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方法 : エミュレータとブラウザで作業する

ASP.NET モバイル コントロールを使用すると、多様なモバイル デバイス用のアプリケーションを開発できます。大部分のモバイル デバイスの製造元は、ハードウェアとブラウザの動作をシミュレートするエミュレータを提供しています。エミュレータ ソフトウェアを使用することで、製造元のハードウェア デバイスで表示されるときと同じように ASP.NET モバイル Web ページを表示でき、自分の Web サイトのインターフェイスをユーザーと同じように体験できます。たとえば、自分のサイト内を特定のデバイス上でユーザーがどのように移動する必要があるかを確認した後に、そのデバイスの DeviceSpecific テンプレートを使用してインターフェイスを変更できます。

エミュレータで開発とテストを行うことで、モバイル Web アプリケーションを配置前にさまざまなデバイスで簡単にテストできます。

デバイス エミュレータでモバイル Web ページを表示するには、2 つの方法があります。

  • 製造元が提供するデバイス エミュレータをインストールして使用する方法。

  • Visual Studio の一部のエディションにインストールされているエミュレータを使用する方法。このオプションを使用するには、デバイス エミュレータ マネージャを搭載した Visual Studio のエディションが必要で、さらに ActiveSync アプリケーションをインストールしておく必要があります。このアプリケーションは、Mobile Developer Center のツールのページからダウンロードできます。

Visual Studio へのエミュレータの追加

Visual Studio で使用できるブラウザの一覧に、エミュレータを追加できます。

使用できるブラウザの一覧にデバイス製造元のエミュレータを追加するには

  1. アプリケーションをコンパイルします。

  2. 開発用コンピュータに、モバイル デバイス エミュレータをインストールします。詳細については、エミュレータのドキュメントを参照してください。

  3. [ファイル] メニューの [ブラウザの選択] をクリックします。

    Visual Studio の [ブラウザの選択] ダイアログ ボックスが表示されます。

  4. [追加] をクリックします。

    Visual Studio で [プログラムの追加] ダイアログ ボックスが表示されます。

  5. [プログラム名] ボックスに、エミュレータの実行可能プログラム ファイルの名前を入力します。

  6. エミュレータがコマンド ライン引数を受け付ける場合は、[プログラム名] フィールドにコマンド ライン引数を入力します。たとえば、%startpage を入力して、コマンド ラインでアプリケーションの開始ページがどの場所で置き換えられるかを指定します。

  7. [表示名] ボックスに、Visual Studio で表示されるときのブラウザの名前を入力します。

  8. [OK] をクリックします。

  9. エミュレータを既定のブラウザにする場合は、[既定値として設定] をクリックします。

  10. [閉じる] をクリックします。

エミュレータの削除

エミュレータが不要になった場合は、Visual Studio から削除できます。

ブラウザ一覧からエミュレータを削除するには

  1. ソリューション エクスプローラで、.aspx ファイルの名前を右クリックします。

  2. ショートカット メニューの [ブラウザの選択] をクリックします。

    デザイナの [ブラウザの選択] ダイアログ ボックスが表示されます。

  3. ブラウザ一覧からエミュレータを選択します。

  4. [削除] をクリックします。

    Visual Studio のブラウザ一覧からエミュレータ名が削除されます。

    f38yc3w5.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

    既定のブラウザとして指定されたブラウザは削除できません。

デバイス エミュレータ マネージャを使用したページのテスト

Visual Studio のすべてのエディションは、モバイル Web ページをサポートしています。使用する Visual Studio のエディションがモバイル デバイス アプリケーション (Pocket PC 用など) もサポートしている場合は、デバイス エミュレータ マネージャがインストールされており、これにいくつかのエミュレータが含まれています。ただし、デバイス エミュレータ マネージャで使用できるエミュレータは、本来モバイル Web ページをテストするために開発されたものではありません。デバイス エミュレータ マネージャを使用してモバイル Web ページをテストするには、ActiveSync をインストールします。これは、Windows Mobile Developer Center のツールのページからダウンロードできます。

デバイス エミュレータ マネージャを使用してエミュレータで Web サイトを表示するには

  1. アプリケーションをコンパイルします。

  2. [ツール] メニューの [デバイス エミュレータ マネージャ] をクリックします。

    f38yc3w5.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

    [デバイス エミュレータ マネージャ] コマンドを使用できない場合は、Compact Framework がインストールされていません。

  3. デバイス エミュレータを選択します。

  4. [操作] メニューの [接続] をクリックします。

    エミュレータが表示されます。デバイス エミュレータ マネージャが見えるようにエミュレータを移動し、選択したデバイスが接続されたことが通知されるまで待ちます。

  5. デバイス エミュレータ マネージャで、接続されたデバイス エミュレータを一覧で右クリックし、ショートカット メニューの [クレードルに接続] をクリックします。

    ActiveSync が起動されます。

  6. [パートナーシップの設定] ダイアログ ボックスで [ゲスト パートナーシップ] を選択し、[次へ] をクリックします。

  7. デバイスが接続されていることが ActiveSync から通知されたら、ActiveSync を閉じます (これは引き続きバックグラウンドで実行されます)。

  8. エミュレータで自分の Web サイトに移動します。

    f38yc3w5.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

    エミュレータが localhost URL を使用して Web サイト プロジェクトにアクセスできない場合があります。その場合は、イントラネット URL を使用して Web サイトを表示できます。

エミュレータでの Web ページのデバッグ

Web サイトをデバッグする際に Visual Studio でエミュレータを起動できない場合は、ASP.NET のワーカー プロセスにアタッチすることでアプリケーションをデバッグできます。

ワーカー プロセスをアタッチする方法で Web サイト アプリケーションをデバッグするには

  1. デバッグするコード内でブレークポイントを設定します。

  2. アプリケーションをコンパイルします。

  3. [ツール] メニューの [プロセスにアタッチ] をクリックします。

  4. [選択可能なプロセス] ボックスの一覧で、Web サイトのワーカー プロセス (w3wp.exe または aspnet_wp.exe) を選択します。

  5. [アタッチ] をクリックします。

    Visual Studio デバッガが起動されます。

  6. エミュレータまたはブラウザで、自分の Web サイト プロジェクトに移動します。

    デバッガが最初のブレークポイントで停止します。

エミュレータの使用方法の詳細については、製造元が提供するエミュレータのドキュメントを参照してください。

参照

概念

ASP.NET ブラウザ登録ツール (Aspnet_regbrowsers.exe)

ASP.NET モバイル Web ページの表示

環境ツールの使い方