強化されたトラブルシューティング ツールと「問題を再現する手段を記録する」
かめがわ かずし
(公開日 : 2009 年 7 月 7 日)
(更新日 : 2009 年 12 月 11 日)
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このツールの使い方はとても簡単です。「記録の開始」を押すと画面のキャプチャを行います。このツールは通常の権限で起動しているため、このままでは UAC で特権昇格したウィンドウに対してはキャプチャすることができません。このようなウィンドウが一つでも存在していると、問題ステップ記録ツールはツールそのものを昇格してもよいか? と問い合わせを行います (図 15)。
図 15: 特権昇格の確認 (拡大図)
権限昇格したウィンドウに対して、昇格していないウィンドウは一切操作ができないため、このような問い合わせが行われます。もちろん権限昇格していないウィンドウをキャプチャする場合であれば、次の問い合わせ (図 16) で「いいえ」を押せば昇格を行いません。
図 16: セッション破棄の確認
画面キャプチャが終了すると、zip ファイルの保存先の問い合わせが行われます (図 17)。
図 17: zip 保存先確認 (拡大図)
ここで保存した zip ファイルを調査もとに送れば、その zip ファイルの中には一つの mht ファイル (Internet Explorer で開ける html の画像とテキストをひとまとめにしたファイル) があります (図 18)。
図 18: zip に保存された mht ファイル (拡大図)
これを Internet Explorer で開くと、次のような画面が IE に表示されます (図 19)。
図 19: 記録された問題ステップ (拡大図)
ここでは紙面の都合上省略していますが、画面を操作したタイミングで画面ハード コピーが採取され、その時に何を行ったか、および追加コメントがあればその情報が表示されています。
図 19 であれば、私は「コメントの追加」ボタンを押して、盾マークの部分 (赤枠) を選択し、コメントとして「このボタンを押せば昇格します」というメッセージを追加しています。 この後も手順にごとに画面キャプチャが作成され、どのボタンを押したのか、どのメッセージが表示されているのかと言った記録が逐次作成されています。 今まではどうしても画面を操作しながら記録を取っていたため、記録が抜けたり、正確ではなかったりしていましたが、このツールを使用すればそのような心配はかなり提言されます。
注意:
このツールはスクリーン ショットをそのまま採取しています。したがって、他人に渡す前に必ず zip ファイルを展開し、中身の mht ファイルに個人情報や機密情報に抵触する情報が採取されていないか確認してください。mht ファイルの編集は Word でもできますので、もしも個人情報が採取されていた場合、編集してから渡すことを心がけてください。
終わりに
トラブルシューティング ツールと、問題ステップ記録ツールはいかがでしたでしょうか? 特に問題ステップ記録ツールは今まで入っていてもおかしくないようなツールで、しかも使用方法も非常に簡単です。
コメントの入力までは無理としても、操作手順を逐次記録されたファイルができるだけでも障害の再現方法の受け渡しに大いに役に立ってもらえると思います。ぜひ活用してください。
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