方法: ロード テストの実行設定の [タイミングの詳細ストレージ] プロパティを指定する
発行: 2016年7月
新しいロード テスト ウィザードでロード テストを作成した後で、ロード テスト エディターを使用して、テストのニーズや目標に合わせてシナリオのプロパティを変更できます。 「[廃版] ロード テストの作成」を参照してください。
注意
実行設定の各プロパティとその説明の一覧については、「ロード テストの実行設定のプロパティ」を参照してください。
必要条件
- Visual Studio Enterprise
プロパティ ウィンドウの実行設定の [タイミングの詳細ストレージ] プロパティの値を編集するには、ロード テスト エディターを使用します。
[タイミングの詳細ストレージ] プロパティは、次のいずれかのオプションに設定できます。
[すべての個別詳細]: 各テスト、各トランザクション、およびテスト中に発行された各ページについて、個々のタイミング データを収集し、保存します。
注意
ロード テストの結果に仮想ユーザーに関するデータを表示するには、[すべての個別情報] を選択する必要があります。詳細については、「ロード テスト アナライザーの詳細ビューでのロード テストの仮想ユーザー アクティビティの分析」を参照してください。
[なし]: 個々のタイミング詳細情報は収集しません。 ただし、平均値は表示されます。
[統計のみ]: 個々のタイミング データを、パーセンタイル データの形式だけで保存します。 これにより、領域リソースを節約できます。
[タイミングの詳細ストレージ] プロパティに関する考慮事項
[タイミングの詳細ストレージ] プロパティを有効にすると、ロード テスト中に個々のテスト、トランザクション、およびページの実行にかかる時間が、ロード テストの結果リポジトリに格納されます。 これにより、90 パーセンタイル データや 95 パーセンタイル データが、ロード テスト アナライザーのテスト テーブル、トランザクション テーブル、およびページ テーブルに表示されます。
[タイミングの詳細ストレージ] プロパティを有効にした場合、その値を [StatisticsOnly] または [AllIndividualDetails] に設定すると、すべての個別のテスト、ページ、およびトランザクションの時間が測定され、それぞれのタイミング データからパーセンタイル データが計算されます。 異なるのは、[StatisticsOnly] オプションではパーセンタイル データが計算された後に、個々のタイミング データがリポジトリから削除されることです。 こうすることで、タイミング詳細を使用する場合にリポジトリで必要になる容量が減少します。 ただし、SQL ツールを使用して、他の方法でタイミング詳細データを処理する場合は、[AllIndividualDetails] オプションを使用して、タイミング詳細データを処理できるようにします。 さらに、このプロパティを [AllIndividualDetails] に設定した場合は、ロード テストの実行完了後にロード テスト アナライザーで仮想ユーザー アクティビティ チャートを使用して仮想ユーザーのアクティビティを分析できます。 詳細については、「ロード テスト アナライザーの詳細ビューでのロード テストの仮想ユーザー アクティビティの分析」を参照してください。
ロード テスト結果リポジトリでタイミング詳細データを格納するためのディスク容量が、実行時間の長いロード テストで特に大きくなる場合があります。 また、ロード テストの終わりにこのデータをロード テストの結果リポジトリに格納するのに時間がかかります。これは、ロード テストの実行が完了するまでデータがロード テスト エージェントに格納されるためです。完了後に、データがレポジトリに格納されます。 [タイミングの詳細ストレージ] プロパティは、既定では有効になっています。 これがテスト環境で問題になる場合は、[タイミングの詳細ストレージ] を [なし] に設定してください。
タイミング詳細データは、実行中は LoadTestItemResults.dat ファイルに格納され、ロード テストの完了後、コントローラーに送り返されます。 ロード テストの実行時間が長くなると、このファイルのサイズが大きくなります。 エージェント コンピューターに十分なディスク容量がないと、このことが問題になります。
注意
Visual Studio 2010 以前のバージョンの Visual Studio (Microsoft Visual Studio 2005、Visual Studio 2008 など) でも、"タイミングの詳細ストレージ" プロパティを [すべての個別詳細] 設定にすることはできました。Visual Studio 2010 以降では、2 つの重要な相違点があります。1 つは、[すべての個別詳細] 設定が既定の設定ではなかった点です。もう 1 つは、この情報にアクセスするには、SQL クエリを使用するほかに方法がなかった点です。
以前のバージョンの Visual Studio ロード テストからプロジェクトをアップグレードする場合は、以降に示す手順に従ってすべての詳細情報の収集を有効にしてください。
ロード テストで [タイミングの詳細ストレージ] プロパティを構成するには
ロード テスト エディターで、ロード テストを開きます。
ロード テストで、[実行設定] ノードを展開します。
構成する実行設定 ([Run Settings1[Active]] など) をクリックします。
[プロパティ] ウィンドウを開きます。 [表示] メニューの [プロパティ ウィンドウ] をクリックします。
[結果] カテゴリの "タイミングの詳細ストレージ" プロパティをクリックし、[すべての個別詳細] をオンにします。
[タイミングの詳細ストレージ] プロパティを [すべての個別詳細] に設定すると、ロード テストを実行して仮想ユーザー アクティビティ チャートを表示できるようになります。 詳細については、「Running Load and Web Performance Tests」と「方法: 仮想ユーザー アクティビティ チャートを使用してロード テスト中に仮想ユーザーが行っている操作を分析する」を参照してください。
参照
ロード テスト アナライザーの詳細ビューでのロード テストの仮想ユーザー アクティビティの分析
チュートリアル: 仮想ユーザー アクティビティ チャートを使用した問題の特定