DaRT 10 回復イメージの保存方法と展開方法を計画する
次の方法を使用して、Microsoft Diagnostics and Recovery Toolset (DaRT) 10 の回復イメージを保存して展開できます。各方法の長所と欠点を検討して、使用する方法を決めてください。インフラストラクチャとサポート スタッフについても考慮する必要があります。小規模なインフラストラクチャでは、ローカル ハード ドライブにインストールする回復イメージをいつでも使用できるように、リムーバブル メディアを使用して DaRT 10 を展開することをお勧めします。
組織で Active Directory ドメイン サービス (AD DS) を使用している場合は、Windows DS を使用して、ネットワーク サービスとして回復イメージを展開することができます。回復イメージは、接続されているすべてのコンピューターで常に使用できます。Windows DS から複数のイメージを展開して、そのすべてを 1 か所で保守することができます。
注意
組織内で、複数の方法を使用することもできます。たとえば、通常はリモート パーティションから DaRT を起動し、エンド ユーザーのコンピューターがネットワークに接続できない場合は USB フラッシュ ドライブを利用します。
次の表に、組織内で DaRT を使用する各方法の長所と欠点を示します。
DaRT の起動方法 | 長所 | 欠点 |
---|---|---|
リムーバブル メディア 回復イメージを CD、DVD、または USB ドライブに書きむため、サポート スタッフが、回復ツールと共に不安定なコンピューターのもとに持参することができます。 |
マスター ブート レコード (MBR) が壊れているためハード ディスクにアクセスできない場合や、その場所にネットワーク接続がない場合をサポートします。 複数の回復イメージを異なるツールで作成して、複数のサポート レベルを提供することができます。 回復イメージをリムーバブル メディアに書き込む、組み込みツールが提供されています。 |
サポート スタッフが、エンド ユーザーのコンピューターで、実際に DaRT を起動する必要があります。 32 ビット コンピューター用と 64 ビット コンピューター用に異なる構成で複数のメディアを作成する、時間と保守が必要になります。 |
リモート (ネットワーク) パーティションから 回復イメージが Windows 展開サービス (Windows DS) などのネットワーク ブート サーバーにホストされ、ユーザーやサポート スタッフが、必要に応じてコンピューターにストリーム配信を行うことができます。 |
ネットワーク ブートサーバーのアクセス許可があるすべてのコンピューターで利用できます。 回復イメージがセントラル サーバーにホストされているため、更新プログラムを集中管理することができます。 集中管理されているヘルプ デスクのスタッフが、リモート接続を使用して修復を行うことができます。 クライアントのローカル記憶域は必要ありません。 特定のサポート レベル用に、異なるツールを使用して複数の回復イメージを作成することができます。 |
一般ユーザーが起動できるのは、DaRT 回復イメージのみで、完全なオペレーティング システム イメージのプロセスは起動できないように、Windows DS インフラストラクチャをセキュリティで保護する必要があります。 実行時に、エンド ユーザーのコンピューターがネットワークに接続されている必要があります。 回復イメージが、ネットワーク経由で配信される必要があります。 |
ローカル ハード ディスクの回復パーティションから 回復イメージは、手動で、あるいは System Center Configuration Manager などの電子的なソフトウェア配布システムを使用して、ローカル ハード ディスクにインストールされます。 |
回復イメージは、コンピューターに事前設定されているため、常に利用することができます。 集中管理されているヘルプ デスクのスタッフが、リモート接続を使用してサポートすることができます。 回復イメージは、集中的に管理および展開されます。 Windows BitLocker ドライブの暗号化によって保護されているコンピューターの追加の回復キーの要求は、削除されます。 |
ローカル記憶域が必要です。 起動パーティションの失敗リスクを軽減するために、専用の、暗号化されていないパーティションを、回復イメージの配置用に用意することをお勧めします。 DaRT を更新する場合は、1 つのパーティション (ネットワーク上)、または 1 つのリムーバブル デバイスのみを更新するのではなく、社内のすべてのコンピューターを更新する必要があります。 BitLocker を有効にしてから回復イメージを展開する場合は、さらに検討が必要になります。 |