グラフィックス イベント呼び出し履歴
Visual Studio のグラフィックス診断ツールの 1 つである [グラフィックス イベント呼び出し履歴] は、グラフィックス ログにキャプチャされたグラフィックス イベントとアプリのソース コードとの間の関係をマップするのに役立ちます。
[グラフィックス イベント呼び出し履歴] を次に示します。
注意
Visual Studio 2013 Update 3 以降、グラフィックス診断ツールのウィンドウは、独立した Visual Studio シェルのコピー内でホストされます。グラフィックス分析と呼ばれるこのカスタマイズされたシェルでは、不要なメニューとオプションは表示されなくなりますが、その点を除けば、以前と同じグラフィックス イベント呼び出し履歴とワークフローが提供されます。この変更の詳細については、「グラフィックス診断の概要」を参照してください。
グラフィックス イベント呼び出し履歴について
[グラフィックス イベント呼び出し履歴] を使用すると、特定の Direct3D イベントが発生するまでの実行フローを理解できます。 Visual Studio の呼び出し履歴ウィンドウに似ていますが、実行中のアプリにおいてアクティブなスレッドの現在の呼び出し履歴を表示するのではなく、選択した Direct3D イベントが発生した時点の呼び出し履歴を表示する点が異なります。 [グラフィックス イベント呼び出し履歴] から、選択した Direct3D イベントの呼び出しサイトに移動して、前後のコードを確認できます。
[グラフィックス イベント呼び出し履歴] を使用して、問題のイベントの発生元であるコード パスを識別することにより、コードベースの知識に基づき、問題の原因を推測できるようになります。また、アプリのソース コードにブレークポイントを追加して、従来のデバッグ手法で、アプリまたはイベント パラメーターの状態によって、どのようにイベントの不適切な動作が発生しているかを調査することもできます。 この調査は、問題がレンダリングに関連していることのみがわかっている場合に、ソース コード内の問題を見つけるのに役立ちます。
グラフィックス イベント呼び出し履歴の情報
呼び出し履歴では、フレーム前イベントまたはユーザー定義イベントはサポートされていません。 グラフィックス イベントの呼び出し履歴は、表形式で表示されます。
Column |
説明 |
---|---|
名前 |
呼び出しサイトを含む関数を一意に識別するための記号。 関数のデバッグ シンボルは、その関数が使用可能な場合に表示されます。それ以外の場合は、関数のオフセットが表示されます。 |
ファイル |
呼び出しサイトを含むソース コード ファイルまたはライブラリ ファイルのファイル名。 |
場所 |
呼び出しサイトの行番号。 |
グラフィックス オブジェクトへのリンク
選択したグラフィックス イベントについて理解するために、そのイベントが関連付けられている Direct3D オブジェクトに関する情報が必要になる場合があります。 [グラフィックス イベント呼び出し履歴] で、この情報へのリンクが提供されます。