SQL Server のツールとユーティリティのサポート (SQL Azure データベース)
Windows Azure Platform
SQL Azure データベースでは、SQL Server のさまざまなツールとユーティリティを使用できます。各ツールとユーティリティについては、次のタイトルで説明します。
- sqlcmd ユーティリティ
- SQL Server Management Studio
- データ層アプリケーション
- スクリプトの生成とパブリッシュ ウィザード
- SQL Server Integration Services
- bcp ユーティリティ
- SQL Server Analysis Services
- SQL Server Reporting Services
- SQL Server Management Objects (SMO)
- SQL Server Migration Assistant (SSMA)
sqlcmd ユーティリティ
sqlcmd ユーティリティを使用すると、Transact-SQL 文、システム プロシージャ、およびスクリプト ファイルをコマンド プロンプト、sqlcmd モードのクエリ エディター、または Windows スクリプト ファイルに入力できます。sqlcmd は、オンプレミス版の SQL Server で実行される SQL Server エージェント ジョブの、オペレーティング システム (cmd.exe) ジョブ ステップでも実行できます。sqlcmd ユーティリティは、OLE DB を使用して Transact-SQL バッチを実行します。SQL Azure での sqlcmd の使用については、「方法: SQLCMD を使用して SQL Azure に接続する」を参照してください。
メモ sqlcmd ユーティリティは SQL Azure でサポートされますが、これに類似した osql というユーティリティはサポートされません。
sqlcmd ユーティリティの詳細については、SQL Server オンライン ブックの「sqlcmd ユーティリティ」を参照してください。
SQL Server Management Studio
SQL Server 2008 R2 と SQL Server 2008 R2 Express の SQL Server Management Studio を使用して、SQL Azure のアクセス、構成、管理運用を実行できます。以前のバージョンの SQL Server Management Studio はサポートされません。
SQL Server Management Studio は、グラフィカル ツールを多くの強力なスクリプト エディターと組み合わせることで、開発者と管理者に SQL Server へのアクセス手段を提供します。詳細については、SQL Server オンライン ブックの「SQL Server Management Studio の使用」を参照してください。
データ層アプリケーション
Microsoft SQL Server 2008 R2 および Microsoft Visual Studio 2010 からは、データ層アプリケーション (DAC) が導入されました。開発者およびデータベース管理者は、DAC パッケージと呼ばれる単一エンティティにスキーマとオブジェクトをパッケージ化する際に、これを利用することができます。詳細については、SQL Server オンライン ブックの「データ層アプリケーションについて」を参照してください。DAC パッケージを作成するには、Microsoft Visual Studio 2010 の SQL Server データ層アプリケーション プロジェクトを使用します。DAC を抽出して既存のデータベースの DAC パッケージ ファイルを生成するには、SQL Server Management Studio のExtract Data-tier Applicationウィザードを使用します。
SQL Azure は、DAC パッケージの削除、展開、抽出、および登録をサポートしますが、DAC パッケージのアップグレードはサポートしません。したがって、SQL Server Management Studio のUpgrade Data-tier Application ウィザードは、SQL Azure に展開された DAC のアップグレードには使用できません。SQL Azure の DAC をアップグレードするには、新しいバージョンの DAC を展開し、次に既存のバージョンのデータを新しいバージョンにコピーします。SQL Azure の DAC パッケージをアップグレードする方法の詳細については、SQL Server オンライン ブックの「データ層アプリケーションの配置」を参照してください。
SQL Server Management Studio でDeploy Data-tier Application ウィザードを使用して、DAC パッケージのデータ層アプリケーションを SQL Azure に展開できます。展開プロセスでは、SQL Azure の master データベースに DAC 定義とメタデータを格納することによって DAC インスタンスを登録し、データベースを作成してから、そのデータベースに DAC で定義したすべてのデータベース オブジェクトを挿入します。詳細については、SQL Server オンライン ブックの「データ層アプリケーションを配置する方法」を参照してください。
スクリプトの生成とパブリッシュ ウィザード
スクリプトの生成とパブリッシュ ウィザードを使用して、ローカル コンピューターから SQL Azure にデータベースを転送できます。詳細については、「方法: スクリプト生成ウィザードを使用してデータベースを移行する (SQL Azure データベース)」を参照してください。
スクリプトの生成とパブリッシュ ウィザードは、ローカル データベースの Transact-SQL スクリプトを作成し、作成したスクリプトを使用してデータベース オブジェクトを SQL Azure に公開します。詳細については、SQL Server オンライン ブックの「スクリプトの生成とパブリッシュ ウィザードの使用」を参照してください。
SQL Azure 用として、エンジンの種類を示す新しいパラメーターがあります。データベースのスクリプトを作成し、その対象が SQL Azure の場合、エンジン パラメーターを SQL Azure
に設定すると、スクリプトの生成とパブリッシュ ウィザードは、SQL Azure と互換性のある Transact-SQL を作成します。
SQL Server Integration Services
SQL Server 2008 Integration Services (SSIS) を使用して、データを SQL Azure に転送できます。
Microsoft SQL Server のインスタンスと SQL Azure との間でデータを転送するために、SQL Server 2008 R2 以降では一括コピーをサポートしています。
bcp ユーティリティ
データを SQL Azure に転送するために、一括コピー ユーティリティ (BCP.exe) を使用できます。bcp ユーティリティは、Microsoft SQL Server のインスタンスとデータ ファイルとの間でデータをユーザー指定の形式で一括コピーします。bcp ユーティリティを使用すると、多数の新しい行を SQL Server のテーブルにインポートしたり、データをテーブルからデータ ファイルにエクスポートすることができます。
SQL Server 2008 R2 以降の SQL Azure は、bcp ユーティリティの使用時に queryout 引数をサポートします。queryout 引数を使用する場合は、必ず末尾に –d database_name 引数を付加してください。付加しないと、bcp ユーティリティは SQL Azure データベースに接続できません。
詳細については、SQL Server オンライン ブックの「bcp ユーティリティ」を参照してください。
SQL Server Analysis Services
SQL Server 2008 R2 以降では、SQL Server Analysis Services をオンプレミスで実行しているときに SQL Azure をデータ ソースとして使用できます。
SQL Server Reporting Services
SQL Server 2008 R2 以降では、SQL Server Reporting Services をオンプレミスで実行しているときに SQL Azure をデータ ソースとして使用できます。
SQL Server Management Objects (SMO)
SQL Server Management Objects (SMO) の部分セットを SQL Azure で使用できます。SMO の部分セットは、Management Studio へのアクセスを SQL Azure に提供する場合にのみ使用できます。これらのオブジェクトは機能が制限されており、アプリケーションから使用することは意図されていません。Microsoft.SqlServer.Management.Smo 名前空間と Microsoft.SqlServer.Management.SqlParser.Intellisense 名前空間の以下のオブジェクトが使用可能です。
Check | Index | Synonym |
Column | IndexedColumn | Table |
Database | Login | Trigger |
DatabaseDdlTrigger | Schema | User |
DatabaseRole | SystemDataType | UserDefinedDataType |
DefaultConstraint | Server | UserDefinedFunction |
ForeignKey | Statistic | UserDefinedTableType |
ForeignKeyColumn | StatisticColumn | View |
Parameter | StoredProcedure |
サポートされていないオブジェクトを使用すると、SMO は例外をスローします。詳細については、「SMO の例外 (SQL Azure データベース)」を参照してください。
SQL Server Management Objects (SMO) の詳細については、SQL Server オンライン ブックの「SQL Server Management Objects (SMO)」を参照してください。
SQL Server Migration Assistant (SSMA)
Microsoft SQL Server Migration Assistant 2008 for MySQL バージョン 1.0 は、MySQL スキーマおよびデータの SQL Azure への移行をサポートします。2010 年 7 月リリース版から、SSMA for Access も Microsoft Access スキーマおよびデータの SQL Azure への移行が可能です。SQL Server Migration Assistant (SSMA) の詳細については、SQL Server Web サイトの「SQL Server 2008 への移行」を参照してください。
参照
概念
Development (SQL Azure データベース)
その他の資料
ガイドラインと制限事項 (SQL Azure データベース)
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