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MED-V ワークスペースの展開の監視

適用対象: Microsoft Enterprise Desktop Virtualization 2.0

Microsoft Enterprise Desktop Virtualization (MED-V) 2.0 には、MED-V ワークスペースを展開した後で個々のMED-V ワークスペースでクエリを実行し、エンタープライズ全体で初回セットアップが正常に完了したかどうかを監視する機能が搭載されています。初回セットアップが正常に完了しないと、MED-V が使用可能な状態にならないので、この監視は重要な意味を持っています。

ここでは、初回セットアップが正常に完了したかどうかを監視するのに必要な情報と操作手順を説明します。

MED-V ワークスペースの展開を監視するには

監視機能は、結合されたインプロセス Windows Management Instrumentation (WMI) プロバイダーで構成されています。これは、WMI Query Language を使用して、MED-V ワークスペースのすべてのエンドユーザー用の初回セットアップの状態を検出するプロバイダーです。

WMI プロバイダーは、Microsoft .Net Framework 3.5 の WMI Provider Extension フレームワークを使用して実装されます。WMI プロバイダーは、LocalService のコンテキスト内で実行され、初回セットアップの状態を \ProgramData の下に安全に保存します。

WMI プロバイダーは、root\microsoft\medv 名前空間に実装され、SetFtsState メソッドを公開する FTS_Status というクラスを実装します。SetFtsState は、初回セットアップの状態を設定するために MED-V によって使用されるメソッドです。

FTS_Status クラスには、次のプロパティがあります。

プロパティ 説明

Machine

初回セットアップによってプロビジョニングされたゲスト仮想マシンの名前を含む、読み取り専用プロパティ。このキーには、初回セットアップに失敗した場合に、ゲストが持つはずだった名前が含まれます。

StatusCode

読み取り専用プロパティ。初回セットアップが正常に完了した場合は、ゼロになります。ゼロ以外の戻り値は、ログに記録されたエラーのイベント ID と同じです。

Time

初回セットアップが完了した UTC 時刻。

User

実行された初回セットアップの対象ユーザー。

次のコードは、FTS_Status クラスを定義する管理オブジェクト フォーマット (MOF) ファイルを示します。

[dynamic: ToInstance, provider("MedvWmi, Version=2.0.258.0, Culture=neutral, PublicKeyToken=14986c3f172d1c2c")] class FTS_Status { [read, key] string User; [read] string Machine; [read] sint32 StatusCode; [read] datetime Time; [static, implemented] void SetFtsState([in] sint32 statusCode, [in] string machine); };

一般に、どの MED-V ワークスペースの初回セットアップが正常に完了しなかったを知りたい場合がよくあります。このような場合は、次の例のように、初回セットアップに失敗したワークスペースだけを返すクエリを記述します。

Select * from FTS_Status where StatusCode != 0

上の例では、初回セットアップに失敗した MED-V ワークスペースの一覧が返されます。問題を解決するときに、この一覧を参考にしてください。

参照:

タスク

初回セットアップの設定を確認する方法

概念

MED-V ワークスペースの監視

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