Exchange 2003 に利点をもたらす Windows Server 2003 の機能強化

 

Windows Server 2003 には、Active Directory および Exchange を設計する方法に影響する可能性があるいくつかの新しい機能と変更が含まれます。これらの機能および変更には以下のものがあります。

• フォレストあたりのサイト数の増加   Windows Server 2003 では知識整合性チェッカー (KCC) およびサイト間トポロジ ジェネレータ (ISTG) が強化されているので、フォレストは Microsoft Windows 2000 Server より多くのサイトを保持できます。Windows 2000 Server のドメインあたりのサイト数の制限は 300 ですが、Windows Server 2003 では 3,000 サイト以上保持できます。これらの拡張性の強化がフォレストの構造に影響する可能性があります。
• ボリューム シャドウ コピー サービス   Windows Server 2003 はボリューム シャドウ コピー サービス機能を備えているため、電子メール クライアントへの影響を最小限に抑えながらアプリケーション データ ボリュームのオンライン バックアップを迅速に実行できます。ボリューム シャドウ コピー サービスは、アプリケーション、オペレーティング システム、バックアップ プログラム、およびストレージ ハードウェアと協調動作して、一貫性のあるデータのシャドウ コピーを作成します。この機能は、パフォーマンスに大幅な影響を与えずに、信頼性の高いバックアップと回復およびデータ マイニングを可能にします。
• ストレージ エリア ネットワークのサポート   Windows Server 2003 では、ボリュームへの接続の強化、ファイバ チャネルのストレージ エリア ネットワークの処理、ストレージ エリア ネットワークから起動する機能を含め、ストレージ エリア ネットワークをサポートするためのいくつかの機能強化が行われています。
• ローカルのグローバル カタログ サーバーなしのログオン   Windows Server 2003 では、ユーザーはローカルのグローバル カタログ サーバーなしでログオンできます。この機能はユーザーの資格情報をキャッシュ保存するので、グローバル カタログ サーバーへの要求を大幅に軽減します。ただし、ローカルのグローバル カタログ サーバーなしでログオンする機能は、Exchange ユーザーを含まない Windows サイトでの使用を意図しています。

  重要 :
  Exchange ユーザーを含む Windows サイトでは、必ずローカルのグローバル カタログ サーバーをインストールすることをお勧めします。

Windows 2000 Server

オペレーティング システムとして Windows 2000 Server を継続して使用する場合、または一部のサーバーを Windows Server 2003 にアップグレードする場合は、Windows Server 2003 のみのフォレストに完全にアップグレードするまで一部の Windows Server 2003 機能を使用できません。

特に、Outlook で RPC over HTTP 機能を使用するには、Exchange サーバーおよびグローバル カタログ サーバーが Windows Server 2003 を実行し、Active Directory スキーマを Windows Server 2003 にアップグレードする必要があります。

ボリューム シャドウ コピー サービスなどの Exchange 2003 のその他の機能は、Exchange 2003 を Windows Server 2003 で実行する場合に使用できますが、Active Directory スキーマを Windows Server 2003 にアップグレードする必要はありません。