Exchange 2007 ハイブリッド展開でのメールボックスの移動または作成
適用先: Exchange Server 2010 SP1
推定完了時間: 20 分
既存のメールボックスをクラウドベースの組織に移動することもできれば、クラウドベースの組織でメールボックスを作成することもできます。
[メールボックスの移動] メールボックスを社内組織からクラウドベースの組織に移動するには、リモート メールボックスの移動要求を使用します。 この方法によって、ユーザー メールボックスを作成して既存のメールボックスの内容をインポートすることなく、既存の Exchange ユーザー メールボックスをクラウドベースの組織に移動できます。
[メールボックスの作成] 社内組織の既存のメールボックスをクラウドベースの組織に移動するのではなく、クラウドベースの組織内に Exchange 組織のユーザー用のメールボックスを作成することができます。 これらのメールボックスはリモート メールボックスと呼ばれ、社内 Active Directory に含まれます。この新しいメール ユーザー オブジェクトは、Active Directory 同期によってクラウドベースのサービスに自動的に同期され、同期後、クラウドベースのサービスによってユーザー メールボックスに変換されます。
詳細情報: 受信者について
注意
これは、Microsoft Exchange Server 2007 と Office 365 のハイブリッド展開のチェックリストの一部として読むように作られています。このトピックの情報または手順は、チェックリストの以前のトピックで構成された前提条件に依存する場合があります。チェックリストを表示するには、「チェックリスト - Exchange 2007 と Office 365 のハイブリッド展開」を参照してください。
クラウドベースの組織にメールボックスを移動する方法
この手順を実行する際には、あらかじめアクセス許可を割り当てる必要があります。 必要なアクセス許可の一覧については、「メールボックスのアクセス許可」の「メールボックスの移動」を参照してください。
ハイブリッド サーバーの Exchange 管理コンソール (EMC) でリモート移動要求の新規作成ウィザードを使用して、社内組織の既存のユーザー メールボックスをクラウドベースの組織に移動することができます。
ログオン先: クラウドベースのサービス管理ポータル
クラウドベースの組織に移動するユーザーにライセンスを割り当てます。 詳細情報: 同期済みユーザーをアクティブ化する
コンソール ツリーで、社内 Exchange フォレストの [受信者の構成] ノードをクリックします。
[メールボックス] をクリックし、[結果] ウィンドウから 1 つまたは複数のユーザー メールボックスを選択します。
注意
既定では、クラウドベースのサービスに移動するメールボックスを複数選択した場合は、ハイブリッド サーバー上で稼動している Mailbox Replication プロキシ サービス (MRSProxy) によってメールボックス移動要求が自動的に調整されます。 メールボックスの移動が完了するまでの合計時間は、選択したメールボックスの総数、メールボックスのサイズ、および MRSProxy のプロパティによって異なります。 MRSProxy のカスタマイズの詳細については、「メールボックス レプリケーション サービスの調整」を参照してください。
操作ウィンドウで、[リモート移動要求の新規作成] をクリックします。
[概要] ページで、結果ウィンドウで選択したメールボックスを表示します。 受信者を削除または追加する場合、[キャンセル] をクリックし、結果ウィンドウで変更を行います。
[ユーザー メールボックスのみを移動する] を選択し、[次へ] をクリックします。
[接続の構成] ページで、次を設定します。
[移動元フォレスト] この読み取り専用フィールドには、移動するメールボックスが存在する社内組織が表示されます。
[移動先フォレスト] 一覧からクラウドベースの組織を選択します。
[移動元フォレストの Microsoft Exchange Mailbox Replication サービス プロキシ サーバーの FQDN] MRS プロキシが存在する社内組織のハイブリッド サーバーの、外部からアクセス可能な FQDN 名を入力します。 たとえば、「mail2.contoso.com」と入力します。
[次の移動元フォレストの資格情報を使用する] メールボックスを社内組織から移動するアクセス許可を持つ受信者管理者の資格情報を入力します。
[ユーザー名] 管理者のドメインとユーザー名を入力します。
[パスワード] 管理者のパスワードを入力します。
続行するには、[次へ] をクリックします。
[移動の設定] ページの [ターゲット配信ドメイン] に、クラウドベースのサービスの FQDN を入力します。 たとえば、「service.contoso.com」と入力します。
続行するには、[次へ] をクリックします。
[リモート移動要求の新規作成] ページで、このリモート移動要求の設定を確認し、[新規作成] をクリックします。
[完了] ページで以下のことを確認し、[終了] をクリックしてウィザードを終了します。
[完了] の状態は、ウィザードでタスクが正常に完了したことを示します。
[失敗] の状態は、タスクが完了しなかったことを示します。タスクが失敗した場合は、説明の概要を確認し、[戻る] をクリックして構成を変更します。
重要
Exchange がアセンブリから種類をロードできなかったことを示す [Microsoft Exchange の重大なエラー] メッセージが表示されることがあります。 これは既知の問題であり、メッセージを無視してもかまいません。 ウィザードの終了ページでメールボックスの横に緑のチェックマークが付いていれば、その移動は正常に完了しています。
メールボックス移動要求が [完了] または [警告が発生しましたが、完了しました] の状態に達した後は、この移動要求をクリアして、メールボックスから InTransit フラグを削除する必要があります。 前の移動要求をクリアしないと、再びメールボックスを移動することはできません。
コンソール ツリーで、クラウドベースの Exchange フォレストの [受信者の構成] ノードをクリックします。
[移動要求] をクリックし、[移動要求のステータス] が [完了] または [警告が発生しましたが、完了しました] の受信者を 1 人または複数選択します。
操作ウィンドウで、[移動要求のクリア] をクリックします。
警告メッセージが表示され、移動要求をクリアするかどうかの確認を求められます。 [はい] をクリックします。
クラウドベースの組織でのメールボックスの作成方法
この手順を実行する際には、あらかじめアクセス許可を割り当てる必要があります。 必要なアクセス許可の一覧については、「メールボックスのアクセス許可」の「リモート メールボックス」を参照してください。
ハイブリッド サーバーの EMC でリモート メールボックスの新規作成ウィザードを使用して、クラウドベースの組織にユーザー メールボックスを作成できます。 リモート メールボックスを作成するには、リモート メールボックスごとにこのウィザードを使用する必要があります。 このウィザードを使用して複数のリモート メールボックスを作成することはできません。
注意
リモート メールボックスの新規作成ウィザードのプロセスを完了するには、クラウドベースの組織のターゲット配信ドメインとして構成されたリモート ドメインが必要です。
コンソール ツリーで、社内組織ノードの [受信者の構成] をクリックします。
操作ウィンドウで、[リモート メールボックスの新規作成] をクリックします。
[概要] ページで [ユーザー メールボックス] を選択して、電子メール メッセージを送受信するためにユーザーが所有するメールボックスを作成します。 続行するには、[次へ] をクリックします。
[ユーザー情報] ページで、次を設定します。
[名] 新しいユーザーの名を入力します。
[姓] 新しいユーザーの姓を入力します。
[ユーザー ログオン名] 新しいユーザーのユーザー ログオン名を入力し、他の社内ユーザー用に使用されているプライマリ SMTP ドメインを選択します。 たとえば、@contoso.com を選択します。
[パスワード] パスワードを入力します。
[パスワードの確認入力] パスワードを再入力します。
続行するには、[次へ] をクリックします。
[アーカイブ メールボックス] ページで、[アーカイブ メールボックスを追加する] チェック ボックスがオフになっていることを確認します。 続行するには、[次へ] をクリックします。
[リモート メールボックスの新規作成] ページで、構成設定を確認します。 [新規作成] をクリックしてリモート メールボックスを作成します。
[完了] ページで以下のことを確認し、[終了] をクリックしてウィザードを終了します。
[完了] の状態は、ウィザードでタスクが正常に完了したことを示します。
[失敗] の状態は、タスクが完了しなかったことを示します。タスクが失敗した場合は、説明の概要を確認し、[戻る] をクリックして構成を変更します。
ログオン先: クラウドベースのサービス管理ポータル
ライセンスを新しいユーザーに割り当てます。 詳細情報: 同期済みユーザーをアクティブ化する
設定が適用されたことを確認する方法
既存のユーザー メールボックスをクラウドベースの組織に移動する場合、メールボックスが想定どおりに移動されたことは、リモート移動要求の新規作成ウィザードが正常に完了したことで判断できます。
メールボックスの移動プロセスは完了するまでに数分間かかるため、EMC を開き、社内組織の [受信者の構成] ノードを選択して、移動が正しく行われていることを確認することもできます。 [移動要求] ノードを選択すると、リモート移動要求の新規作成ウィザードで選択したメールボックスの移動ステータスが表示されます。 [移動要求のステータス] の値は、メールボックスの移動中は [移動中] となり、メールボックスがクラウドベースの組織に正常に移動されると [完了] になります。
詳細情報: 移動要求のプロパティの表示
ディレクトリ レプリケーション プロセスが完了した後、メールボックス プロパティを確認することで、クラウドベースの組織にあるリモート メールボックスが正常に作成されたことを確認できます。 これを行うには、社内組織の EMC で [受信者] ノードに移動し、クラウドベースのサービスにログオンします。 次に、[サービスの管理] > [ユーザー管理] > [ユーザー] に移動します。 ユーザー メールボックスは使用可能かつ構成可能な状態になっているはずです。
問題がある場合は、Office 365 のフォーラムで質問してください。フォーラムにアクセスするには、クラウドベースのサービスへの管理者アクセス権限を付与されたアカウントを使用してサインインする必要があります。次のフォーラムにアクセスしてください。Office 365 フォーラム
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