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移行のテスト

移行計画は、組織全体に展開する前に、必ず実験用の制御された設定でテストしてください。テスト環境では、データの移行元のオペレーティング システムの種類ごとに、少なくとも 1 台のコンピューターが必要です。

移行元の各オペレーティング システムを実行している 1 台のコンピューターで移行プロセス全体を十分にテストしたら、次に少人数のユーザーのグループで、試験的な移行を実施します。いくつかの典型的なユーザー状態を中間ストアに移行した後で、必要になった領域を記録し、それに応じて当初の計算を調整します。移行に必要な領域の見積もりに関して詳しくは、「移行ストアのサイズの見積もり」をご覧ください。移行規則ファイルのレジストリ設定とファイルの場所の情報も、調整が必要になることがあります。変更した場合は、移行をもう一度テストします。次に、すべてのデータと設定が予想どおりに移行されたことを確かめます。試験的な移行を行うと、中間ストアの領域の見積もりもテストできます。

テスト移行でエラーが発生した場合は、ScanState ログと LoadState ログを調べて、User State Migration Tool (USMT) 10.0 の正確なリターン コードと、関連するエラー メッセージまたは Windows アプリケーション プログラミング インターフェイス (API) のエラー メッセージを確認します。USMT のリターン コードとエラー メッセージについて詳しくは、「リターン コード」をご覧ください。コマンド ラインで net helpmsg とエラー メッセージ番号を入力して、Windows API のエラー メッセージの詳しい情報を得ることもできます。

ほとんどの場合、ScanState ログと LoadState ログを見れば、USMT での移行の失敗の理由がわかります。移行をテストするときには、/v*:5* オプションを使うことをお勧めします。この詳細レベルは、実際の移行を行うときには調整できます。詳細レベルを下げると、実際の移行の際に起きたエラーの診断が難しくなる場合があります。ログ ファイルをデバッガーに出力する場合は、もっと高い詳細レベルを使うことができます。

  

/v*:5* オプションを使って ScanState ツールと LoadState ツールを実行すると、詳しいログ ファイルが作成されます。このオプションを使うとログ ファイルのサイズが大きくなりますが、移行のエラーが起きた場所を判断するために役立ちます。

 

試験的な移行によって、指定したファイルと設定が正しく移行されたことが確認できたら、Microsoft(R) System Center Configuration Manager (SCCM) または Microsoft 以外の管理テクノロジを実行しているサーバーに USMT を追加できます。詳しくは、Configuration Manager に関するページをご覧ください。

  

テスト用に、/hardlink /nocompress オプションを使って非圧縮ストアを作成できます。圧縮を無効にすると、ScanState ツールは StorePath\USMT の "File" という隠しフォルダーにファイルと設定を保存します。非圧縮ストアを使って、USMT によって保存された内容を表示したり、問題のトラブルシューティングを行ったりできます。また、ファイルに対してウイルス対策ユーティリティを実行することもできます。さらに、/listfiles コマンド ライン オプションと診断ログを使って、収集されたファイルの一覧を作ったり、移行の問題のトラブルシューティングを行ったりできます。

 

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