次の方法で共有


検疫メールボックス内の元の送信者フィールドを公開するように Outlook を構成する

スパム検疫は、正当なメッセージの消失の危険を減らすためのコンテンツ フィルター エージェントの機能です。スパム検疫は、スパムと識別され、組織内のユーザーのメールボックスに配信されないようにする必要があるメッセージの一時的な格納場所を提供します。

メッセージがスパム検疫のしきい値に一致する場合、そのメッセージは配信不能レポート (NDR) にラップされ、スパム検疫メールボックスに配信されます。検疫されたメッセージは検疫メールボックスに NDR として格納されるため、組織のポストマスターのアドレスがすべてのメッセージの送信元アドレスとして一覧表示されます。

ただし、フィールド リスト内に元の送信者アドレスがあると、回復する必要があるメッセージの特定がを容易になります。ここでは、ユーザー定義の Outlook フォームを作成して、メッセージ一覧に元の送信者アドレスを公開するように既定のビューを変更する方法について説明します。

スパム対策およびウイルス対策機能に関連する他の管理タスクについては、「スパム対策およびウイルス対策の機能の管理」を参照してください。

前提条件

  • スパム検疫メールボックスが構成されている。詳細については、「スパム検疫メールボックスを指定する」を参照してください。
  • スパム検疫メールボックスに対する所有者の権限を持っている。
  • この手順を実行するのに使用する管理ワークステーション上のスパム検疫メールボックスにアクセスするように Outlook プロファイルを構成している。

検疫メールボックスの "元の送信者" フィールドを公開する Outlook の構成

この手順を実行する際には、あらかじめ Microsoft Office Outlook の検疫メールボックスに対する所有者アクセス許可が割り当てられている必要があります。

"元の送信者" フィールドは、選択可能な既定のフィールドではありません。したがって、メッセージ ビューに "元の送信者" フィールドを追加するには、最初にオプションとして "元の送信者" フィールドを追加する Outlook フォームを作成しておく必要があります。このユーザー定義のフォームを作成すると、メッセージ ビューに "元の送信者" フィールドを公開するように Microsoft Office Outlook 2007 を構成できます。

  1. メモ帳などの ASCII テキスト エディターを起動し、次のコードをドキュメントにコピーします。

    [Description] 
    MessageClass=IPM.Note
    CLSID={00020D31-0000-0000-C000-000000000046} 
    DisplayName=Quarantine Extension Form 
    Category=Standard 
    Subcategory=Form 
    Comment=This forms allows the Original Sender Address to be viewed as a column 
    LargeIcon=IPML.ico 
    SmallIcon=IPMS.ico 
    Version=1.0 
    Locale=enu 
    Hidden=1 
    Owner=Microsoft Corporation 
    Contact=Your Name
    [Platforms] 
    Platform1=Win16 
    Platform2=NTx86 
    Platform9=Win95 
    [Platform.Win16] 
    CPU=ix86 
    OSVersion=Win3.1 
    [Platform.NTx86] 
    CPU=ix86 
    OSVersion=WinNT3.5 
    [Platform.Win95] 
    CPU=ix86 
    OSVersion=Win95 
    [Properties] 
    Property01=OriginalSenderAddress 
    [Property.OriginalSenderAddress] 
    Type=30 
    NmidInteger=0x0067 
    DisplayName=Original Sender Address 
    [Verbs] 
    Verb1=1 
    [Verb.1] 
    DisplayName=&Open 
    Code=0 
    Flags=0 
    Attribs=2 
    [Extensions] 
    Extensions1=1 
    [Extension.1] 
    Type=30 
    NmidPropset={00020D0C-0000-0000-C000-000000000046} 
    NmidInteger=1 
    Value=1000000000000000
    
  2. ファイルに.cfg ファイル名拡張子を付けて、ローカル ハード ディスクに保存します。これ以降では、ファイルに QTNE.cfg という名前が付いていることを前提として説明します。

  3. Outlook が開いていない場合は、検疫メールボックスに対して構成されたプロファイルを持つ Outlook を起動します。

  4. クライアント コンピューター上の Outlook 2007 で、[ツール] をクリックし、[オプション] をクリックします。

  5. [オプション] ダイアログ ボックスで [その他] タブをクリックし、[全般][詳細オプション] をクリックします。

  6. [詳細オプション] ダイアログ ボックスの [ユーザー設定フォーム] をクリックし、[ユーザー設定フォーム] ダイアログ ボックスの [フォームの管理] をクリックします。

  7. [フォーム マネージャー] ダイアログ ボックスの [インストール] をクリックします。手順 2 で QTNE.cfg を保存した場所を検索します。[QTNE.cfg] を選択し、[開く] をクリックして、QTNE.cfg を検疫拡張フォームとして個人用フォーム ライブラリに保存します。

  8. [フォーム マネージャー] ダイアログ ボックスを閉じ、[OK] をクリックして残りのダイアログ ボックスを閉じ、Outlook のメイン インターフェイスに戻ります。Outlook の既定のメッセージ ビューの受信トレイ内で、列見出しの行を右クリックし、[フィールドの選択] を選択します。

    Ee861109.note(ja-jp,EXCHG.140).gif注 :
    オプションとして [フィールドの選択] が表示されない場合は、メッセージ リストの幅を拡大する必要があります。
  9. [フィールドの選択] ボックスの一覧の [フォーム] をクリックします。[フォーム] を見つけるのにスクロールが必要な場合があります。

  10. [このフォルダー用にエンタープライズ フォームを選択] ダイアログ ボックスの一覧から [個人用フォーム] を選択します。次に、[標準] フォームを展開し、[検疫拡張フォーム] を選択します。[追加] をクリックし、[閉じる] をクリックします。

    Ee861109.note(ja-jp,EXCHG.140).gif注 :
    場合によっては、[検疫拡張フォーム] に追加するために既定の [メッセージ] フォームを削除する必要があります。
  11. [フィールドの選択] ダイアログ ボックスで、[元の送信者アドレス] プロパティを列見出しの行にドラッグします。