日) です。
    • [最大同時送信接続数]   同時に開くことができる送信接続の最大数を指定するには、このオプションを選択します。接続の制限に達すると、現在の接続数が減るまでサーバーでは新しい接続を開始しません。既定値は 1,000 です。このパラメーターの有効な入力の範囲は 1 ~ 2147483647 です。この制限を無効にするには、[最大同時送信接続数] チェック ボックスをオフにします。
    • [ドメインあたりの最大同時送信接続数]   1 つのドメインへの同時接続の最大数を指定するには、このオプションを選択します。既定値は 20 です。このパラメーターの有効な入力の範囲は 1 ~ 2147483647 です。この制限を無効にするには、[ドメインあたりの最大同時送信接続数] チェック ボックスをオフにします。
  9. [ログの設定] タブを使用して、メッセージ追跡を有効または無効にしたり、接続ログを有効または無効にすることができます。また、メッセージ追跡ログ、接続ログ、送信コネクタ プロトコル ログ、および受信コネクタ プロトコル ログのパスを表示したり変更したりすることができます。[ログの設定] タブで、以下のオプションを表示または設定できます。
    • [メッセージ追跡ログを有効にする]   既定では、ハブ トランスポート サーバーおよびエッジ トランスポート サーバーでメッセージ追跡が有効になっています。メッセージ追跡を無効にするには、[★Enable message tracking log☆メッセージ追跡ログを有効にする] の横のチェック ボックスをオフにします。メッセージ追跡を有効にするには、[★Enable message tracking log☆メッセージ追跡ログを有効にする] の横のチェック ボックスをオンにします。
    • [★Message tracking log path☆メッセージ追跡ログのパス]   このフィールドは、メッセージ追跡ログの現在の場所を表示しています。既定では、メッセージ追跡ログは C:\Program Files\Microsoft\Exchange Server\V14\TransportRoles\Logs\MessageTracking に保存されます。メッセージ追跡ログの場所を変更するには、新しいログの場所へのパスを入力します。パスを変更する前に、メッセージ追跡を有効にする必要があります。
    • [接続ログを有効にする]   既定では、接続ログはハブ トランスポート サーバーとエッジ トランスポート サーバーで無効になっています。接続ログを有効にするには、[★Enable connectivity log☆接続ログを有効にする] の横のチェック ボックスをオンにします。接続ログを無効にするには、[★Enable connectivity log☆接続ログを有効にする] の横のチェック ボックスをオフにします。
    • [★Connectivity log path☆接続ログのパス]   このフィールドには、接続ログの現在の場所が表示されます。既定では、接続ログは C:\Program Files\Microsoft\Exchange Server\V14\TransportRoles\Logs\Connectivity に保存されます。接続ログの場所を変更するには、新しいログの場所へのパスを入力します。パスを変更する前に、接続ログを有効にする必要があります。
    • [送信プロトコル ログのパス]   このフィールドには、送信コネクタ プロトコル ログの現在の場所が表示されます。既定では、送信コネクタ プロトコル ログは C:\Program Files\Microsoft\Exchange Server\V14\TransportRoles\Logs\ProtocolLog\SmtpSend に保存されます。エッジ トランスポート サーバーに構成されているすべての送信コネクタは、同じプロトコル ログを共有します。既定では、すべての送信コネクタでプロトコルのログ出力が無効になっています。
      送信コネクタ プロトコル ログの場所を変更するには、新しいログの場所へのパスを入力します。
    • [受信プロトコル ログのパス]   このフィールドには、受信コネクタ プロトコル ログの現在の場所が表示されます。既定では、受信コネクタ プロトコル ログは C:\Program Files\Microsoft\Exchange Server\V14\TransportRoles\Logs\ProtocolLog\SmtpReceive に保存されます。エッジ トランスポート サーバーに構成されているすべての受信コネクタは、同じプロトコル ログを共有します。既定では、すべての受信コネクタでプロトコルのログ出力が無効になっています。
      受信コネクタ プロトコル ログの場所を変更するには、新しいログの場所へのパスを入力します。

シェルを使用したエッジ トランスポート サーバーのプロパティの構成

この手順を実行する際には、あらかじめアクセス許可を割り当てる必要があります。必要なアクセス許可の一覧については、以下を参照してください。「トランスポートのアクセス許可」の「エッジ トランスポート サーバー」。

エッジ トランスポート サーバーのプロパティを構成するには Set-TransportServer コマンドレットを使用します。EMC を使用することでエッジ トランスポート サーバーの使用頻度の高いプロパティを構成することはできますが、Set-TransportServer コマンドレットを使用すれば、エッジ トランスポート サーバーのすべてのプロパティを構成できます。以下の例では、シェルを使用してエッジ トランスポート サーバーの使用頻度が高いプロパティを構成する方法を示します。可能な構成オプションの詳細については、「トランスポート サーバーの管理」を参照してください。

この例では、外部 DNS の参照に、サーバーにインストールされているアダプターで構成された DNS サーバーではなく、特定の DNS サーバーのリストを使用するようにエッジ トランスポート サーバーを構成します。

Set-TransportServer Edge01 -ExternalDNSAdapterEnabled $false -ExternalDNSServers {192.168.1.1, 192.168.1.2}

この例では、エッジ トランスポート サーバーで接続ログを有効にし、C:\SMTP Logs フォルダーに接続ログを格納するように構成します。

Set-TransportServer Edge01 -ConnectivityLogEnabled $true -ConnectivityLogPath "C:\SMTP Logs"

構文およびパラメーターの詳細については、「Set-TransportServer」を参照してください。