デュアルホーム サーバーでインターネット メール ウィザードを実行する方法
インターネット メールを送受信するための 2 つの SMTP 仮想サーバーを含むデュアルホーム Exchange サーバーを構成するには、次の手順を使用します。
手順
デュアルホーム サーバーでインターネット メール ウィザードを実行するには、次の操作を行います。
[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム] をポイントします。次に、[Microsoft Exchange] をポイントし、[システム マネージャ] をクリックして Exchange システム マネージャを起動します。
コンソール ツリーで、Exchange 組織を右クリックし、[インターネット メール ウィザード] をクリックします。[インターネット メール ウィザードへようこそ] ページが表示されます。
[次へ] をクリックします。
[インターネット メールの前提条件] ページで、要件を確認します。一覧に示された作業が実行されたことを確認し、[次へ] をクリックします。
サーバーは、次の前提条件を満たしている必要があります。
- 企業の SMTP ドメインをインターネット レジストラに登録済みである。
- インターネット メール用に構成する Exchange サーバーに、インターネット IP アドレスが割り当てられている。
- DNS が正しく構成されている。DNS サーバーに、Exchange サーバーのインターネット IP アドレスを指す MX (メール交換) レコードが必要です。また、DNS サーバーが、外部のインターネット名を解決できる必要があります。
注 : DNS の構成方法については、マイクロソフト サポート技術情報の文書番号 315982「[HOW TO] Windows 2000 で Web サイトの DNS レコードを構成する方法」(https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkID=3052&kbid=315982) を参照してください。
[サーバーの選択] ページの [サーバー] で、インターネット メールを送受信するように構成する Exchange サーバーを選択します。
注 : 選択できるのは、Exchange 2000 Server 以降を実行しているサーバーだけです。前に説明したように、2000 より前のバージョンの Exchange ではウィザードを実行できません。 [サーバーの選択] ページに記載されているように、サーバーに以下の条件のいずれかが存在する場合は、インターネット メール ウィザードを実行できません。
- サーバーが Windows クラスタの一部である。
- サーバーがネットワーク負荷分散クラスタの一部である。
- サーバーに、個別のネットワークを使用して構成されているネットワーク インターフェイス カードが複数あり、これらのネットワークでネットワーク間の IP ルーティングが有効になっている。
[次へ] をクリックします。
[ウィザードの進行状況] ページで、インターネット メール ウィザードによってサーバーの構成が調べられ、サーバーが必要な前提条件をすべて満たしているかどうかが確認されます。ウィザードがこれらの条件を調べた後、結果が [レポート] に表示されます。
適切なオプションを選択してください。
- サーバーが必要な条件を満たしている場合は、[次へ] をクリックします。
- サーバーが必要な要件を満たしていない場合は、レポートを確認し、[戻る] をクリックして別のサーバーを選択するか、または [キャンセル] をクリックしてウィザードを終了します。
[インターネット電子メールの機能] ページで、このサーバーがインターネット メールを送信するか、インターネット メールを受信するか、またはインターネット メールを送受信するかを指定できます。電子メールを送受信するようにサーバーを構成するには、[インターネット電子メールを受信する] チェック ボックスと [インターネット電子メールを送信する] チェック ボックスの両方をオンにします。ウィザードによって SMTP コネクタが作成され、すべての外部アドレスまたは指定されたアドレスへメールを送信できるようになります。
重要 : 受信インターネット メールを受信するには、既定の IP アドレスとして "未使用の IP アドレスすべて" が設定され、TCP ポートには 25 が割り当てられた SMTP 仮想サーバーが、サーバーに 1 つだけ存在している必要があります。既定の IP アドレスとは、SMTP 仮想サーバーがポート 25 を使用して受信 SMTP 接続要求待ちを行うアドレスを指します。"未使用の IP アドレスすべて" という値は、SMTP 仮想サーバーが使用可能な IP アドレスすべてで接続要求待ちを行うことを意味します。Exchange サーバー上に複数の SMTP 仮想サーバーが存在する場合、または IP 情報あるいは TCP ポート割り当てが異なる場合、ウィザードは続行されません。ただし、Exchange サーバーを既定の構成に戻してウィザードを再度実行するか、または Exchange システム マネージャを使用して Exchange を手動で構成することができます。 注 : 送信インターネット メールを送信する場合、Exchange サーバーを、Exchange 組織内のすべての SMTP コネクタのブリッジヘッドとして構成しておくことはできません。 [次へ] をクリックします。
[サーバーの構成] ページの [デュアルホーム インターネット ゲートウェイのトポロジを構成しますか?] で、[はい] をクリックしてデュアルホーム ゲートウェイ サーバーを構成します。次に、インターネット メール ウィザードは、1 つの SMTP 仮想サーバーを、インターネット IP アドレスを使用して受信メールを受け付けるように、もう 1 つのサーバーをイントラネット IP アドレスを使用してメールを送信するように構成します。
注 : サーバーをデュアルホーム ゲートウェイとして構成するには、サーバーの各ネットワーク インターフェイス カードに静的な IP アドレスが割り当てられている必要があります。そうでない場合は、[はい] ボタンを使用できません。 [次へ] をクリックします。
[2 つの SMTP 仮想サーバーを作成します] ページで、2 つの SMTP 仮想サーバーを作成し、それぞれに適切な IP アドレスを割り当てます。
それぞれの SMTP 仮想サーバー用に適切な IP アドレスを選択します。
- [インターネット SMTP 仮想サーバーの IP] ボックスの一覧で、受信インターネット メールを受け付ける SMTP 仮想サーバーにインターネット IP アドレスを割り当てます。ユーザーにメールを送信するには、外部 SMTP サーバーが、受信インターネット メールを受け付ける SMTP 仮想サーバーに接続できる必要があります。したがって、SMTP 仮想サーバーにインターネット IP アドレスを割り当てる必要があります。
- [既定の SMTP 仮想サーバーの IP (イントラネット IP)] ボックスの一覧で、インターネット メールを送信する SMTP 仮想サーバーにイントラネット IP を割り当てます。このサーバーにイントラネット IP アドレスを割り当てて、認証された内部ユーザーのみが SMTP 仮想サーバーを使用してインターネット メールを送信できるようにします。
[次へ] をクリックします。
[受信メール用の SMTP ドメイン] ページの [SMTP ドメイン] に、Exchange 組織で構成された SMTP アドレスの既存の受信者ポリシーがすべて表示されます。インターネット メールを受け付ける SMTP ドメインがすべて表示されていることを確認します。
太字で表示されたアドレスはプライマリ SMTP アドレスです。このアドレスは、ユーザーの送信メールにリターン アドレスとして表示されます。
インターネット メールを受信する SMTP ドメインは、Exchange システム マネージャの受信者ポリシーで構成されます。インターネット メールを受け付ける SMTP ドメインごとに受信者ポリシーが構成される必要があります。また、Exchange にはこのドメインに対する権限が必要です。
Exchange システム マネージャで複数の受信者ポリシーを作成した場合、ウィザードを使用して追加の受信者ポリシーを作成することはできません。この場合、受信者ポリシーを追加または変更する必要があるときは、Exchange システム マネージャを使用します。
次のオプションから選択します。
- 受信インターネット メールを受け付ける SMTP ドメインがすべて一覧表示されている場合は、[次へ] をクリックします。
- 受信者ポリシーを変更しておらず、インターネット メールを受信する SMTP ドメインが表示されない場合は、[追加] をクリックし、適切な SMTP ドメインを追加します。このアドレスをユーザーの送信メールにリターン アドレスとして表示する場合は、[送信元アドレスに設定] をクリックします。
- Exchange システム マネージャで複数の受信者ポリシーを作成した場合にインターネット メールを受信する SMTP ドメインが存在しないときは、ウィザードを終了します。次に、SMTP ドメインの受信者ポリシーを作成または編集し、権限を持つようにします。SMTP ドメインが権限を持つようにするには、受信者ポリシーで、SMTP アドレスを編集または作成し、[SMTP アドレス のプロパティ] の [このアドレスへのメール配信すべてに、この Exchange 組織を使用する] チェック ボックスをオンにします。
[送信ブリッジヘッド サーバー] ページで、ブリッジヘッドとして指定した Exchange サーバーと SMTP 仮想サーバーが、[SMTP 仮想サーバー] に表示されることを確認します。既定では、インターネット メール ウィザードは、アドレス スペースに * を指定して、このサーバーに SMTP コネクタを作成し、インターネット アドレスに宛てたすべてのメールは、このコネクタを通してルーティングされます。
[第三者中継の構成] ページが表示される場合、サーバーは第三者中継を許可するように構成されています。外部ユーザーは、第三者中継によってサーバーを使用して不要な商用子メールを送信できます。このため、他の正当なサーバーが Exchange サーバーからのメールをブロックしてしまう可能性があります。
注 : このページは、SMTP 仮想サーバーが第三者中継を許可するように構成されている場合にのみ表示されます。SMTP 仮想サーバーが第三者中継を許可していない場合、このページは表示されません。 [第三者中継を無効にする] をクリックしてサーバーをセキュリティで保護し、[次へ] をクリックします。
[送信メールの構成] ページで、次のオプションのいずれかを選択して、Exchange によるインターネット メールの送信方法を構成します。
- Exchange で DNS を使用してすべてのインターネット アドレスを解決してからメールを送信する場合は、[メールの送信に DNS (ドメイン ネーム システム) を使用する] をクリックします。
- DNS サーバーでインターネット アドレスを解決できる場合は、[はい] をクリックします。
- DNS サーバーでインターネット アドレス (外部アドレス) を解決できない場合は、[いいえ] をクリックします。ウィザードに従って、SMTP 仮想サーバーが外部アドレスを解決するために使用する外部 DNS サーバーを構成するプロセスに進みます。
- DNS 解決とメール配信を担当するスマート ホストにメールを送信する場合は、[すべてのメールを次のスマート ホストを経由してルーティングする] をクリックします。次に、[スマート ホストのホスト名または IP アドレス] ボックスに、スマート ホストの完全修飾ドメイン名または IP アドレスを入力します。
[次へ] をクリックします。
次のいずれかのオプションを選択します。
- スマート ホストを使用して送信メールを送信するように Exchange を構成した場合は、手順 24. に進みます。
- 送信メールに対して DNS を使用するように Exchange を構成し、DNS サーバーがインターネット アドレスを解決できる場合は、手順 24. に進みます。
- DNS を使用するように Exchange を構成し、Exchange が使用する DNS サーバーがインターネット アドレスを解決できない場合は、手順 22. に進みます。
[外部 DNS (ドメイン ネーム システム)] ページで、外部 DNS サーバーを使用するように SMTP 仮想サーバーを構成します。[追加] をクリックし、[IP アドレスを入力してください] ボックスに使用する外部 DNS サーバーの IP アドレスを入力します。
重要 : 外部 DNS サーバーは、外部アドレスまたはインターネット アドレスを解決できる必要があります。 [次へ] をクリックします。
[送信 SMTP ドメインの制限] ページで、以下のオプションのいずれかを選択して、インターネット メールをすべての外部アドレスに送信するか、配信を指定した一連のドメインに制限するかを指定します。
- すべての外部ドメインへの送信インターネット メールを許可するには、[すべての電子メール ドメインに対しての配信を許可する] をクリックします。
- 送信インターネット メールを特定のドメインに制限するには、[配信を次の電子メール ドメインに制限する] をクリックします。次に、[追加] をクリックして、メールの送信先として許可するドメインを入力します。特定のドメインを入力する場合は、example.com などのドメイン名を入力します。.edu などの特定の拡張子を持つすべてのドメインへの電子メールを許可する場合は、「*.edu」と入力します。
重要 : ドメイン名の前にアットマーク (@) を付けないでください。
[次へ] をクリックします。
[構成の概要] ページに、選択した構成オプションと、構成設定が保存されるインターネット メール ログ ファイルの場所が表示されます。表示されるオプションを確認します。
[次へ] をクリックして、構成を開始します。
[インターネット メール ウィザードの完了] ページが表示されたら、[このウィザードを終了するときに、詳細なレポートを参照する] チェック ボックスをオンにしてログ ファイルを表示します。次に、[完了] をクリックします。
注 : インターネット メール ウィザードは、ログ ファイルをウィザードを実行しているユーザーの My Documents フォルダに書き込みを行います。正確な場所が [インターネット メール ウィザードの完了] ページに表示されます。