チュートリアル : ストアドプロシージャの使用

[アーティクル]
06/10/2015

LightSwitch から直接 SQL Server データベース内のストアドプロシージャを呼び出すことはできませんが、ストアドプロシージャのパラメーターが含まれている LightSwitch アプリにローカルテーブルを作成し、サーバー層イベントからストアドプロシージャを呼び出すことができます。このチュートリアルでは、ストアドプロシージャを使用して SQL データベースに顧客レコードを挿入する方法について説明します。

多くのデータベース管理者は、テーブルへの直接アクセスを許可せず、代わりに読み取り専用のビューを公開し、レコードの挿入、更新、および削除のためのストアドプロシージャを提供します。 LightSwitch はストアドプロシージャを認識しないので、レコードの更新をストアドプロシージャに依存するデータベースは使用できないように思えるかもしれません。しかし、追加の作業を少し行うと、それらのデータベースを LightSwitch から使用できます。

必須コンポーネント

このチュートリアルでは、Northwind サンプルデータベースを使用します。

ストアドプロシージャの作成

ほとんどの場合、アクセス対象のストアドプロシージャは、既にデータベースに存在しています。 Northwind データベースには、顧客レコードの挿入に必要なストアドプロシージャがないため、それを追加する必要があります。

ストアドプロシージャを追加するには

メニューバーで [表示]、[SQL Server オブジェクトエクスプローラー] を選択します。
[SQL Server オブジェクトエクスプローラー] ウィンドウで [NORTHWIND] データベースノードを展開し、[プログラミング] を選択します。
[プログラミング] ノードを展開し、[ストアドプロシージャ] を選択します。
[ストアドプロシージャ] のショートカットメニューを開き、[新しいストアドプロシージャの追加] を選択します。

コードエディターで内容を次の Transact-SQL コードに置き換えて、[更新] ボタンを選択します。

CREATE Procedure [dbo].[InsertCustomer]
    @CustomerID nchar(5),
    @CompanyName nvarchar(40),
    @ContactName nvarchar(30),
    @ContactTitle nvarchar(30),
    @Address nvarchar(60),
    @City nvarchar(15),
    @Region nvarchar(15),
    @PostalCode nvarchar(10),
    @Country nvarchar(15),
    @Phone nvarchar(24),
    @Fax nvarchar(24)
AS
INSERT INTO [dbo].[Customers]
           ([CustomerID]
           ,[CompanyName]
           ,[ContactName]
           ,[ContactTitle]
           ,[Address]
           ,[City]
           ,[Region]
           ,[PostalCode]
           ,[Country]
           ,[Phone]
           ,[Fax])
     VALUES
           (@CustomerID
           ,@CompanyName
           ,@ContactName
           ,@ContactTitle
           ,@Address
           ,@City
           ,@Region
           ,@PostalCode
           ,@Country
           ,@Phone
           ,@Fax)

[データベース更新のプレビュー] ダイアログボックスで、[データベースの更新] をクリックします。

データベースに InsertCustomer ストアドプロシージャが追加されます。

LightSwitch アプリを作成する

このステップでは、ストアドプロシージャを呼び出し、Northwind データベースに新規顧客を追加するアプリを作成します。

アプリを作成するには

メニューバーで [ファイル]、[新規]、[プロジェクト] の順に選択します。
[新しいプロジェクト] ダイアログボックスで、[Visual Basic] ノードまたは [Visual C#] ノードを展開し、[LightSwitch HTML アプリケーション] テンプレートを選択します。
[名前] ボックスに「NorthwindSP」と入力し、[OK] を選択します。

データソースを追加するには

ソリューションエクスプローラーで [データソース] ノードのショートカットメニューを開き、[データソースの追加] を選択します。
データソースの添付ウィザードで、[データベース]、[次へ] の順に選択します。
[接続プロパティ] ダイアログボックスで、Northwind データベースの接続詳細情報を入力し、[OK] を選択します。
[データベースオブジェクトの選択] ページで、[テーブル] ノードを展開し、[Customers] チェックボックスをオンにして [完了] を選択します。

ローカルテーブルを追加するには

ソリューションエクスプローラーで [Data Sources] ノードのショートカットメニューを開き、[テーブルの追加] を選択します。
[プロパティ] ウィンドウで、[名前] プロパティを選択し、「NewCustomer」と入力します。

エンティティデザイナーで、次のフィールドを追加します。

名前	種類	必須
CustomerID	String	○
CompanyName	String	○
ContactName	String	○
ContactTitle	String	○
Address	String	○
City	String	○
Region	String	○
PostalCode	String	○
Country	String	○
電話番号	電話番号	○
Fax	電話番号	○

すべてのフィールドが必須であることに注意してください。ストアドプロシージャのすべてのパラメーターに値が必要になるためです。また、Phone フィールドと Fax フィールドのデータ型が Phone Number であることに注意してください。これらが nvarchar としてデータベースに保存される場合でも、クライアント層の LightSwitch カスタムビジネスタイプを利用できます。

画面を追加するには

エンティティデザイナーの [パースペクティブ] バーで [HTMLClient] を選択します。
ツールバーの [画面] を選択します。
[新しい画面の追加] ダイアログボックスで、[共通画面セット] テンプレートを選択し、[画面セット名] ボックスに「Customers」と入力し、[画面データ] ボックスの一覧で [NewCustomer] を選択し、[OK] を選択します。

ストアドプロシージャを呼び出すには

ソリューションエクスプローラーで、[NorthwindSP.Server] ノードのショートカットメニューを開き、[追加]、[参照] の順に選択します。
[参照の追加] ダイアログボックスで、[System.Configuration] チェックボックスをオンにし、[OK] を選択します。
ソリューションエクスプローラーで [NewCustomer.lsml] ノードのショートカットメニューを開き、[開く] を選択します。
エンティティデザイナーの [パースペクティブ] バーで [サーバー] を選択します。
ツールバーで、[コードの記述] ボックスの一覧を展開し、[NewCustomers_Inserting] を選択します。

コードエディターで、既存のコードを次のように書き換えます。

Imports System.Configuration
Imports System.Data
Imports System.Data.SqlClient
Namespace LightSwitchApplication

    Public Class ApplicationDataService

        Private Sub NewCustomers_Inserting(entity As NewCustomer)
            Using connection = New SqlConnection
                Dim connectionStringName = Me.DataWorkspace.NorthwindData.Details.Name
                connection.ConnectionString = ConfigurationManager.ConnectionStrings(connectionStringName).ConnectionString

                Dim procedure = "dbo.InsertCustomer"
                Using command = New SqlCommand(procedure, connection)
                    command.CommandType = CommandType.StoredProcedure

                    command.Parameters.Add(
                        New SqlParameter("@CustomerID", entity.CustomerID))
                    command.Parameters.Add(
                        New SqlParameter("@CompanyName", entity.CompanyName))
                    command.Parameters.Add(
                        New SqlParameter("@ContactName", entity.ContactName))
                    command.Parameters.Add(
                        New SqlParameter("@ContactTitle", entity.ContactTitle))
                    command.Parameters.Add(
                        New SqlParameter("@Address", entity.Address))
                    command.Parameters.Add(
                        New SqlParameter("@City", entity.City))
                    command.Parameters.Add(
                        New SqlParameter("@Region", entity.Region))
                    command.Parameters.Add(
                        New SqlParameter("@PostalCode", entity.PostalCode))
                    command.Parameters.Add(
                        New SqlParameter("@Country", entity.Country))
                    command.Parameters.Add(
                        New SqlParameter("@Phone", entity.Phone))
                    command.Parameters.Add(
                        New SqlParameter("@Fax", entity.Fax))

                    connection.Open()
                    command.ExecuteNonQuery()
                End Using


            End Using
        End Sub
    End Class

End Namespace

using Microsoft.VisualBasic;
using System;
using System.Collections;
using System.Collections.Generic;
using System.Data;
using System.Diagnostics;
using System.Configuration;
using System.Data.SqlClient;
namespace LightSwitchApplication
{

public class ApplicationDataService
{

private void NewCustomers_Inserting(NewCustomer entity)
{
using (connection == new SqlConnection()) {
dynamic connectionStringName = this.DataWorkspace.NorthwindData.Details.Name;
connection.ConnectionString = ConfigurationManager.ConnectionStrings(connectionStringName).ConnectionString;

dynamic procedure = "dbo.InsertCustomer";
using (command == new SqlCommand(procedure, connection)) {
command.CommandType = CommandType.StoredProcedure;

command.Parameters.Add(new SqlParameter("@CustomerID", entity.CustomerID));
command.Parameters.Add(new SqlParameter("@CompanyName", entity.CompanyName));
command.Parameters.Add(new SqlParameter("@ContactName", entity.ContactName));
command.Parameters.Add(new SqlParameter("@ContactTitle", entity.ContactTitle));
command.Parameters.Add(new SqlParameter("@Address", entity.Address));
command.Parameters.Add(new SqlParameter("@City", entity.City));
command.Parameters.Add(new SqlParameter("@Region", entity.Region));
command.Parameters.Add(new SqlParameter("@PostalCode", entity.PostalCode));
command.Parameters.Add(new SqlParameter("@Country", entity.Country));
command.Parameters.Add(new SqlParameter("@Phone", entity.Phone));
command.Parameters.Add(new SqlParameter("@Fax", entity.Fax));

connection.Open();
command.ExecuteNonQuery();
}


}
}
}

}

NewCustomers テーブルに新しいレコードが挿入されると、このコードが実行されて、Northwind データベースへの接続が開き、InsertCustomer ストアドプロシージャが実行されます。このとき、NewCustomer エンティティの値が InsertCustomer ストアドプロシージャへのパラメーターとして提供されます。

アプリをテストするには

コードエディターで、NewCustomers_Inserting メソッドにブレークポイントを設定します。
アプリを実行し、[CustomersSet] 画面の [追加] を選択します。
[Customers] 画面で、すべてのフィールドに情報を入力し、[保存] を選択します。

ブレークポイントにヒットします。つまり、コードが動作していることが示されます。F5 キーを押して続行します。 Northwind データベースの Customers テーブルを開くと、新しい顧客のレコードが表示されます。

次の手順

通常どおりに LightSwitch 画面とビジネスロジックを作成し、ストアドプロシージャを使用して機能するアプリケーションをすばやく簡単に作成できます。

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チュートリアル : ストアドプロシージャの使用

必須コンポーネント

ストアドプロシージャの作成

ストアドプロシージャを追加するには

LightSwitch アプリを作成する

アプリを作成するには

データソースを追加するには

ローカルテーブルを追加するには

画面を追加するには

ストアドプロシージャを呼び出すには

アプリをテストするには

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処理手順

その他の技術情報

その他のリソース

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