区分およびイテレーション パスの追加および変更
製品、機能、または機能領域ごとに作業項目をグループ化するために、区分パスを使用します。 スプリント、マイルストーン、または作業期間に作業をグループ化するには、イテレーション パスを使用します。 作業項目のグループに対するアクセスを制限するには、区分パスまたはイテレーション パスのいずれかを使用します。
また区分パスおよびイテレーション パスでは、アジャイル計画ツールの主な機能をサポートします。 チームの既定の区分パスは、各チームのバックログ ページのバックログ項目をフィルターするために使用します。 アジャイル計画ツールで作成される作業項目では、チームの既定値に基づいて区分パスおよびイテレーション パスを自動的に割り当てます。
ノードまたは子ノードの追加
プロジェクト管理者でない場合は、管理者権限を取得する必要があります。 チーム区分にノードを追加するプロジェクト管理者であるか、またはこのトピックの「区分またはイテレーションに割り当てられている作業項目へのアクセス制限」で説明されているように、区分パスに対して [子ノードを作成します] で [許可] にアクセス許可を設定することが必要です。
Team Web Access (TWA) のチーム プロジェクト ページから、管理ページを開きます。
TWA への接続の詳細については、こちらを参照してください。
[区分] を開きます。 大半のチームは、既定の区分パスに関連付けられています。
既定の区分パスは、各チーム プロジェクトのバックログ ページのバックログ項目をフィルターするために使用します。 また、チームがアジャイル計画ツールのページから作業項目を作成する場合、区分パスがチームの既定値に設定されます。
選択した区分に子ノードを追加します。 名前に制約については、こちらを参照してください。
イテレーション子ノードの追加、およびイテレーションの日付の設定
ほとんどのチーム プロジェクトに、プロセス テンプレートに基づいて、イテレーション パスの事前定義セットが用意されています。 この設定の名前を変更することや、設定を追加することができます。
[イテレーション] ページでは、チームに対してアクティブになるイテレーションを追加および選択できます。 区分ノードの追加と同じ方法で、イテレーション ノードを追加します。
チームに対してイテレーションまたは子イテレーションを指定するには、対象のイテレーションまたは子イテレーションの横にあるチェック ボックスをオンにします。 イテレーションを選択すると、子イテレーションは選択できなくなります。 子イテレーションを使用する場合は、イテレーションのチェック ボックスをオフにし、チームで使用する子イテレーションのチェック ボックスをオンにします。
スプリントまたはイテレーションを開いて、開始日と終了日を設定します。
1 つのイテレーションの開始日と終了日を設定すると、カレンダー ツールによって、最初に指定されたイテレーションと同じ長さを使用して、次の開始日と終了日のセットが自動的に設定されます。 たとえば、スプリント 1 を 3 週間に設定した場合、スプリント 2 の開始日を選択すると、それ以降の 3 週間が選択されるように、カレンダー ツールによって自動的に開始日と終了日が決定されます。 これらの日付を受け入れることも、変更することもできます。
ヒント
イテレーションの日付を定義または使用する必要はまったくありませんが、イテレーションを使用すると、作業をスケジュールし、そのスケジュールに基づいて進行状況を管理するのに役立ちます。
区分またはイテレーションに割り当てられている作業項目へのアクセス制限
区分とイテレーションの両方について、ユーザー レベルまたはグループ レベルでアクセス許可を割り当てることができます。 アクセス許可により、作業項目、テスト ケース、またはテスト計画へのアクセスが制限または許可されます。 ユーザーやグループを制限または許可することで、区分やイテレーションのプロジェクト構造を管理することもできます。
管理するノードに対するアクセス許可を開きます。
グループまたはチーム メンバーを選択し、アクセス許可の設定を変更します。 次の例では、Disallow Access グループに、作業項目を表示、変更、または編集するためのアクセス許可、または FabrikamFiber 区分パスのアクセス許可が付与されていません。
アクセス許可を変更するには、[設定なし]、[継承された許可]、[許可]、または [拒否] を選択します。
グループまたはチーム メンバーが一覧に表示されていない場合は、追加できます。 TFS グループを作成するには、[セキュリティ] タブを開きます。
アプリケーション層サーバーを TFS 2013.3 にアップグレードした場合は、**[テスト スイートの管理]**アクセス許可が区分パス セキュリティ モデルに追加されています。 既存の [テスト計画の管理] アクセス許可は、テスト計画のみを管理するようにスコープが再設定されています。 以前はテスト計画とテスト スイートの両方のアクセス許可管理を対象にしていました。 これらのアクセス許可の詳細については、「Q: What functions are covered under test management permissions? (Q: どのような機能がテスト管理アクセス許可の対象ですか。)」を参照してください。
作業項目の変更を制限するその他の方法については、「作業項目を作成または変更できるユーザーを制限する」をご覧ください。
Q & A
Q: 子ノードの名前付けおよび構造に関する制限はありますか。
A: "区分" フィールドおよび "イテレーション" フィールドは、円記号 (\) で区切られた複数のノード項目で構成されるパスです。 これらのフィールドでは TreePath データ型を使用します。 ノードの名前を最小化し、区分パスおよびイテレーション パスの名前を付けるときは、これらの制限事項を考慮することをお勧めします。
制限の種類 |
制限事項 |
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ノード名の長さ |
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ノードの特殊文字 |
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予約済みの名前 |
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パス名の長さ |
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パスの階層の深さ |
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TreeType フィールドの詳細については、「区分およびイテレーションのフィールド参照」を参照してください。
Q: 区分パスとイテレーション パスのフィールドにフィールド規則を適用する際に制限事項がありますか。
A: できます。 多くのフィールド規則は、System.XXX フィールドに関しては定義できません。 詳細については、「フィールドへの規則の適用」を参照してください。
Q: 区分パスおよびイテレーション パスを追加または変更するには、どのアクセス許可が必要ですか。
A: 区分またはイテレーションを作成または変更するには、プロジェクト管理者グループのメンバーであるか、そうでない場合は、[子ノードを作成し、順序を付けます]、[このノードを削除します]、および [このノードを編集します] のアクセス許可が、変更する区分ノードまたはイテレーション ノードに対して [許可] に設定されている必要があります。
Q: 階層的なチームや企業内の拡張の機敏性をサポートするチーム、領域、イテレーションはどのように構築できますか。
A: サブチームという概念はありませんが、1 つのチームの下に区分パスを設けて別のチームを作成することで、実質的にチームの階層構造を作成できます。 詳細については、「別のチームを追加する」を参照してください。
ポートフォリオ管理や企業のお客様をサポートするチーム、区分パス、イテレーションを構成するための手順の概略に関しては、「アジャイル ポートフォリオの管理: 複数チームでの TFS によるバックログのサポート」と「Scaled Agile Framework: Using TFS to support epics, release trains, and multiple backlogs」という 2 つのホワイト ペーパーを参照してください。
Q: 区分またはイテレーション ノードの名前を変更するか、削除すると何が起こりますか。
A: 区分またはイテレーションの名前を変更するか、ツリー階層内でノードを移動した場合、既存のパスを参照する作業項目を手動で更新する必要があります。 TWA または Excel を使用して一括更新を行うことができます。
区分またはイテレーション ノードを削除する場合、システムは削除のプロンプトで入力するノードにより既存の作業項目を自動的に更新します。
Q: 区分パスまたはイテレーション パスに依存するのはどのツールですか。
A: アジャイル計画ツール (バックログの作成 および スプリントでの作業) は、チーム区分パスを参照するシステム クエリからビルドされます。 こうしたツールのページに表示される [クエリを作成します] リンクをクリックすることにより、該当するクエリを表示できます。 ただし、基になるクエリは変更できません。
また、スプリントまたはイテレーションのバックログ ページがチームに対して表示されるようにするには、そのバックログ ページを最初に定義および選択する必要があります。
作業項目を区分またはイテレーションに割り当てるとき、クエリまたはフィルター レポートをすばやく生成して、その区分およびイテレーションの進行状況を表示できます。 たとえば、作業項目が区分パスに割り当てられると、次の積み上げ棒グラフに示すように、区分ごとに進行状況を視覚化できます。
組み込みのベロシティ グラフは、チームのイテレーションの定義に依存します。
さらに、区分パスに割り当てられたセキュリティ アクセス許可は、だれがその区分パスの下でテスト計画およびテスト スイートを管理するためのアクセス権を持つかを制御します。
Q: どのような機能がテスト管理アクセス許可によって制御されますか。(TFS 2013.3 が必要)
A: [テスト スイートの管理] アクセス許可のあるユーザーは次のことを実行できます。
テスト スイートを作成および変更する
テスト ケースに対してテスト スイートを追加または削除する
テスト スイートに関連付けられているテスト構成を変更する
テスト スイートを移動して、スイート階層を変更する
[テスト計画の管理] アクセス許可のあるユーザーは次のことを実行できます。
テスト計画を作成および変更する
テスト計画に対してテスト スイートを追加または削除する
ビルド設定やテスト設定など、テスト計画のプロパティを変更する
追加のテスト管理アクセス許可がチーム プロジェクト レベルで割り当てられ、テストの実行を作成、削除、および表示したり、テストの構成および環境を管理したりできるようになります。 「プロジェクト レベルのアクセス許可」を参照してください。
Q: チームはどの種類の区分ノードをいくつ定義する必要がありますか。
A: 区分ノードを追加する必要はありませんが、 機能に基づいて作業項目のクエリとレポートをフィルター処理するときに、区分を使用すると便利です。 区分ノードを追加するときは、次のガイドラインを考慮してください。
追跡可能性およびセキュリティの要件をサポートする区分を定義します。
複雑すぎる区分構造は作成しません。 区分を作成して作業項目のアクセス許可を分割できますが、ツリーが複雑すぎるとアクセス許可の管理に関するオーバーヘッドが著しく大きくなります。 構造およびアクセス許可を他のチーム プロジェクトに複製する作業が大きな負担になる可能性があります。
各チームは、区分の階層構造を作成すると、その構造に基づいて、すべてのバックログ項目、ユーザー ストーリー、要件、タスク、およびバグを整理できます。
区分を使用して論理コンポーネントや物理コンポーネントを表します。さらに、子区分を作成して特定の機能を表します。 チームはこの構造を使用して作業項目を整理できるほか、コンポーネントまたは機能による追跡可能性を高めることができます。
アクセスを制限する区分を作成します。
Q: チームはいくつのイテレーション ノードを定義する必要がありますか。
A: プロジェクトのライフサイクルを反映するのに必要な数のイテレーション パスを定義します。 これらのパスは、イベント (スプリント、プレベータ版とベータ版の成果物、その他のリリース マイルストーンなど) の階層を表します。 イテレーション子ノードを定義するときは、次のガイドラインを考慮してください。
イテレーションを使用して、プロジェクトのスプリント、マイルストーン、またはサイクル時間を表します。
チーム プロセスに適したサイクル期間を特定し、そのサイクルをサポートするイテレーションを定義します。
ターゲットのリリース サイクルに割り当てる準備ができていない作業項目に対して、個別のイテレーション (ラベル付き機能など) を作成します。
イテレーションを使用してスプリントを計画する方法の概要については、「スプリントでの作業」を参照してください。
次の例では、Backlog、Beta 1、Beta 2、Release 1.0、および Release 2.0 は MyApplication チーム プロジェクトに対して定義されています。 作業項目が作業用またはリリース用にまだスケジュールされていない場合は、すべての作業項目を Backlog イテレーションに割り当てることができます。
MyApplication Backlog Beta 1 Beta 2 Release 1.0 Release 2.0 |
製品の機能およびタスクのバックログを作成するときに、機能およびタスクをマイルストーンに割り当てていき、チームがそれらを完了する予定を立てることができます。 ニーズの変化に応じて、チームのスケジュールと作業管理を示す主要な各マイルストーンにイベントを加えることができます。 次の例では、Beta 1 イテレーションに 5 つの子ノード (Beta 1 の期間内のスプリントごとに 1 つの子ノード) が含まれています。
MyApplication Backlog Beta 1 Sprint 1 Sprint 2 Sprint 3 Sprint 4 Sprint 5 Beta 2 Release 1.0 Release 2.0 |
イテレーションには規則は適用されません。 たとえば、タスクはイテレーションに割り当てることができますが、そのイテレーションの間に終了または完了することはできません。 イテレーションの終わりに、アクティブなまま残っている、または終了していない作業項目をすべて探して、適切な処理を行ってください。 たとえば、別のイテレーションに移動したり、バックログに戻します。
Q: チーム区分パスからチームを分離する方法はありますか。
A: できます。 共通のバックログから多くの製品区分にわたって作業する複数のチームが組織に存在する場合は、チームの構成方法を変更することもできます。 組織内のチームを表すカスタム フィールドを追加することで、チームをサポートするようにアジャイル計画ツールとページを再構成し、チームと区分パスの割り当てを解除できます。
Q: 区分パスおよびイテレーション パスをエクスポートできますか。
A: いいえ。 あるチーム プロジェクトのツリー パスの構造を、他のチーム プロジェクトで使用できるように、エクスポートすることはできません。