ヒント: 必ず管理者として実行するようにアプリケーションを構成する
Windows 7 では、必ず管理者権限のある状態で実行されるようにアプリケーションを構成できます。これは、管理者特権が必要なレガシー アプリケーションの互換性に関する問題を解決するのに便利な設定です。たとえば、管理者特権が必要な Windows XP 用に開発されたアプリケーションがあるとします。このプログラムは、既定の設定により、Windows 7 では、標準モードで動作するように構成されているので、プログラムは適切に実行されず多数のエラーが発生します。一時的な解決策として、必ず管理者として実行するようにアプリケーションを構成できます。この設定は、通常は標準モードで実行される UAC ベースのアプリケーションを、管理タスクの実行に使用している場合にも便利です。
- [スタート] ボタンをクリックし、必ず管理者として実行する必要があるアプリケーションの場所を特定します。
- そのアプリケーションを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
- プロパティ ダイアログ ボックスの [互換性] タブをクリックします。
- 次のいずれかの操作を行います。
- この設定を現在ログオンしているユーザーに適用するには、[管理者としてこのプログラムを実行する] チェック ボックスをオンにし、[OK] をクリックします。
- アプリケーションの起動に使うショートカットに関係なく、このコンピューターを使用するすべてのユーザーに、この設定を適用するには、[すべてのユーザーの設定を変更] をクリックして、アプリケーションの .exe ファイルのプロパティ ダイアログ ボックスを開き、[管理者としてこのプログラムを実行する] チェック ボックスをオンにして、[OK] を 2 回クリックします。
この設定により、アプリケーションは必ず管理者のアクセス トークンを使用して実行されるようになります。標準のアカウントを使用していて、確認のダイアログ ボックスの表示を無効にしている場合、このように設定したアプリケーションを実行するとエラーになります。
注: システム アプリケーションやシステム プロセスを必ず管理者として実行するように構成することはできません。このレベルで必ず実行されるように構成できるのは、この 2 種類を除くアプリケーションとプロセスです。[管理者としてこのプログラムを実行する] チェック ボックスがグレー表示になっていて設定を変更できない場合、そのアプリケーションが、必ず管理者権限がある状態で実行することを許可しないように構成されている、実行に管理者の資格情報が必要ない、または管理者としてログインしていないのいずれかに該当します。
上記の管理者特権が必要な Windows XP 用に開発されたアプリケーションに関しては、Windows Application Compatibility Toolkit (ACT) 5.5 以降を使用して、アプリケーションの互換性 shim を作成して、互換性に関する問題を解決することもできます。ACT は、アプリケーションの再プログラミングを必要としない管理者向けのソリューションで、一般的な互換性に関する問題を解決するのに役立ちます。たとえば、オペレーティング システムやユーザー レベルについての問い合わせに True ステートメントで対応する shim を作成し、Windows 7 でアプリケーションを実行できるようにすることが可能です。また、オペレーティング システムの保護された領域にデータを書き込んだり、必要ないときにも管理者特権を使用するアプリケーション向けの、より緻密なソリューションを作成するのにも役立ちます。最新バージョンの ACT は、Microsoft ダウンロード センターからダウンロードできます。