新刊『Windows Sysinternals Administrator's Reference』を参照して問題を解決する翻訳元: Troubleshooting with the New Sysinternals Administrator's Reference (英語) 長らくお待たせし、一部の方には締め切りに大幅に遅れてご迷惑をおかけしましたが、ついに Sysinternals ツールの公式ガイド (英語) が発売されたので、Aaron Margosis と共にここにお知らせします。Sysinternals ツールについての書籍を執筆するという案はかねてから温めていましたが、数年前に『Windows Internals』(Microsoft Press、2009 年) の共著者である Dave Solomon に説得されるまで、実行に踏み切れずにいました。出だしで何度かつまずいた後、早く書き上げるためにだれかと共同で執筆することにしました。そこで、良き友人であり、マイクロソフト コンサルティング サービスの連邦部門に勤務し、日常的に仕事で Sysinternals ツールを長年使用している専門家でもある Aaron に依頼しました。それはすばらしい選択で、Sysinternals の公式ガイドとして自信を持って送り出すことができます。 Sysinternals ツールの初心者の方でも、Bryce Cogswell (既に引退していますが、Sysinternals と Winternals Software の共同設立者です) と共に 1996 年に NTFSDOS をリリースしたときからご利用いただいている方でも、難しい問題への対処や Windows システムの管理に役立つ新たな洞察が得られることは間違いありません。 この公式ガイドでは、70 以上あるツールをすべて取り上げ、Process Explorer、Process Monitor、Autoruns などの主要なツールについては、その解説に 1 章分のスペースが割り当てられています。それぞれのツールについて、ツールの全機能、使用法、および役立つヒントとテクニックについて詳しく説明しています。ただ、例よりもわかりやすいものはありません。この公式ガイドの最後のセクションは、このブログの読者や原因不明の…の問題のプレゼンテーションをご覧になった人になじみ深いものになっています。皆さんのような Windows のパワー ユーザーと管理者が、他では解決できない問題に Sysinternals ツールを使用して対処する方法を、17 の実際の問題を題材に説明しています。 公式ガイドは、Amazon.co.jp から購入するか、O'Reilly の 4 種類の電子ブックの形式が利用可能で、Safari からオンラインで読むこともできます。 電子ブックは、発売からまだ数週間しかたっていませんが、電子ブックで紹介した方法を使用して、それまで文字どおり睡眠が阻害されていた問題を解決できたという読者の声が届けられています。この読者の声は、新刊をお知らせする今回の記事で紹介するのに、まさに打って付けだと思いました。 皆さんも公式ガイドを読んだ感想を、電子メールでお寄せください。書籍の巻頭で、Windows の問題を一緒に解決していく読者の皆さんに向けて述べているように、あきらめず、最後まで戦い続けてください。 原因不明な音の問題この問題の発端は、あるユーザーの寝室にあるコンピューターが、数週間前から音を発するようになったことでした。それはシンプルな短い音で、不規則に発生しました。1 日に 1 回だけのこともあれば、1 時間に何回も発生することもあるという具合です。彼は、音が発生するたびにコンピューターに駆け寄り、Process Explorer を起動して原因に関する情報を探しましたが、アプリケーションを実行していないときでも音は発生しました。音で目が覚めることも何度かあり、眠る前にスピーカーを消音設定にすることにしました。睡眠不足と高まるストレスから、彼の生活はほころびを見せ始めました。仕事にも支障が出始めたうえ、友人に対しても愛想が悪くなり、彼は自分が幽霊に取りつかれているように思えてきました。 そして先週、彼は Sysinternals の公式ガイドが発売されたことを知りました。それまであまり詳しくないまま Sysinternals ツールを使用していた彼は、きちんと理解すれば職場の IT 管理の仕事に役立つのではないかと考えました。Process Monitor についての章まで読み進めると、何年も前に Dave Solomon が Process Monitor は幅広い問題の根本的な原因を明らかにするのに非常に役に立つことを発見し、「疑わしいときは Process Monitor を実行する」という言葉を思い付いたと書いてありました。彼は、駄目でもともとと思い、原因不明の音に悩まされている自宅のコンピューターで試してみることにしました。 一般的なファイル形式の .WAV に問題の音が隠れているのではないかと考え、.WAV という拡張子のファイルを抽出するフィルターを構成しました。次にいつ音が発生するかわからなかったので、Process Monitor を何時間も実行したままにしておく必要がありました。システムの仮想メモリを使い果たしたり、ディスクが一杯にならないように、[Drop Filtered Events] (フィルター処理したイベントの破棄) 機能を使用して、アクティブなフィルターと一致するイベントのみを記録するようにしました。そして、Process Monitor を実行したまま、仕事に行きました。帰宅すると、音の原因となっているプロセスが記録されているかどうかを確かめるため、急いでコンピューターのところへ向かいました。次のように、8 つのプロセスがフィルターに一致しているのを確認し、彼は崩れ落ちてしまいそうなくらい、ほっとしました。 音を発生させていたのはワイアレス アダプターのアプレットであることが判明しました。そこで彼はピンときました。コンピューターはワイアレス ベース ステーションの圏内の外れに配置されており、ほとんどの間は正常に接続されているものの、ときどき接続が切断されました。彼は、接続が復元されたときにアプレットが通知音を発生させているのではないかと考えました。通知機能を無効にするオプションが用意されていることを期待し、トレイ アイコンを右クリックしました。予想どおり、次のように [Enable Internet Connected Notification] (インターネット接続の通知を有効にする) チェック ボックスがオンになっていました。 チェック ボックスをオフにして以来、コンピューターで原因不明の音が発生することはなくなり、問題は解決しました。その結果、彼は以前のように眠れるようになり、友人との付き合いもよくなり、公式ガイドから学んだ知識を活用して、職場でも一目置かれるようになりました。 ページのトップへ |
共有ブログにコピー: ([Ctrl] + [C] でコピーしてください) |